キリストを信じることで、荒野のような人の心に聖霊の川が流れ出し(6節. ヨハネの福音書7章38～39節)、潤いのない人が、泉のような人へと変えられるのです(7節)。そして、目は開かれて、真理を知り、神の栄光を仰ぎ見るようになり、耳は開けられて、神の御声を聞くようになり(5節)、御霊の御力により歩みは確かにされ、神をほめたたえて喜び歌うようになります(6節)。

神は、罪の奴隷であった人々を、十字架で流された御子キリストの血によってご自分のもとに買い戻し、贖ってくださいました。そのようにして、キリストを信じて贖われた者たちだけが歩む大路は(8～9節. ヨハネの福音書14章6節)、やがて、永遠の神の都シオンへと至ります(10節)。そこは、猛獣のように脅かす横暴な者が入って来ることのない(9節)、神の愛と平和に完全に支配された、すばらしい都です。

　しかし、今は、荒野のような罪の世にあって、さまざまな苦難があり、私たちも揺れやすいのです。ですから、堅く信仰に立ちましょう(3～4節.ヨハネの福音書14章1節)。神は来て、私たちを救われるのです(4節)。

　荒野のようなこの世界も、神が臨まれると一変し、花園のようになります。そのようにして、やがて世界が「新しい天と新しい地」に変えられることが聖書で約束されています(イザヤ書65章17節.ペテロの手紙第二3章13節.ヨハネの黙示録21章1節)。それまでの間は、内に聖霊の川を持つ私たちが、砂漠のような世を潤し、花を咲かせるオアシスなのです。愛と喜びと平安で満たす神の祝福は、私たちから他の人々へと及んで行きます。

　私たちも聖霊に満たされなければ、荒野や砂漠のように乏しく、渇いた存在です。神は求める者に聖霊を与えてくださいます(ルカの福音書11章13節)。私たちの内から聖霊が川のようにあふれ出て、渇いた世を潤すまでになるよう、聖霊に満たされることを追い求めてまいりましょう。