2023年12月17日 メッセージ要旨
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                                                          アドベント第三週    

                    隠しておけない福音の光

                                           エレミヤ書 20章9節                                                                                                                                       
    
 あなたがたは世の光です。山の上にある町は隠れることができません。
                   
            マタイの福音書 5章14節                                                                 
 エレミヤが神のことばを忠実に預言すると、迫害され、身に危険及びます。彼が神から託されたことばは、民の罪のゆえにエルサレムが破壊され、民がバビロンに捕らえられ移されるという、民にとって受け入れ難い預言でした。そのため人々はエレミヤに敵対したのです。ですからエレミヤは、「主のことばは宣べ伝えない。もう御名によっては語らない」と思いましたが、主のことばは彼の心のうちで、燃えさかる火のようになり、内にしまっておくのに耐えられず、彼は主のことばを語らないではいられなかったのです(エレミヤ書20章9節)。
 キリスト者にとって語らないではいられないことばは主の福音です。使徒の働き8章でエルサレム教会に対する激しい迫害が起こりますが、「激しい迫害にあったら黙っておこう」というふうにはならなかったのです。福音は内にしまっておくことのできない喜びの知らせであり、その福音を宣べ伝えることはキリスト者の使命なのです。
 イエス様がエルサレムに入城される際、大勢の弟子たちが大声で讃美するのを見たパリサイ人が弟子たちを叱るように言ったのに対し、イエス様は「もしこの人たちが黙れば、石が叫びます」(ルカの福音書19章40節)と答えておられます。さまたげられても
まって行く、それが主の福音です。、

 主の光を内に持つ私たちは、暗い世界を照らす世の光です。世の人は私たちに輝く主の栄光に照らされて救いへと導かれます。明かりをともしておきながら隠すようなことはしません。むしろ、すべての人を照らすために明かりを高く揚げます。山の上にある町には隠れることができないように、世の光である私たちも隠れることはできません。もし隠してしまうなら、世の光としての存在意義を失ってしまうのです。ですから、「あなたがたの光を人々の前で輝かせなさい」とあります(マタイの福音書5章14~16節)。

 「死海」はヨルダン川などから水が流れ込み一方で、出口が全くなく、高温による水分の蒸発によって水面が一定に保たれているので、塩分が濃縮され、生物の生存が難しい湖です。恵みを受け取る一方で、その恵みを他の人へと流れ出て行かないのなら、私たちも死の海のようになりはしないでしょうか。

 私たちに与えられている福音の光は、内に閉じ込めておくことの出来ないものです。その光は高く掲げて、すべての人を照らすためのものです。私たちの光を人々の前で輝かせましょう。そして、世の人を主の栄光で照らす世の光として役割を果たしてまいりましょう。