2021年11月7日 メッセージ要旨
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                        神に立ち返ったヨナ

                                            ヨナ書 2章1~10節 
                                                                                                                                    
     
  苦しみの中から、私は主に叫びました。すると主は、私に答えてくださいました。
                                 
                                                    ヨナ書 2章2節(抜粋) 
 
 二ネべ(アッシュリア帝国の首都)で宣教するよう命じる神に背いて、タルシシュへ逃れようとしたため、ヨナの乗った船は嵐で難破しそうになりましたが、ヨナは祈るどころか、船底でぐっすり寝入っているというありさまでした(1章5節)。

 そのヨナが、魚の腹の中から神に祈り(1節)、苦しみの中から主に叫んでいます(2節)。神に背を向けていたヨナが、海に投げ込まれる苦難にあうことで(3節)、神に立ち返り、祈るようになったのです。

 ヨナは水夫たちによって海に投げ込まれましたが、そのことを行われたのは究極的には神であることをヨナは認め、波に呑み込まれる恐るべき危機が神から来ていることを強調しています(3節)。

 苦しみの中にある人は、救いを求めます。神が人の苦しみをお与えなるのは、神の救いを求めさせ、神に立ち返らせるためなのです。

 心が自分に支配されていては、そこに主が入るよちがありません。二ネべで宣教することを不服とし、御顔を避けていたヨナの自我が衰え果てたことで、ヨナの心は主に支配されたのです(7節)。

 自分は神から引き離され、海の中に捨てられてしまったと、ヨナは思ったかもしれません(4節)。海の中に捕らえられ、海底深く閉じ込められて、永遠に脱出不可能なようにヨナは思えてでしょう(5~6節)。しかし、神はヨナのいのちを滅びの穴から引き上げてくださいました(6節)。

 ヨナが3日3晩、魚の腹の中にいて(11章17節)、陸地に吐き出されたことは(10節)、主のみわざを予表しています。イエス様は、人々の罪を負って十字架に死なれ、墓に葬られ、3日目によみがえられました。悔い改めて神に立ち返ったヨナが、海の深みから救い出されたように、信じて神に立ち返る人は、十字架の恵みによって、神に背いて滅びに向かう生活から救い出されて、いのちへとよみがえるのです。

 しかし、神に立ち返ろとせず、神以外のものを自分の神として心に留める者は、この神の恵みを捨て去ってしまうのです(8節)。

 海の底という最も低いところからも、魚の腹という最も暗いところからも、祈りは神のもとへと届き、神はその祈りに答えてくださいます(2節、7節)。私たちがどのようなところに置かれていようとも神はお救いくださいます。そして、私たちが悔い改め、立ち返る度に、神は私たちをいのちによみがえらせ、新しくしてくださるのです。