2020年10月18日 メッセージ要旨
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                     困難な時も主に従って

                                            サムエル記第一 27章1~28章2節
                                                                                                                                   
     
 心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りに頼るな。 あなたの行く道すべてにおいて、主を知れ。主があなたの進む道をまっすぐにされる。
                                          箴言 3章5~6節
 
 ダビデは、彼のいのちを狙うサウルの手から逃れるために、イスラエルの敵であるペリシテ人の地、ガテの王アキシュのもとに身を寄せます。それは、神の導きを求めた結果ではなく、ダビデが心の中で考えた末の結論でした(27章1~2節)。彼は、神に拠り頼む信仰の道から外れ、異邦人の王に頼る道を選んでしまいます。

その結果、ダビデはサウルに追われることはなくなりましたが(4節)、それとは別の問題を引き起こすことになってしまいます。

ダビデは、イスラエルの敵を襲っては(8節)、食料や衣服などを奪い(9節)、同胞や味方を攻めて来たかのように報告してアキシュを欺きます(10節)。そして、襲った人々を皆殺しにして、事の真相が明らかにされないようにしたのです(11節)。ダビデはそのように不誠実で曲がった生き方をするまでに身を落としてしまいます。

ダビデはさらに大変な事態に陥ってしまいます。ペリシテ人がイスラエルと戦おうと軍隊を召集した際、ダビデはアキシュと一緒に出陣し、ペリシテの陣営として同胞イスラエルと戦う羽目になってしまいます(28章1節)。幸いなことに、ペリシテ人の首長たちに反対され、ダビデは出陣せずに済みますが(29)、もし出陣していたら、彼はいったいどのように振舞えばよかったのでしょうか。それは、イスラエルの王となるべく油注がれたダビデにとって、彼の未来を左右するほどの危機だったのです。

そのように、信仰の試練を回避して脇道にそれてしまうと、その試練からは逃れられても、別の大きな落とし穴に苦しむ羽目になるのです。

神はいつくしみ深く、真実な方です。意味もなく私たちを苦しめ悩ませることはなさいません。神は信仰の道の困難を通して、私たちのたましいに教訓を与え、救いの御力を現して、信仰を成長させてくださるのです。

イエス様はゲッセマネで深く悩み、もだえて、「どうか、この杯をわたしから取り去ってください」と祈られましたが、御父のみこころである受難を回避なさらず、十字架に死なれました。その結果、イエス様はよみがえられ、信じる多くの人々に救いの道を開いてくださいました。十字架の向こうに復活があるように、私たちも神の導きに従って行くなら、苦難の向こうに大いなる救いが用意されているのです。

自分の悟りに頼るのではなく、どのような状況に置かれても、行く道すべてにおいて主に拠り頼んでまいりましょう。そうすれば、主が私たちの進む道を確かなものとしてくださるのです(箴言3章5~6節)