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外観冬景色
四季を通して庭園が美しい蓮香寺であるが、冬は別世界、水墨画の
世界が眼前に広がる。静まりかえった庭から見る茶室棟が素晴らしい。 |
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外観夜景
蓮香寺の由来である蓮池が眼前に広がる。
特にライトアップした夜景は何とも言い難い美しさ
である。
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設計のポイント
長野県長野市川中島の蓮香寺は光明寺要院蓮香寺と称し、京都の浄土宗本派知恩院を総本山とする末寺。
1367年の創建で、今から637年の歴史を持つ古寺。茶室が建設されたのは、今から12年前。総本山知恩院の
藤井大僧正が一泊の宿として頂いたのが、横に茶室を備えた奧書院である。
建設にあたって、京都の数寄屋を学ぶため、伝統ある書院や茶室をじっくりと見学したり、京都の佐藤昭夫建築設
計事務所を訪ね、直接伝授を受ける。信州でも京都の本格的茶室を手掛けるきっかけとなりました。
長野県冬期オリンピックでは、このお寺がドイツ選手の宿泊施設(ゲストハウス)として、様々な活動と国際交流を
深めたと言います。
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奧書院から中庭を見る
樋口住職が毎日手入れをしている庭園は大変見事なもの。
四季の樹木や草花が一年を通して開花するように配慮されているとか。
住職の人柄が偲ばれる。
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奧書院
出書院に本床を備えた本格的な書院は知恩院の藤井大僧正が
一泊した。床の間に掛けられた掛け軸は先代の日野霊端大僧正
が当時、第24世千野学誠上人に染筆された由緒ある掛け軸。
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鞘の間から茶室・奧書院を見る
茶室と奧書院は襖で仕切られている。
茶会などで大勢のお客を呼ぶときは、襖をはずすことで大広間として
対応できるよう設計されている。
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■面積
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■内部仕上げ |
敷地面積/(101.21坪)101.21m2
延床面積/(29.65坪) 97.86m2
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茶室/床:畳 壁:京壁 天井:杉中杢板砂ずり
和室/床:畳 壁:京壁 天井:杉中杢ベニヤ竿緑 床柱:栗なぐり
床框:黒漆つや消し塗り 床板:畳 落とし掛け:杉
水屋/床:畳 壁:京壁 天井:杉中杢ベニヤ
洗面所/床:檜縁甲板 壁:京壁 天井:杉磨き丸太(けやき)
脱衣所/床:檜縁甲板 壁:京壁 天井:杉板
トイレ/床:クッションフロア 壁:京壁 天井:杉磨き丸太(けやき)
公縁/床:畳 檜縁甲板 壁:京壁 天井:みずこ木分板 化粧野地表わし
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■各部仕上げ |
基礎/コンクリート打放し
外壁/京壁、腰板、杉皮女竹押え
屋根/日本瓦葺
柱/杉
土台/檜 |
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