あの人、この人、スタートレックを語る

スタートレックはただのSFドラマではありません。では、スタートレックとは何なのか?いろいろな方のこのTVドラマに関する発言を集めてみました。 (敬称略)


「スター・トレック:ピカード」シーズン3にあたっての海外ドラマNAVIのインタビューより

私が昔からこの作品で一番好きな点は、そこにサイエンスやテクノロジーがあること。『スター・トレック』では、科学的な部分と人間という生身のものが常に共存し、見事に調和していて、でも矛盾もあり、そのようなところが素晴らしいと思っている(ゲイツ・マクファデン:TNGビバリー・クラッシャー役)



「スタートレック ディスカバリー」オンラインファンイベント(スーパー!ドラマTV主催)のインタビューより

(DSCの脚本を初めて読んで)「『スタートレック』がどれだけ大きなフランチャイズであるかというのは理解していたけど、とにかく脚本が素晴らしく、より現代的なものになっていることに興奮した。そして、自分が黒人女性としてシリーズで初めて主演を務めるということが嬉しかった(ソネクア・マーティン=グリーン:DSCマイケル・バーナム役)

アレックス(・カーツマン)(DSC製作総指揮)との話し合いの中で、進化させていくということをテーマに、新鮮かつレガシーを大切にしていくということを心掛けた。オリジナルのテーマである希望や楽観を大切にしながら、現代が抱える様々な問題も取り入れていき、まるで映画を観ているかのようなスケール感にしたいと思った(DSCで女性たちが活躍していることについて)「オリジナルでもダイバーシティというものが重視されていた。これは続けていくべきだと感じ、マイケルを初めとしたキャラクターたちが成長していく過程をこれからも魅せていくつもりよ(ミシェル・パラダイス:DSC製作総指揮)



映画「スター・トレック」のパンフレットのクリス・パインインタビューより

「『宇宙大作戦』の素晴らしいところは、SFという枠組みのなかで、当時のニューヨークを舞台にしていたら決して描けなかったような題材を扱っていたことだと思う。放映当時、アメリカはベトナム戦争の真っ直中で、社会不安が蔓延していた。そんな時代に『宇宙大作戦』は、人種差別のなくなった未来像を提示したんだ。舞台設定を未来にすることで、普通のドラマでは描けない題材を取り上げることができたんだよ」(クリス・パイン:ST11〜カーク役)



パラマウントのDSC公式サイトより

「スター・トレックとは何か? その面白さの秘密は何か? と問われたら、多様性(多様な視点)と答えることができるだろう。SFドラマは少なくないが、地球人目線の単純な勧善懲悪では、似たり寄ったりのストーリーになってしまう。スター・トレックでは、地球人とは違う視点や価値観で異星人が語り、行動する。バーナムが地球人的な感情とバルカンの論理的思考のはざまで悩んだり、バルカン人やクリンゴン人がユニークな考えを述べたりするのが面白い」(丹羽正之:翻訳家/DSC日本語版監修) 公式サイト 



BD「DSC シーズン1」映像特典より

「この番組に関われることに感激している。感謝の気持ちに満ちている。なぜならスター・トレックは、この社会に長く深く定着し、こよなく愛され、いつも改革の先頭を走り、前向きの考えを進めてきたから。さらに、スター・トレックは、いつも枠にとらわれない考え方や固定観念を捨てることを教えてくれたから」(ソネクア・マーティン=グリーン:DSCマイケル・バーナム役)



「SFマガジン」2016年10月号(早川書房刊)の「スター・トレック」シリーズ ベスト・エピソード・ガイドより

「SF的なアイデアストーリーの数々はもちろん、政治、宗教、戦争、差別等々といった社会問題を、別世界の出来事としてその問題点だけを現実世界から抜き出し、解決法を探ってみせるディスカッション・ドラマが多数作られたところに、テレビドラマのある種の最良の形を見た」(堺三保:ライター)



「SFマガジン」2016年10月号(早川書房刊)のインタビュー記事より

「まさにディスカバリーとワンダー。それこそ『スター・トレック』の核だね。もうひとつはファミリー。血がつながっていなくても、体験を分かち合うことで家族になれる、それを今回、痛感したんだ。確かに宇宙を舞台にしたSFだけど、その核の部分は世界共通だ」(ジャスティン・リン:ST13監督)



「Cinefex」日本語版第43号(2016年12月発売)の記事より

「『スター・トレック』は探索、挑戦、未知に飛び込む物語だと感じています。同時に、これは私たち自身の心の内を探索する物語でもあるのです。フィルムメーカーとして私たちにひらめきを与えるものが何であれ、物語の中には常に人間らしいタッチがあるよう心がけています(ジャスティン・リン:ST13監督)



WIRED.jpのインタビュー記事よりWIRED.jp) 2016年12月

「スター・トレック」がたまらなく好きな子どもだったよ。いつ見ても楽しかった。番組が長続きしたのは、この番組が実際はテクノロジーを扱ったものではなかったからだ。スター・トレック」は、価値と人のつながりの物語なんだ。(中略スター・トレック」が本当に扱っているのは人間らしさ、問題を解決できると信じることについてなんだよ。(中略スター・トレック」は、ほかの優れたストーリーと同じように、人は誰しも複雑な存在であることを教えてくれる。誰しも自分のなかに少しのスポックと、少しのカークと(笑、少しのスコッティ、それから、おそらくほんのちょっとのクリンゴンを抱えているものだ。違うかい? 問題を解決するというのはつまりそういうことなんだ。障壁や違いを越えて、ともに働くことだよ。(オバマ大統領)



ニューヨークビズのインタビュー記事よりニューヨークビズ

(「日本ではタケイさんといえばやはり『スタートレック』のヒカル・スールー(ミスター・カトウ)役として有名ですが」という質問に対して)
「実は私にとってスールー役は特別なものではないんです。確かにあの役は私をメジャーにしてくれた。でも…なんと言うのかな…スールー役というより、あの「スタートレック」という映画に出演すること自体が私にとっては大切な意味がありました。エンタープライズ号という宇宙船は、世界中の人種が乗っている。さまざまな価値感な人々が一つの目的地に向かっている。そんな哲学が私にはスンナリと理解できた。そういった意味で、あの作品自体が特別な存在ですね。」(ジョージ・タケイ:TOSスールー役)



DVD BOX「VOY DVDコンプリート・シーズン4」特典映像「未知の冒険:シーズン4」より

「(セブン・オブ・ナインの登場は)『スタートレック』の伝統に従ってるわ。敵を迎え入れ理解し合うというのは、すべてのシリーズに通じる理念よ」(ロクサン・ドースン:VOYトレス役)



2015.6.24の米Variety誌によるインタビュー記事よりwebDICE

「ファンは私の性的指向を受け入れてくれた。『スター・トレック』のファン・コミュニティーにはLGBTの人がたくさんいる。それは番組が、自分が社会の一部だと思えない様々な境遇の人々のためのものだったから。『スター・トレック』は〈受け入れること〉についての物語だった。そして、どんな外見でも受け入れる多様性があることが、スターシップ・エンタープライズの強さの秘密なんだ」(ジョージ・タケイ:TOSスールー役)


「最新版 スター・トレック ビギンズ」(岸川靖著/別冊映画秘宝/洋泉社刊/2009年6月1日発行)より

「スタートレックには未来に希望を感じさせる、楽天的未来感が根底に流れています。人間という生き物は、まだ未成熟だけど可能性はある……という希望的願望が素晴らしいのです」(岸川靖)



「pen+(ペン・プラス)」“「ペン」平成25年9月16日号別冊”(阪急コミュニケーションズ刊)のインタビュー記事より

「60年代のTVドラマにしたら信じられないほど大きなテーマだよね。異人種間のキスや公民権運動……、たくさんの問題が反映されていて、スター・トレックと社会政治について、大学の卒業論文が書けそうなくらいだよ」(ベネディクト・カンバーバッチ:ST12ハリソン役)
「スター・トレックには、ダークな要素をもち込んでもなおかつ明るさがある。スター・トレックが素晴らしいのは、いつも目に輝きが宿っていることなんだと思うよ」(クリス・パイン:ST11〜カーク役)



Cinefex日本語版第30号(2013年9月発売)の記事より

「『スター・トレック』で私が気に入っていることの1つは、このシリーズが人類の未来と人類の本質を非常に深く追求しているところです」(J.J.エイブラムス:ST11,12監督)



「SFマガジン」2013年3月号(早川書房刊)“(They Call Me)TREK DADDY特別篇”のインタビュー記事より

「SFの中では、ハートとソウルがあるものが好きだ。『ソラリス』とか『2001年宇宙の旅』とか。『宇宙大作戦』を見たときも、内容の深さに打ちのめされたね。どんなエピソードも構成が劇的で、倫理や階級制度や人種問題を語っていた。私にとって肝心なのはいつもストーリイ。だから、スタートレックも私には魅力あるものだったよ」(ベネディクト・カンバーバッチ:ST12ハリソン役)



「スタートレック ベストエピソード コレクション」第40号(デアゴスティーニ・ジャパン,2007年12月25日発行)のインタビュー記事より

(スタートレックの生みの親ジーン・ロッデンベリー氏について)「機械やハードウェアよりも、人間に焦点を当てたドラマが必要なんだ、とジーンは常に言っていた。人々と困難な選択を描くことが大事なんだってね」(ジョン・ポービル:脚本家)
「スタートレックと他の作品のどこが違っていたのか、みんなに尋ねられるわ。でも、本当の違いは一つしかないの。基本的な内容は他の作品と同じで、善と悪が対立して、いつも善が勝つのよ。でも、どんな場合でもジーンは楽観主義に基づいて作品を作ったの。常により良い、より明るい、希望に満ちた明日があるんだ、って誰にでも分かるようにね」(メイジェル・バレット・ロッデンベリー:TOSチャペル役,TNGラクサナ・トロイ役,ジーン・ロッデンベリー夫人)



「スタートレック ベストエピソード コレクション」第16号(デアゴスティーニ・ジャパン,2007年1月16日発行)のインタビュー記事より

「TOSを観て育った人間なら誰でも、スタートレックは現代アメリカの神話だという実感を抱くだろう。スタートレックは、ジーン・ロッデンベリーひとりだけじゃなく、何十人もの脚本家、何百人もの制作スタッフ、そして何万ものファンによって生み出された神話なんだ」(ジョー・メノスキー:脚本家)



「スタートレック ベストエピソード コレクション」第55号(デアゴスティーニ・ジャパン,2008年7月22日発行)のインタビュー記事より

「スタートレックだからこそ、ファンへのこのうえなく大きな責任を感じたわ。他のどんな番組よりもね。スタートレックが今あるのは、社会現象になるまで盛り上げた多くのファンのおかげよ。ファンは番組に誇りを抱いている。そんな番組を作るんですもの。伝統にのっとって、良質な番組を作るしかないのよ。誰もが見たくなるような番組をね。それでも、スタートレックを偉大な番組にした基本原則、つまり冒険や探検、発見の精神を守る必要があるわ。スタートレックの素晴らしいところは、どんなに時代が進んでも、人間の行動原則が変わらずに存在することよ。そして、その原則は人間同士の関係だけではなく、異星人との関係にも当てはまるのよ。愛情や友情に基づく素晴らしい関係は未来でも変わらない。それはとても魅力的だと思うわ」(リンダ・パーク:ENTホシ・サトウ役)



「SFマガジン」2009年7月号(早川書房刊)“劇場版「スター・トレック」公開記念特集”のインタビュー記事より

(「ジーン・ロッデンベリーが本シリーズで提唱したポジティブな未来観は今の時代に必要だと思いませんか?」と問われて)
「そう、それこそ僕たちが継承しなきゃいけない理念だと思ったんだ。『宇宙大作戦』が作られたころのアメリカは冷戦中で、多くの不安や恐怖が渦巻いていた。そんななかでロッデンベリーが説いたのは、人類が一緒に手を取り協力し合うという考え方だった。これは凄いことだと思うよ。で、今の時代を考えると、あちこちで戦争が続き、僕たちは同じように未来に不安を抱いている。そういう時代に、新しいスタートレックを作るということに必然を感じないわけにはいかないよね(後略)」(J.J.エイブラムス:ST11監督)



「ニューズウィーク日本版」2009年5月27日号より

(「子供のときには見ていた?」という質問に対して)「大好きだった。『スター・トレック』は時代を先取りしていた。特撮はそんなにすごくないけど、物語はいつも示唆に富んでいた。ちょっとした教訓があり、10歳の子にも分かる哲学があり…」(オバマ大統領)
「このシリーズが傑出しているのはセットに小道具、提起する問題から異星人の描き方まで、あらゆるところに想像力が遺憾なく発揮されているからだ」(レナード・ムロディナウ:物理学者、作家、TNG脚本家)
「このシリーズは66年にテレビドラマとしてスタートして以来、宇宙を舞台にしながら、人間について哲学的な問いを投げ掛けてきた。戦争、環境、宗教、性差別、人種差別、動物愛護、性的志向など、過去40年の論点はほぼ網羅した」(マーク・ペイン)



「スタートレック まるごと20時間!」映画「スター・トレック」出演者インタビュー(スーパードラマTV2009年5月24日放送)より

「人にはそれぞれ違ったバックグラウンドがある。それを互いに尊重しつつ、逆境を生き延びていこうとする。(スタートレックには)そんなメッセージが込められているし、それが今も生きているのが魅力かな」(ザッカリー・クイント:ST11スポック役)



「スタートレック ベストエピソード コレクション」第2号(デアゴスティーニ・ジャパン,2005年11月29日発行)のインタビュー記事より

「まずストーリー性に優れていて、個性的な出演者が視聴者の共感を呼んでいるんです。それに加えて基本哲学が人々を魅了している」(パトリック・スチュワート:TNGピカード役)



DVD BOX「DS9 DVDコンプリート・シーズン7」特典映像「クルーの経歴書:ベンジャミン・シスコ」より

「スタートレックの影響力は大きい。番組を見た子供がこう考える。『今から3〜4世紀たったら、こんな世界になる』と」(エイヴリー・ブルックス:DS9シスコ役)



「エンタメトピックス」ジョージ・タケイ氏インタビュー(スーパーチャンネル,2004年8月放送)より

「エンタープライズ号の魅力は、その多種多様性にあります。異なる文化・文明・歴史を持つ様々な人種が一丸となって活躍する。それがスタートレックが世界中ヨーロッパ・アジア・南米と、どこであれ支持される理由でしょう」(ジョージ・タケイ:TOSスールー役)



DVD BOX「DS9 DVDコンプリート・シーズン3」特典映像「2024年暴動の夜」より

「素晴らしいエピソードだった。現在私たちが抱えている社会問題をこのまま放置したらどうなるのかが問われてる。結末は悲惨だろう。番組のジャンルが何であれ、社会問題を題材にするのはいいことだよ。誰もが知っている現代社会の状況について先行きを予測し、近い将来の様子として描くことで、皆に問いかけてる。“問題の放置は深刻な事態を招くか”とね」(コルム・ミーニー:TNG・DS9オブライエン役)

「とてもよくできた面白いエピソードだと思う。だが番組での問題提起には疑問も感じていた。娯楽としてテレビを楽しむ人たちにどこまで影響を与えられるのか。だからいつも慎重になるんだが、普通のドラマでは考えにくいが、「スタートレック」ならではの試みだ」(アイラ・S・ベアー:製作総指揮)



DVD BOX「DS9 DVDコンプリート・シーズン4」特典映像「新たなる領域へ」より

(「禁じられた愛の絆」について)「こういうエピソードこそ「スタートレック」の魅力だ。現実の出来事や人の感情をきちんと描いているんだ」(ロナルド・D・ムーア:脚本)



DVD「スタートレック4 故郷への長い道 スペシャル・コレクターズ・エディション」の特典映像「オリジナル・インタビュー」より

(「スター・ウォーズ」との違いは?という質問に答えて)「スタートレックの核にあるのは人間。主に冒険を核にする他のSF作品との違いだ」(レナード・ニモイ:TOSスポック役)



DVD BOX「新スタートレック DVDコンプリート・シーズン3」の映像特典より

「スタートレックは素晴らしいドラマだ。参加できて誇りに思う。作家たちにも恵まれたよ。皆、倫理を描く作品だと理解してる。それが本質なんだ。スタートレックは、まさに人生の縮図だよ」(マイケル・ピラー:製作総指揮)

「“DEJA Q”は第3シーズンの傑作だよ。もともとはQが能力を失ったフリをする設定だった。Qはつまらない作り話をしてはクルーを惑わせる。Qが登場すると、話が面白くなるんだ。ジーンにその案を話した時は、本当に勉強になったよ。内容を聞かれ、説明を始めると、「違う。テーマは何だ」と改めて聞き直された。そして、提案するんだ。「全能の神が力を失い、真の人間性を見つけるというのはどうだ」とね。あの時、シリーズの本質とジーンの人間性を知ったよ。そして、Qが人間性を知る話を撮ることになった。あれ以来、作家と話し合う時、僕は必ず聞くんだ。「テーマは何だ」とね」(マイケル・ピラー:製作総指揮)



DVD BOX「新スタートレック DVDコンプリート・シーズン2」の映像特典より

「私が子供の頃、未来が舞台の作品には黒人はあまり出てなかったから、TOSのウフーラを見て希望が湧いたわ。それに、アジア人やロシア人も一緒に働いてた。明るい未来を描くのは、とても大切なことよ」(ウーピー・ゴールドバーグ:TNGガイナン役)

「ジーンの未来観は喜びに満ちてるから、演じていて楽しいわ。前向きな明るさは、とても大切なことよ。未来に対して抱いている夢や希望が物語の根底にあり、作品の魅力になっている」(ダイアナ・マルダー:ポラスキ役)

「スタートレックのような作品は他にない。これは宇宙の話ではなく、キャラクターの人間関係や希望を描いた作品なんだ」(モーリス・ハーレイ:共同製作総指揮)



DVD BOX「新スタートレック DVDコンプリート・シーズン1」の映像特典より

「スタートレックシリーズのテーマは道徳だ。それは変わっていない。1965〜66年に最初のシリーズが作られた頃からね」(ロバート・ジャストマン:TNG製作監修)



「シネマ・パラダイス」(NHK-BS2 2002年7月20日放送)より

「スタートレックって、宇宙を題材にした人情話みたいなもんですからね。宇宙版水戸黄門みたいなものですから、いくらでもストーリーできますよね」(山田五郎)

「スタートレックのTVシリーズ面白いのは、ずぅ〜っとやっているわけですよ。そうすると、やっぱりね、アメリカの変化みたいなのが、出てくるんですよ。ベトナム戦争以降のスタートレックになると、けっこう悩むんですよ。それまではもう俺が正義でしょ・・・なんですけど、けっこう悩んだりとか。あと艦長自体が黒人の艦長が登場したりとか、女性艦長が登場したりとか、やっぱりその時々の時代背景が出てきたりしてね」(山田五郎)



「新・モンド総合研究所」“トレッキーな人々”(#45〜48,全4回,MONDO21,2001年10月放送)より
ファンの中には氏名を存じあげている方もいらっしゃいますが、プライバシー保護のため番組中で氏名が表記されていない方は、氏名を記載していません。

*「あなたにとってスタートレックとは?」という質問に対して
「人生、これしかないです」(細江裕介:STショップ「アルテアモデル」代表)
「もうなんか人生そのものって感じですね」(スタートレックファン)
「空気でしょうね。あまり普段はあるのを感じないけど、なきゃ困るかなっていう・・・」(スタートレックファン)
「自分や自分の子孫、人類の未来に対する希望の光・・・というか、導きみたいなものですかね」(スタートレックファン)
「夢ですかね。自分の描く夢であり、未来に対する夢が見れれば・・・」(小宮山満雄:カフェ・バー「ペパーランド」マスター,スタートレックファン)
「空想少年を遊ばせてくれる世界。夢を見させてくれる世界」(丹羽正之)
「教科書みたいなものですかね。どうしたらいいかなっていう、1つの答の形を出してくれているというところで、教科書みたいなものかな・・・」(スタートレックファン)
「お手本っていうか・・・人生の師匠がスポックみたいなものですから」(スタートレックファン)
「人生のお手本かな。こういうふうに、自分もこうじゃなくてこういう風に生きればいいんだっていう・・・ちょっと人より変わっているんで・・・それでも、あの中では、それは普通なんだよって、あなたの居場所はここだよっていうのを教えてくれた作品」(スタートレックファン)

「スタートレックの良い所っていうのは、(中略)特撮が見せ場なんじゃなくて、あくまでもキャラクターとドラマが見せ場だっていう所ですね。ドラマでも、面白いのはルーティーン(型にはまった)な話じゃなくて、ちゃんとテーマがしっかりして、キャラクターが立って・・・つまり、活きてて、ちょっと感慨深い、考えさせられる内容がちょっとあるぐらいな感じがすごく大人っぽい感じが好きでしたね。・・・ そういう手法自体ってのが、60年代にトワイライトゾーンで日本放映題名がミステリーゾーンで、ロッド・サーリングなんかが書いた人種問題を異星人の問題に置き換えるとか、そういう差別問題とか社会的なテーマをSFっていうオブラートでくるんで勝負すると・・・これだったら、テレビでも描けると・・・もちろん日本でもそういう作品はあったし、ただスタートレックはさらにそれの娯楽性を追求しているという部分ですよね。 (中略)スタートレックっていうのは、確かに未来で戦争はあったんだけど、それを人類が克服して次の段階に進もうとしているっていう・・・あくまでも武力の解決じゃなくて、話し合いで解決したいと・・・だから、非常にそこら辺がやっぱりいい所だと思うんですよ。 (中略)ヒーロー物っていうのは、例えば60年代から70年代ウルトラマンもそうだし、仮面ライダーもそうだし、いわゆるロボット物もそうなんだけど、絶対的な悪の帝国とか悪の組織みたいなのがあって、主人公はそれと毎回戦って勝つというパターンだったのが、スタートレックはどちらかというと話し合って収めるというパターンになっていくわけですよ。もちろんそれでカタルシスが感じられないから嫌だっていう人もいるわけですよ。それは僕もそうだなと思うんですよ。ウルトラマンとか最後の3分間のプロレスがあるから楽しいっていう人もいるし、変身をしないと見た気がしないっている人もいるように・・・でも、スタートレックってのは、そこでカタルシスをもたらすんじゃなくて、もうちょっと一段高いって言ったら変だけど、次元はちょっと違って、要するに知的なカタルシスをもたらすものじゃないかなと思うんですよね」(岸川靖)

「人間が進むべき道、人間が進化していく道みたいなのを具体的な形で示してくれているみたいな・・・昔レナード・ニモイとかニコラス・メイヤー監督が言っていたのは、スタートレックってのは現実の問題をテーマにした時に一番魅力を発するという言葉があったんですけど、その通りだと思うんですよね。(中略)この地球上の諸問題を宇宙空間に持っていって、そこで比喩的に表現している・・・例えば、DS9でマキっていう組織がありますけど、あれなんか完全にパレスチナ問題ですよね。ですから、そういうものに対してけっこう正面から問いかけをしているってみたいな所がありまして、例えば我々から戦争とか飢えや貧困を無くすにはどうしたらいいんだっていうのは、解答の1つとして例えば、じゃあ動物的な感情をなくしたらどうなんだみたいな、その感情をなくしてそれよりもっと大きなものを失うんじゃないかとか、そういうような問いかけって、常にシリーズを通してあるんですよね」(小宮山満雄:カフェ・バー「ペパーランド」マスター,スタートレックファン)

「希望ですね。希望と・・・期待の星って言うんでしょうかね。人間の未来はこうなってほしいという、そのお手本みたいなものをいつも見せてくれているっていう、そういう感じですね」(野村政夫:「スタートレック科学読本」訳者,医師,スタートレックファン)

「これからの未来像というか、明るい未来を示してくれるものって感じですね」(アテバン:Webサイト「USS KYUSHU」管理人)

「こういうものがこれだけ長く続いているっていうことは、世界中で起こるありとあらゆる恋愛感情から戦争まで、ありとあらゆるものがああいう場所をバックに、いろんなことが時代を変えても可能なんだということ、戦争のあり方の1つの真実がああいう中にあってみたり、そこには人種問題があったり、いろんな差別のことがあったりということが・・・。ですから、ストーリー的にはネタというものはそんなに困らないだろう。今現実に起こっていることが、いくらでもあそこに組み込んでいけるということは感じますし、そういう広がりを持った作品だと思いますね」(銀河万丈:声優/ウォーフの声)

「SFを舞台としていますが、恋愛から親子関係、そして多くの社会問題に正面から取り組んだ上質な人間ドラマなのです」(第4回エンディングのナレーション)



「スタートレック/ディープ・スペース・ナイン まるごと26時間」特別企画“スタートレックを語ろう!”(スーパーチャンネル,2001年10月7-8日放送)より

「スタートレックは(中略)見た後で、人生得をしたような気がする話が割と多いんですよ」(岸川靖)

「物語を経験するのが人生経験みたいなことがありますよね」(丹羽正之:角川スニーカー文庫DS9本訳者)

「私はスタートレックは会話劇・・・物語が会話によって進行する劇だと思うんですよ。SFっていうと、メカが出てきて特撮があってと思いがちですけど、スタートレックはすごくセリフが多いですよね。(中略)常に会話のバトルによってレギュラーたちは会話を戦わせて悩んで話が進んでいくっていう魅力があると思うんです」(丹羽正之)



「週間!スカパー」(2000年11月初め放送分)より〜スーパーチャンネル「スタートレック/ヴイジャー まるごと2000」第2弾放送にあたってのスタートレック解説

「スタートレックというのは宇宙を舞台にした人間ドラマなんですね。作品の中では宇宙人同士になってますけど、置き換えれば地球の人種間の問題だったり、登場人物の葛藤があったり、人々たちの生き様とか、そういうものを見ながらドラマとして楽しんでいただける方々でしたら、非常に楽しめるのではないかと思います」(砂守孝多郎:スタートレック・オフィシャルファンクラブ代表)



「スタートレック/ヴォイジャー まるごと2000」第1弾声優・ゲストインタビュー(スーパーチャンネル2000年10月8-9日放送)より

「人間関係もどんどん進歩してきて、ドクターなんかも初期の頃に比べるとかなり変わってたりするし、全体的にやっぱり脚本がいいですよね、ヴォイジャーってね。SFとして楽しめるところが・・・」「スタートレックの魅力っていろいろありますけど、メカの部分ってけっこう僕も、岸川さんもそうだって風に何かでおっしゃってましたけど、やっぱりメカが好きなんですよね」(青山穣:声優/トゥヴォクの声)

「宇宙人とかでも皆で理解しあおうとか、そういう精神が好きですね。なるべく話し合いっていうか、分かりあおうとする努力っていうか、そういう精神とか、助けあう気持ちだとか、そういったものがドラマに織り込まれているのが今でも好きな理由ですね」(山田陽:特殊メイク,造形家,スタートレックファン)



「スタートレック/ヴォイジャー まるごと24時間」声優インタビュー他ミニ企画(スーパーチャンネル 1999年12月11-12日放送)より

「普通の人間のドラマが成立して、それがたまたま未来だってところが、一番の魅力なんじゃないかな」「異星人とかいろんな人種が混在して1つの船の中にいるっていうちょっと特異なシチュエーションでドラマが起きていることもあって・・・。でも、それはそのまま今のアメリカかなと思う時もあるんですよね」(岸川靖)

「けっこう会話劇で哲学的なことを話してたりとか、人間はなんで生まれてきたのかみたいな所から始まったりとかして、その辺が、トム・パリスという役をいただいてやっていくうちに、なんかけっこう教科書みたいになるなと・・・台本がね。取っときたいなあなんて思ってたりしてますけど。非常にスタートレックはけっこう勉強になる。教材になっちゃうんじゃないかっていうような、そういう印象を持ってますね」(森川智之:声優/トム・パリス役)

「アメリカのTVドラマの研究書なんかを読んでて、かなり文学的なというかドラマを重視した本があるんですけど、その本を昨日ちょっと読んでましたら、スタートレックの項があって、『もっとアメリカ人はスタートレックのことをちゃんと書くべきだと・・・ここまでビジネスでTVでワールドワイドにあとレベル的にもあらゆるジャンルに広がったものはスタートレックしかない。これはTV文化のかなり重要な作品なんだ』ってことをドラマを重視する本なのに私が書かなきゃ誰が書くみたいな感じで書いてて、なるほど言われて見れば確かにそうですよね」(池田憲章)

「アメリカのTVドラマってSF系だとドラマを重視するやり方と娯楽を重視するやり方がありますよね。『ミステリーゾーン』とかああいうのはドラマがもう脚本最優先みたいな・・・。で、『バイオニック・ジェミー』とか『ナイト・ライダー』みたいな娯楽性を有力視みたいな感じで・・・。もう2極化していて、スタートレックは両方の美味しいところをけっこううまく持ってきているなという感じがしますね」(岸川靖)



映画「トレッキーズ」(1999年5月公開)より (日本語字幕)

「スタートレックは今や1つの文化だ」(アメリカのスタートレックファン,分析医)

「全身麻痺の女性が機械の助けでやっとこう伝えてくれた。“皆さんの番組が流れている間だけ、私は自分のこの不自由な体を忘れていられます”」(ジョン・デ・ランシー:Q役/TNG他)

「あまり知られてはいませんが、スタートレックは1つの“哲学”なのです」(ウィリアム・シャトナー:TOSカーク役)

「家族そろって見る番組では、初めての設定だったと思うわ。女性がリーダーシップを執るなんてね」(ケイト・マルグルー:VOYジェインウェイ役)

「テレビで“宇宙大作戦”を見ていた女の子がいたのよ。当時は8〜9歳。後になってその子が話してくれた。“黒人の女性がテレビに映っているのを見た時、興奮してしまって叫びながら走った。黒人女性がテレビに出てる。メードじゃないのよ! その時私は望みさえすれば何にでもなれるんだって分かったの”その子がウーピー・ゴールドバーグよ」(ニシェル・ニコルズ:TOSウフーラ役)

「メッセージ性の強い番組です。無限の多様性と無限の協調性・・・すばらしい理想ね。スタートレックの理想が世界中に届けばいいのに」(チェイス・マスタースン:DS9リータ役)

「政治漫画を描いていたイギリス女性と会ったんだ。スー・コウという才能ある女性さ。スタートレックを見て救いを得たんだそうだ。“この世界は間違いも多いが、その間違いについて考えている人間もいるんだ”とね」(レナード・ニモイ:TOSスポック役)

「この番組はわが国の若者の心の琴線に触れたんだ。ベトナム帰りの兵士やヒッピーたちの心にね」(デフォレスト・ケリー:TOSマッコイ役)

「人々は初めてテレビに自分自身を見たのよ。男も女も平等な社会を」(ニシェル・ニコルズ:TOSウフーラ役)

「“きっとよりよい未来が来る”とジーンは言ってたわ。社会問題についても心配してた。60年代は今より深刻だった。社会問題を取り上げるのはテレビ局が許さなかったから、黒人問題も扱えなかった。だから顔を白と黒に塗り分けた人物を登場させた。それを見ればメッセージは伝わったはずよ」(メイジェル・バレット・ロッデンベリー:TOSチャペル役,TNGラクサナ・トロイ役)〜〔ハタック註〕彼女はスタートレックの生みの親故ジーン・ロッデンベリーの夫人。話の中で語られているエピソードはTOS第68話「惑星セロンの対立」です。



スーパーチャンネル10周年記念番組(1999年5月放送)より

「なんとこのスタートレックというのは、隠喩に富んでいることか。自分の問題意識で見れば、それがスタートレックが鏡になって写し出されるわけですね。Aの人もBの人も、それぞれの見方というものが今でも成立する。しかも、深いものとして捕えられる。そういう魅力に富んでいると思います」(矢島正明:声優/TOSカークの声)



CD-ROM「スタートレック コレクターズ・ミュージアム」(1999年5月発売)より

「初期のTVシリーズのスタートレックの作り方っていうのは、言ってみればやっぱり確かに幌馬車隊の作り方ですよね。西部を行く幌馬車が宇宙に出ていったという形で作られています。ですから、そこで何かに遭遇して乗組員同士が結束して難事に当たるというわけで、これはまさに、そういう西部劇の伝統の上に築かれたアメリカの成長のドラマといいますか、そういう意味ではアメリカのアカデミズムをきちっと継承した・・・衣装はすごく宇宙物のという新しさを持ってますけど、これは本当に伝統的なフィルムだなっていうことがまず1つ。それからロッデンベリーという人がTVの中でTV的タブーとされている人種問題とか異国間の紛争の問題とかいろいろな差別の問題とか、その他諸々のTVではとっても触れにくいテーマにどうやったらTVでそれに触れられるか、それは結局SFにすればこれは見る方がどんな風にでも深読みができるってことですよね。ですから、僕は最初荒唐無稽だという印象を持ったんですけども、だんだん時間が経ってきてから、なるほどこのエピソードはこういう風に深読みすることができるな・・・そういう意味ではすごく現代性があるなというようなエピソードがたくさんあるような気がするんですね。それが結局人気の秘密じゃないでしょうか」(矢島正明:声優/TOSカークの声)

「人間性っていうか、平和っていうか、お互いに愛し合うとかいうことを一生懸命説こうとしている。そういう映画だという気がするんですよね。戦争がいかにむなしいものかとか、人が戦うことがいかにむなしいものなのかというようなことを、それから人の容姿ということで判断することがいかにむなしいことかということを一生懸命やろうとしているんじゃないかという風に思う。いろんな形の人が出てきますよね。その人たちが非常にえっと思うような、なんだこれは怪物かと思われるような人が非常に優秀であったり・・・そういう作品の根底にあるものがこれはきっと皆を支えているんじゃないかというように思えて仕様がない番組ですね。」(羽佐間道夫:声優/Qの声)

「日本では取り上げにくいんでしょうけど、環境問題にしろ、人種差別にしろ、経済的なものにしろ、お金それとか貧困、あといろんなテーマってありますよね。それを大前提に宇宙とかSFという風な次元を変えたところでテーマを引き寄せちゃって、それをドラマチックに、また心のひだというものも出して、それを提示してくるじゃないですか・・・それって、この方がすごいなっていつも思いますね」(長島雄一:声優/VOYニーリックスの声)



「池田憲章の海外TVシリーズ 検証ファイル 1999」Vol.55“宇宙大作戦/スタートレック〜岸川氏データベース BEST3”(スーパーチャンネル 1999年春放送)より

「単純明解なドラマじゃないですから、普通だと悪い奴がいて正義の味方がいて戦って終わりっていうパターンが典型的なヒーロー物ではあるわけですけど、スタートレックの場合ってわかり得ないグループ同士があって闘ってて話し合って解決の道を探すみたいな・・・」(岸川靖)




「池田憲章の海外TVシリーズ 検証ファイル 1999」Vol.54“宇宙大作戦/スタートレック〜受け継がれる物語”(スーパーチャンネル 1999年春放送)より

(ウフーラ中尉について)「当時のTVドラマで黒人がまずレギュラーにいるってことがあり得ないんですよ。で、あり得てもしかもそれが知的な役だってことがあり得なくて、いかに先見性があるかってことですね」(岸川靖)



“Inside STARTREK〜The Real Story(1998年作品)より(日本語字幕)

「ジーン・ロッデンベリーとよく語り合ったものだ。『人間ドラマを描け』とね。未来の絵空事ではない、現代人が共感できる物語だ。よい脚本が無ければ、感動は生まれない」(ジョセフ・ペブニー/TOS監督/「危険な過去への旅」「新種クアドロトリティケール」他)



「スタートレック まるごと30時間」声優インタビュー(スーパーチャンネル1997年11月22-23日放送)より

「単なるSFドラマっていうか、そういうものと違って、大変人間的な面が、人間性みたいなものがよく描かれていて、人間ドラマとしてもものすごくよくできたシリーズだったと思います。脚本も実際の作品もものすごく丁寧に作られてるし、しっかりと演出されてるし、役者もしっかりと演技している・・・そういう作品で声をあてられて、とってもよかったと思ってます」(麦人:声優/ピカードの声)

「キャラクターの面白さ、それから1本1本毎週作品を楽しく作っていくのはすごく大変だと思うんです。それと特殊メイクのすごさ。何一つとってもすべてすごいすごいっていう感じで・・・」(一城みゆ希:声優/TNGビバリー・クラッシャーの声)

「DS9はこの場所(ステーション)から動かないものですから、どうしても人間関係が深くなって、そこで描かれるものっていうのが、けっこうたくさんあって、やはりどうしても人間同士の信頼とか葛藤が主になってて、そこがなんかすごく僕にとっては魅力だなあっていう風に感じてます」(玄田哲章:声優/DS9シスコの声)

「何かの会合の時に神戸に呼ばれていってお話したことがあるんですが、その時に大学生とお話しまして、『君にとってスタートレックの魅力って何なんだい?』って聞いたことがある。そうしたら、その大学生がいみじくも答えた。『やあ、スタートレックの面白さっていうのはね、各人勝手な夢が見られることですよ』僕はまさにその通りだと思うの。自分の問題意識を重ね合わせれば、何でも答が出てくる。そういう非常に普遍的なテーマを持ってますね。宗教問題であったり、人種差別の問題であったり、国際間の紛争の問題であったり、そういうテレビの中ではちょっと直には触れられないようなテーマを、まさにテレビ的タブーをこのSFのシリーズによってロッデンベリーは語り尽くした」(矢島正明:声優/TOSカークの声)



“STARTREK/30 Years and Beyond”(ST30周年記念パーティー/1994年)より (日本語字幕)

「スタートレックの最も偉大な貢献は、世界中の人々の想像力に光を与えたことでしょう。未来に目を向けさせたのです。希望と愛に満ちた方法で、我々の知識と技術を前進させ、自分自身を理解することを助けてくれています」(バズ・オルドリン:アポロ11号操縦士)

「いつの日か宇宙へ行くのは幼い頃からの夢でした。1966年に「宇宙大作戦」が始まり、明るい未来を示してくれました。地球の人々がついに団結したんです。どの物語でも人々は人種や性別を越え、勇猛果敢に困難に挑みます。(中略)ニシェル・ニコルズの演じたウフーラ大尉は、女性と黒人につきまとう因習を打ち砕いてくれる役でした。宇宙を目指す私にとって励ましでもありました。(中略)スタートレックの重要性はそこに顕わされる世界と登場人物たちの声、現実を見つめ直させる物語です」メイ・ジェミソン:黒人女性初の宇宙飛行士)



“JOURNEY’S END/The Saga of STARTREK:The Next Generation”(TNG放送終了時の特別番組/1994年)より (日本語字幕)

「他の番組と同じような話は作りたくなかった。変わった角度から問題を提起し、斬新な切り口で他では見られない話を作りたかったの」(ジェリ・テイラー:TNG・DS9・VOYの脚本・制作)

「ジーン・ロッデンベリーが描いた未来の世界の事も聞きました。“24世紀には飢えも戦争もないだろう”と。この信念こそが25年間我々の想像力をかき立て、この伝説を生かしてきた哲学です」(ジョナサン・フレイクス:TNGライカー役)



“STARTREK 25th ANNIVERSARY”(ST25周年記念番組/1991年秋放送)より (日本語字幕)

「ピカード役を得る可能性が生まれ、友人に言われた。最終面接の直前だったんだが、“アメリカの象徴を演じる気分は?”そう言われてすっかり弱気になったね。60年代や70年代初期に番組を見ていたが、よく理解していなかった。文化にまでなっているとはね」(パトリック・スチュワート:TNGピカード役)

「何よりもまず、ロッデンベリーに支えられたこの番組は、彼の未来に対する見方を表していると言えるね。肯定的な見方だ。彼の前向きな思想があったからこそ、オリジナルの79本や新シリーズの成功があるんだ」(ジョナサン・フレイクス:TNGライカー役)

「地球と宇宙の未来をあらゆる方向から描き出してくれた。宇宙も少しずつ開拓され、番組が語ってきたことは現実になり得る。見事な先見の明だ」(コービン・バーンセン:Q2役/TNG「DEJA Q」)

「キング牧師(黒人の人権活動家)は“家で毎週見ていた”と言ったわ。私の存在が大事だったと言われて誇らしかった。彼はこう言ったの。“ニシェル、いいか?君はテレビという物の顔を永久に変えたんだ。もう後戻りはない。扉は開かれた”」(ニシェル・ニコルズ:TOSウフーラ役)

「こんな番組は本当に珍しいわ。まずなかった。黒人が出てたんだもの。社会の変革よ。希望をくれたわ。アジア人がいて、ロシア人ともうまくやってる。未来に希望が持てるのはすごく大事なことよ」(ウーピー・ゴールドバーグ:TNGガイナン役)

「子供たちにとってとてもいい番組よ。ひな型なの。(中略)子供たちには希望のある未来のひな型が必要なの」(ゲイツ・マクファデン:TNGビバリー・クラッシャー役)

「25年前この番組は象徴となりました。“未知なるものへの人の飽くなき好奇心”このオルドリン(アポロ11号操縦士)の言葉のです。希望ある未来を描いて何百万人の想像力を虜にし、宇宙探査への世論を高めてくれました」(ダン・クエール副大統領/国家宇宙評議会議長)

「スタートレックは想像力にアピールするし、物語には提言が潜んでいる。また、ファンだということが、それ自体誇りになるようだ」ハーブ・ベネット:ST2〜5の制作・脚本等)

「個人的には、私が惹かれているのは登場人物たち、あの俳優陣なんだ。私が“地球外資質”と呼んでいるすばらしい魅力を彼らは豊富に持っている」(ニコラス・メイヤー:ST2・6監督)



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