エタ・コス通信 Vo.1

◆星座の境目に生まれた私◆

●先日また、いつもの質問を受けてしまいました。
「雑誌の占いのページを見ると、 時々生まれ星座が違っているんです」という疑問です。
これに対する答えは、専門家の方には常識といった感じでしょうが、考えを整理する ためにもここに書いておくことにしました。

●雑誌の12星座占いには、各星座の所に目安としての日付が出ているのが普通で す。ただ、その日付が雑誌によってまちまちなので、境目に生まれた人はある雑誌では牡羊座だったのに、他では牡牛座になるといった奇妙な現象が起きることになります。

●何故そうなるかという説明は、先ずはホロスコープの話から始めなくてはなりません。
ホロスコープとは人が生まれた瞬間の星の配置を紙の上に書き写したものを主に そう呼びますが、そこには約20個の天体位置が書き記されています。その中で一番重要なのが太陽といわれています。
太陽はその人の約30パーセントを司ります。
アストロロジーでその人をリーディングするときには、きちんとホロスコープを作成 して読んでいくのですが、雑誌で占うときにはそうはいきません。
そこで目を付けたのが太陽です。他の天体の動きは複雑なのですが、
太陽だけは毎年同じ頃に同じ場所 に戻ってくるので区分けがしやすいというわけです。

●太陽は空の横道と呼ばれるコースを、一年かかって一周します。
アストロロジーでは、その黄道を30度ずつ12の区分(サイン)に分けて、一つひとつのサインに近 くにある星座の名前を付けて区別しています。
そのときに、天文学の星座と混同しないようにわざわざ星座でなくサインという言葉を使って、牡羊サイン、牡牛サインのように呼んでいるのですが、日本では天文学と 同じ牡羊座とか牡牛座というように訳してしまいました。
このことは後に大きな問題を引き起こすことになってしまうのですが、ここでは詳しくは言及しません。

●そして、その人が生まれたときに太陽が入居しているサインを使って
未来予測など をするのが、サンサイン・アストロロジーといわれるものです。日本では12星座占いと訳されています。

●太陽が横道上を進む速度は一定ではありません。
太陽の動きというのは、地球が太 陽の周りを公転することで生じる見かけの運動なのですが、公転の速度は機械仕掛けではない自然の運動なので一定ではありません。
従って、ある一つのサインから次のサインへ移るまでの期間は、毎年まったく同じと いうことにはなりません。
もう一つ、一年の長さを人間が決めたときに、キチンと365日ではなく4分の1日ほどの余りが出ています。
それも日付が一定しない理由の一つです。
その他色々な自然現象の影響があります。

●以上の理由から、実はサインの境目の日付は毎年同じではないということなので す。
ただ、雑誌などの12星座占いでは目安としての日付を書かなくてはならないので、 平均的な境目になる日付を出しています。
雑誌によって採用する日付がまちまちなので、境目に生まれた人は、
ある時は双子座 で、あるときは獅子座になるという現象が生じるのです。
ちなみに、今年太陽は、2003年3月21日9時59分(日本時間)に牡羊サイン に入居しました。
従って、同じ21日生まれでも、9時59分以降に生まれた人の太 陽のサインは牡羊で、それ以前に生まれた人は魚サインということになります。

●このサイトを読んで下さっている方には、このような説明は釈迦に説法といった感 じとは思いますが、もしそうでない方で自分の太陽の位置を知りたい方はメールでお 問い合わせ下さい。無料にてお調べしますので。