管理人の早耳ニュース

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 1   食用油から作られるバイオディーゼル
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約100年前にディーゼルエンジンが開発されたときの燃料はピーナッツオイルだったという。食用油などにメタノールを加えてエステル化させることでメチルエステルを生成し、これを軽油のかわりにディーゼル燃料として利用することは、石油系軽油の影に隠れながらも、古くから行われてきた。特にドイツを中心としたEUでは、昨今のディーゼル車回帰の流行とともに、バイオディーゼルへの動きが活発化している。日本では、2003年12月に政府のバイオマス戦略に対応して、製造プラントなど22社が「日本バイオディーゼル燃料協議会」を設立したほか、各地の自治体や企業でも独自にバイオディーゼルを生成する試みが行われている。例えば京都市では、家庭から出る廃食油を年間12万リットル回収し、これを混合率20%のバイオディーゼル(B20燃料)に生成して集塵車や市営バスに利用、年間約4000トンのCO2削減が実現しているという。国土交通省は今年6月、高濃度のバイオディーゼルで走る専用車を2006年3月までに開発する計画をまとめている。

 2   ガソリン車にはバイオエタノール
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ガソリンの代替燃料として実用化への試みが進められているのがエタノール。単純に言えば酒造と同じ原理で製造されるエタノールの原料は糖質やでんぷんだが、将来的には廃棄物を原料にすることが求められている。環境省は沖縄県宮古島で、サトウキビの精糖後に残った廃糖蜜を利用した実証実験を行っている。また、建築廃材や古紙などからセルロースを原料に利用することも想定されている。
既存のガソリンエンジン車にそのままエタノールを利用すると不具合が生じることが予想され、国は2003年5月に揮発油品質確保法を改正、エタノール含有3%の混合許容値を定めた。このエタノール混合ガソリンは一般に「E3燃料」と呼ばれる。経済産業省は今年から、石油精製施設など全国6カ所でE3燃料製造の実証実験を開始する。また環境省は、2012年までにバイオエタノールを使ったE3燃料の全面普及を目標として掲げているほか、米国などで流通しているエタノール10%含有の「E10燃料」についても、将来の導入を見据えた新車の対応などを促していくという。

 3   自動車燃料として利用するときのメリットと課題
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アルコールを自動車用燃料として利用した場合には、一般的に次のようなメリットがあるとされる。まず政策的には、石油代替と持続的利用可能な燃料としての特徴がある。排ガスについては、CO2排出がゼロのほか、硫黄分がないために硫黄酸化物(SOx)の排出がゼロ、一酸化炭素・炭化水素(すすや黒煙)が少ないなどの特徴がある。
反対に課題としては、ガソリンと比べて量産ベースでも割高になると予想される価格の低減が必要となる。また貯蔵タンクなどの供給インフラや車両をアルコールに対応できるように変更しなくてはならない。アルコールによる金属の腐食や、水混入による成分の分離を回避するために封密性を高めるなどの対策が必要だ。
排ガスについては、人体に有害なアルデヒドを生成すること、アルコール中に酸素を含むために排ガスの窒素酸化物NOxが増加するため、これらの物質を無害化するための触媒の整備が必要。また運転性能については、既存のガソリン車と比べると発熱量が小さいので燃費が悪い、蒸気圧が低いので冷間時の始動性が悪いなどの課題がある。

 4   バイオ燃料はCO2ゼロ、持続的利用可能の特徴を持つ
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バイオ燃料とは、植物性の物質を利用して作られる自動車用の燃料のこと。具体的には木材などからエタノール(エチルアルコール)やメタノール(メチルアルコール)、食用油などからメチルエステルなどを作り、これを自動車用燃料として利用することを意味する。そのままエンジンで燃やしたり、化石燃料系のガソリンや軽油と混ぜて利用されるから、「バイオ燃料」と一口に言ってもいろいろな形態がある。最近ではバイオエタノール、バイオエタノール混合ガソリン、バイオディーゼル(メチルエステル)などと区別して呼ばれている。海外では、米国でガソリンと9:1で混合した「E10燃料」にバイオエタノールを使ったり、EU諸国におけるバイオディーゼルの利用促進等、バイオ燃料の実用化が各国で進められている。

 5   バイオ燃料輸入の新組織、石油業界が来年1月に設立
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 石油連盟の渡文明会長は16日の会見で、植物からつくるバイオ燃料を10年度に年間約36万キロリットル導入する目標に向け、業界共同で調達する組織を来年1月に設立すると発表した。国内や海外から調達したバイオ燃料を各社に供給する。
 石油連盟の計画では、来年5月から首都圏で試験販売し、10年度に全国展開する。
 このほか渡会長は、ガソリンなど石油製品の12月分の卸値について、前月からほぼ据え置きになるとの見通しを示した。
バイオ燃料ってなに?
バイオ燃料とは、植物性の物質を利用して作られる自動車用の燃料のこと。具体的には木材などからエタノール(エチルアルコール)やメタノール(メチルアルコール)、食用油などからメチルエステルなどを作り、これを自動車用燃料として利用することを意味する。そのままエンジンで燃やしたり、化石燃料系のガソリンや軽油と混ぜて利用されるから、「バイオ燃料」と一口に言ってもいろいろな形態がある。最近ではバイオエタノール、バイオエタノール混合ガソリン、バイオディーゼル(メチルエステル)などと区別して呼ばれている。海外では、米国でガソリンと9:1で混合した「E10燃料」にバイオエタノールを使ったり、EU諸国におけるバイオディーゼルの利用促進等、バイオ燃料の実用化が各国で進められている。



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