石油連盟の渡文明会長は16日の会見で、植物からつくるバイオ燃料を10年度に年間約36万キロリットル導入する目標に向け、業界共同で調達する組織を来年1月に設立すると発表した。国内や海外から調達したバイオ燃料を各社に供給する。
石油連盟の計画では、来年5月から首都圏で試験販売し、10年度に全国展開する。
このほか渡会長は、ガソリンなど石油製品の12月分の卸値について、前月からほぼ据え置きになるとの見通しを示した。
バイオ燃料ってなに?
バイオ燃料とは、植物性の物質を利用して作られる自動車用の燃料のこと。具体的には木材などからエタノール(エチルアルコール)やメタノール(メチルアルコール)、食用油などからメチルエステルなどを作り、これを自動車用燃料として利用することを意味する。そのままエンジンで燃やしたり、化石燃料系のガソリンや軽油と混ぜて利用されるから、「バイオ燃料」と一口に言ってもいろいろな形態がある。最近ではバイオエタノール、バイオエタノール混合ガソリン、バイオディーゼル(メチルエステル)などと区別して呼ばれている。海外では、米国でガソリンと9:1で混合した「E10燃料」にバイオエタノールを使ったり、EU諸国におけるバイオディーゼルの利用促進等、バイオ燃料の実用化が各国で進められている。
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