■オコトラン

サアチーラのティアンギスを見学した翌日に、今度はオコトラン(正式名:オコトラン・デ・モレーロス)のティアンギスへ向かった。オコトランはオアハカから32km南にあり、こちらも先住民が多く住む、1万人ほどの村である。

オコトラン行きのバスは、サアチーラのときは異なるバスターミナルから出るのだが…まあしかし、オアハカ市内のバスは何でこうも分かりづらいんだろうか。今回のターミナルも見つけるのに苦労した。なんとか見つけたのだが、およそ公共のバスターミナルとは思えない、まるで他人の家のガレージかと思わせるような建物だった。とりあえず切符を買う人の行列を見かけたから分かったものの、それがなければ絶対見逃しそうである。

オコトランへは1時間ほどで到着した。この村もこじんまりとしており、ティアンギスがない日であればのんびりとした雰囲気を味わえそうな村である。私が到着した時にはすでにティアンギスが開かれていたようで、物売りがいっぱいいた。

オコトランのティアンギスは、村の教会を中心にして開かれている。この教会がきれいだった。16世紀に建てられたドミニコの教会だそうだ。水色と黄色を基調とした外観は珍しい。

オコトランのティアンギスも、サアチーラのそれと同様に売り物の種類が豊富である。特にこのティアンギスは野菜の店が多かった気がする。また、生きたニワトリを売っている人は少なかったが、代わりに生きたヤギを売っている人を見かけた。若干ながらも、村によって売り物が変わっているのは、その村の特性が分かってなかなか興味深い。

ただその一方で、サアチーラにいた物売りがオコトランでも店を出して営業していたのを見かけた。カットフルーツ屋なのだが、サアチーラでスイカの皮を剥いていた女性が、翌日オコトランのティアンギスにもいて、同様にスイカの皮を剥いていたのである。業種によっては、オアハカ近郊の村のティアンギスを毎度転々として商売しているようだ。なるほど、確かにそのほうが商売的には効率がいいのかもしれない。










オコトランでは食堂で朝食を取った。オコトランは屋根付の市場に食堂がずらっと並んでいるのだが、せっかくティアンギスに来てるのだからと思い、屋外で営業している屋台を選んでみた。その屋台ではタコスなどの軽食を主としているようだ。ここで私は、たまたま隣のオバちゃんが食べていたスープらしきものが気になったので、それを注文してみた。
オバちゃんの食べ方をまねしながら食べることにする。もともとスープには、ニンジンやイモ、牛肉などが入っている。そこに、テーブル上のお皿に盛られている香草やキャベツ、青ネギをどっさりと入れ、最後にライムを搾り、食塩を振り掛けて食べるようだ。お味のほうは……うん、なかなか美味しい。野菜をたくさん振りかけた場合は塩もたくさん入れたほうがよいだろう。これでトルティーヤをつけて20ペソなら安い。

サアチーラでもオコトランでもそうだったのだが、ティアンギスでは、いかにも先住民っぽいなぁという人たちを見かけた。いや、あくまで私の偏見とイメージで言ってるんだけど、カラフルな服を身にまとっている人が多かったのである。何という名前かは分からないが、おそらく民族衣装のひとつではないかと思われる。また髪を三つ編みにしている年配の女性も多く見かけた。三つ編みというと、アンデスあたりの先住民をイメージさせてくれる。きっとこの人たちも先住民に違いない。あと男性の場合は、テンガロンハットをかぶっている人を多く見かけたのだが……さすがにこれはちょっと違うか(笑

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