§5 さらに南へ | (ジェリド、デバブシャ村、ドゥーズ) |
ゆうべは疲労のせいか午後6時過ぎくらいに寝てしまい、起きたらもう翌日の朝6時になってました。うわっ、
12時間も寝てたんだオレ。しまった、昨日の夕飯食べ逃した…ホテルの代金を夕食込みで払ってたのにぃ。 しかも今この時間は肌寒いです。昼間のあの暑さとはえらい違いです。砂漠地帯は1日の寒暖の差が激しいというのはホントですね。変化の激しい気候にお見舞いされないよう、この旅は体調管理をちゃんとしないといけないですね。でももうすでに私、寝すぎで頭痛いんですけども。 今日はツアー2日目。今日もホテル前で待っていればピックアップしてくれるとのこと。さすがに今回はトラブルなくスムーズに出発することができました。今日の日程は、トズールからドゥーズという街へ、それからさらに南へ行き、サハラの広大な砂丘を目にできるというクサール・ギレンまでずっと車を飛ばします。 ドゥーズという街へは、ショット・エル・ジェリドと呼ばれる塩湖を通ります。トズールを出ると、これまではデコボコした土壌に草木が生えているという光景が多かったのですが、一面真っ平らな茶色の地面に変わります。そして道路の脇には水色や白濁色の河が流れています。どうやらこれがショット・エル・ジェリドだそうです。へぇ、塩湖というと、一面真っ白なイメージを持ってたんですけど、こんな茶色の塩湖なんてのもあるんですね。 ビュースポットと呼ばれる場所に車を停めて、実際に塩湖の様子を眺めてみました。塩の水たまりって、見てると意外にキレイですね。どうやら白や青の水たまりだけでなく、赤に変色しているものもありました。なんでこんな色になるんでしょうか? 土の中の鉄分か、あるいは微生物でも含まれているからでしょうか? でまあ、こういうのを見ると分かっちゃいますけど、舐めてみたくなっちゃうわけで、水たまりの側にある山盛りの塩をちょこっと舐めてみました。…まあ……そりゃあ、しょっぱいわな。
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湖上にあったモノ (たぶんネタで作ったと思う)
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さて、車は再び走り出します。途中で時間があったのか、ドライバーがデバブシャという村で停車しました。いきなりドライバーが「フォト、フォト」というもんですから、とりあえず車を降りてみます。が、何やらデカイ岩が連なった光景が見えるだけでそれが一体難なのかよく分かりませんでした。ドライバーに尋ねようにも、案の定、言葉の壁があってよく分かりません。ガイドブックにも全然載っていない所だし…一体この岩は何なんでしょうか? 実は帰国してから調べてみたのですが、この街、砂に埋もれた村落跡として紹介されているようです。砂漠化の影響によるものだそうで、砂漠化の研究ではよくサンプルとして取り上げられる場所だとか。やっぱりこういう事実は現場で知りたいものですね。
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デバブシャ
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風紋がキレイです |
こんな所にも昆虫がいました
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11時半ごろ、ドゥーズに到着です。ここは各観光スポットに移動するための起点となっているため、外国人観光客が多いです。安宿などの宿泊施設もたくさんありました。 しばらくドゥーズの街中を一人でぶらついてみます。この街のスークは今までのような細い路地にお店があるという形態でなく、広場があってその周りにお店が並ぶという感じでした。観光客が集まる街といえど、スークの回りは住宅街が多く、穏やかな雰囲気でした。
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スークの周りは閑静な住宅街
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広場のど真ん中でゲームに興じる人達 |
スークで売られていた靴 ラクダの皮で作っているそうです
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ところでこの辺りは、馬車をよく見かけました。これは南部地域ではよく見かけるカレーシュという乗り物で、多くは観光客を乗せるために使われています。でもここでは普通に荷物を運ぶために使われているようです。
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カレーシュ
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昼飯はドゥーズで取ることになりました。今回のツアーでは、2日目のドゥーズでの昼食は特に決められておらず、各自で取っていいということだったんですが、ドライバーが自分の馴染みらしい食堂に連れて行ってくれました。ここではまだ食べたことない料理を3人で頼むことに。ただ、やはりフランス語表記が分からないので適当にメニューを指差して頼みます。私はオッジャという、野菜と卵をトマトソースで煮込んだ料理と、羊肉のごはん付きプレートを注文しました。チュニジアで米なんて珍しいですね。他の2人は、料理名はよく分かりませんが、煮込み料理や揚げ物の料理などを注文。3人でお皿をまわしながら頂きます。適当に頼んだ割にはどれも美味でした。チュニジア料理って意外と侮れませんね、他の中東の国よりいけるかも。元々この国、フランスの属国だったところですから、フランス料理の影響を受けてるんでしょうか? さて、いよいよ砂丘の村であるクサール・ギレンに移動です。このドゥーズからクサール・ギレンへの道がすごかったです。もう砂漠の砂をムリヤリ取り除いて作った道のようで、デカイ石ころがゴロゴロと転がっている上を通らなければいけません。また一方では砂がきちんと取り除かれておらず、いつパンクやスタックが起きてもおかしくないような道ばかりでした。チュニジア南部のツアーはたまにパンクやスタックによる4WDの遭難なんてのが起こると聞いていましたが、なるほどこの道じゃあそんなことが起きても仕方ないなと納得させられます。たまに道沿いにパンクしたタイヤが転がってるのを見かけるので余計コワイです。 でもちょっと安心したのが、こういう道を走ってる最中、ドライバーが幾度か携帯電話で誰かと会話している場面を見たときです。携帯電話があれば、例え遭難したとしても助けを呼べるかもしれないので、それほど心配は要らないかもしれません。…しかしながらすごいですね、こんな砂漠のど真ん中でも携帯電話の電波が届くようになってるんですね。4WDの遭難が多いことへの対処なのかもしれません。 デコボコ道だから車体も相当揺れます。最初ドゥーズを出発したときに、ドライバーが自分のシートベルトを外したので何でだろう? と思ってたのですが……理由が分かりました。私、助手席に座ってシートベルトしていたんですが、車体の大きな揺れのせいでベルトに胸部を幾度か圧迫されてエライ目に遭いましたよ。
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砂漠のカフェ |
途中、喫茶店らしき建物があったので、そこで休憩です。すごいですねこの喫茶店、周りに何もない中でポツンと1軒だけ建ってますよ。まるで映画のバグダッド・カフェみたいでした。クサール・ギレンへ向かう人達がよく訪れる店だそうで、ドライブインみたいな役割を果たしているようです。お店の壁には、外国人観光客と思われる名刺がズラーッと貼り付けられていました。私もそれにあやかって、自分の名前を書いた付箋紙を貼り付けておきました。
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大変な移動が続くこと数時間、ようやくクサール・ギレンに到着です。このときドライバーが「ラクダ?」と聞いてきました(なぜかこのときだけ日本語でした)。おそらくラクダに乗りたいかどうかを聞いているんだと悟った我々は迷わず「イエス」と答えます。すげぇ、ラクダに乗れるんだ。それはかなり魅力的。 ラクダ体験は日没ごろに行うとのことなので、それまでは今夜のホテルに滞在です。クサール・ギレンの中にある一ホテルなのですが、なんと客室がすべてテントになってました。テントホテルなんて初めてですよ。1つのテントの中にはベッドが8つ並んでいましたが、どうやら1人でここを使ってもいいんだそうです。おお、何て太っ腹な! …でもまた逆に落ち着かない気がしないでもないですけど。
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テントホテル (でも夜は冷えそうですネ…)
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