アニマシオン

<読書へのアニマシオン>

アニマシオン(活性化)とは、スペインのジャーナリストであるモンセラ・サルトさんが考案した、子どもが読書が好きになるように導くための読書の指導メソッドです。子どもたちに読書の楽しさを伝えるとともに、自然に読むための力を引き出すことを目的としています。
絵本に描かれていた絵がどこにあったかをクイズにして出題したり、わざと間違いを入れて読み聞かせた上で間違い探しをするといったゲームや遊び要素を取り入れ、参加者は次に何が出題されるかを考え、読み聞かせに集中します。
アニマシオンは読書に親しみ、楽しみながら読解力・表現力・コミュニケーション力を養なう試みとして注目されています。

75種類の「作戦」例:

1.  読みちがえた読み聞かせ
 同じ物語を二度読んで聞かせ、二度目に読んだときに、読み間違えたところを子どもに見つけさせる

2.  これ、だれのもの?
 様々な品物の絵を見せて、いつ作品に登場したのかクイズ形式で答える作戦。

5.  いる?  いない?
 脇役も含めた登場人物が、本に出てきたかどうかを見つけだすことをねらいとした作戦。

8.  にせもの文
 これは本物のテクストのなかに紛れこんだ、にせものの文章を探しだす作戦

19.  海賊文
 本から抜き出した段落に挿入された、本のテクストとまったく関係のない文を探しだす作戦

32.  どれが本当の話?
 ある状況の要約が、本の内容と合っているかどうかを見わける力をつけることをねらいとした作戦

52.  今度は私の番
 読み聞かせを聞いた後、1枚ずつ挿絵を持ってお話の順番に並び、物語を完成させる作戦

 

読書へのアニマシオンの日程

次回『読書へのアニマシオン』のお知らせ
日時:2024年4月6日(土曜日)9:30〜11:30
場所:王寺町いずみスクエア2階
参加費無料
親子いっしょに、読み聞かせボランティアの方、大人だけの参加もできます。

アニマシオン
渡邊先生
講師:渡邊紀志子先生

本が好きな子どもたちは、言われなくても本を手にとり読書を楽しんでいます。けれども、本をまったく読まない子ども、ほとんど読まない子どもを、自ら本を手にとるようにするにはどうしたら良いだろう。 ずっと悩んでいたこの課題を解決するひとつの方法として出会ったのがアニマシオンでした。 アニマシオンは以前から興味がありましたが、本格的に学んだのは、つくば言語技術教育研究所で、2014年から3年間で2日間の講義を3回受講してからです。この時いっしょに学んだ先生方とは、今でも年に3回ほど集まり学習を続けています。

渡邊先生

これまでに開催したアニマシオン

令和元年12月21日(土)
『チムとゆうかんなせんちょうさん』を読みきかせた後、ストーリーについて質問。大人よりも子ども達の記憶力がはるかに優っていました。少年ロンがその日の食料のため嵐の海に舟を出し、うずに飲み込まれそうになったときに釣り上げたのはガイコツだった『ロンと海からきた漁師 』の読み聞かせや、『あらしのよるに』を読んで、時間の経過とともにおおかみとやぎの気持ちの変化を読み取りました。


平成31年3月23日(土)
なんでもしりとりの順に並んでいないと気がすまない王様『しりとりのだいすきな王様』の読み聞かせや、『びゅんびゅんごまがまわったら』を読んで、参加者全員でびゅんびゅんごま合戦をしました。
昔話に登場する4人の「たろう」、グループで3つの質問を考えて「たろう」役の4人に質問し、だれがどの「たろう」かを当てるゲームをしました。


平成30年12月22日(土)
『ウェン王子と虎』の読み聞かせや、世界の言語の中でもオノマトペ(擬音語、擬態語)の種類が多い言葉といわれる日本語、『食べる』や『食べ物』にまつわるオノマトペを当てるゲームをしました。
たくさんの絵本に登場するおおかみ、その絵本からおおかみ達が飛び出してしまいました。それぞれの絵がどの絵本のおおかみかを探すゲームをしました。