歴史についての質問があったので、とりあえずの略年表を作っておきます。なお、この略年表は、次の資料を基本に修正を行っています。
また、昭和初期の古川竹二さんを中心とした経緯については、次の資料が参考になると思います。
なお、黒が血液型と性格の関係に肯定的なもの、赤が否定的なものです。 -- H10.1.29
S46. 9 | 能見正比古さん、処女作『血液型でわかる相性』を出版 |
S47. 7 | 男性誌初 『アサヒ芸能』SEXセミナー 血液型が教える男女の体位ABO方式 |
S48. 7 | 女性誌初 『ヤングレディー』 全く新しい血液型相性学 |
S48. 8 | 能見正比古さん、血液型3部作の第1作である『血液型人間学』を出版、30万部を超えるベストセラーとなり、日本中に第1次血液型ブームを巻き起こす |
S48.12 | 批評系初 『科学朝日』 血液型で人格が決まるか(なお、これについては能見さんが反論しています→このページの最後へ) |
S54. 7 | ABOの会発足 |
S54.10 | ABOメイト創刊(〜S61.4) |
S55 | ルネ・ヴァン・ダール『ルネのハッピー恋占い』に「血液型ラブ作戦」という章が登場 |
S56.10 | 『女性自身』星座+血液型で見る良い相性・悪い相性・普通の相性 |
S56.10 | 能見正比古さん、壇上に倒れ死去(10月30日) |
この時期は、能見正古比さんの活躍期です。彼は血液型と性格のパイオニアですから、他の人に血液型と性格の話をされるのはあまり好まなかったようで、他のライターによる本・雑誌記事は非常に少ないようです。この時期のもう一つの特徴としては、対象は男性ビジネスマンのみで、占い的な内容のものはほとんどないことです。 -- H10.1.29
S57. 5 | NHK『ウルトラ・アイ』 日本大学 山岡教授による調査結果(私も見ましたが、明らかに有意差が出ているデータもあります) |
S57. 6 | 松田薫さん、「ABO式遺伝子(分布図)と文化現象」科学基礎理論学会 |
S58. 1 | 高島(現・谷)澄江さん、『「血液型とパーソナリティ」に関する一研究』日本大学卒業論文(大村政男さん指導) |
S58. 5 | 能見俊賢さん、『血液型おもしろ読本』を出版、第2次血液型ブームを巻き起こす(その後、血液型おもしろ第2、第3読本も出版された) |
S59. 1 | 能見俊賢さん、『月刊カドカワ』で、「男と女の血液型愛情学」を連載 |
S59. 1 | フジTV「血液おもしろ大百科」を放映 |
S59. 2 | NHK「おはよう広場」大村政男さんによる調査結果 |
S59. 7 | TBS「諸君!スペシャルだ!」東京都立大学 詫摩武俊教授他による調査結果 |
S60. 3 | 森本毅朗さん『血液型人間学のウソ』 |
S60. 4 | 米Newsweek誌 "Typecasting by blood" の記事で日本のブームを揶揄 |
S61 | 大西赤人さん『血液型の迷路』 |
この時期は、能見正古比さんの死去後、多彩な人が多彩な説を多彩なメディアで発表し、ブームがますます広がります。能見俊賢さんも『血液型おもしろ読本』を出版し、第2次血液型ブームを巻き起こします。また、その反動として、心理学者による批判も盛んになります。しかし、昭和61年以降はブームが終わり、雑誌の特集も少なくなったようです。不思議なことに、心理学者の批判に対してはほとんど反論がありません。能見正比古さんによる批判とは全然様子が違います。ブームの主役は、男性ビジネスマンからだんだん若い女性に変化し、次第に女性誌に特集が組まれるようになっていきます。 -- H10.1.29
H2. 7 | anan特集号「血液型でわかる、あなたと性格、他人の性格」 |
H2. 7 | 大村政男さん『血液型と性格』を出版 |
H3. 5 | 松田薫さん、『「血液型と性格」の社会史』を出版 |
H5. 5 | 白佐俊憲、井口拓自さん[共著]、『血液型性格研究入門』を出版 |
H6. 4 | 竹内久美子さん、『小さな悪魔の背中の窪み』を出版 |
H6. 5 | 『SINRA』血液型性格判断は正しい!(竹内久美子さんの『小さな悪魔の背中の窪み』の紹介記事) |
H2. 7 | 大村政男さん『血液型と性格』を出版 |
H6. 6 | 詫摩武俊・佐藤達哉編 『現代のエスプリNo.324 「血液型と性格」』 |
H6. 7 | 松田薫さん、改訂第2版『「血液型と性格」の社会史』を出版(反対論者の心理学者には非常に批判的です) |
H6.11 | anan特集号「血液型性格判断で性格と相性はやっぱりわかる」 |
H7.11 | サンデー毎日『血液型占いは「ウソ」の反証!』の記事 |
H8. 4 | ホームページ、血液型性格関連説について(旧−「血液型を書くのはやめましょう」) |
H8. 8 | ホームページ、ABOFAN(このホームページです、手前味噌ですが…) |
H9. 6 | 関西TV『発掘!あるある大事典』検証!血液型性格のウソ・ホント(その後、他局でも肯定・否定の番組を放映) |
H9. 1 | Dr. Peter J. D'Adamo さん "Eat Right for Your Type" を出版 |
H9. 6 | 血液型人間学メーリングリスト[ABO ML]開設 |
H10.3 | 大村政男さん新訂『血液型と性格』を出版 |
H10.4 | 血液型おしゃべりメーリングリスト[ABO−chat ML]開設 |
H10.5 | "Eat Right for Your Type"の日本語版『ダダモ博士の血液型健康ダイエット』 |
H10.7 | 前川輝光さん『血液型人間学〜運命との対話〜』を出版 |
H11〜12 | 否定論者のホームページの閉鎖・縮小や、否定論者の記述の減少が目立つようになる |
H12.6 | 佐藤達哉+渡邊芳之+尾見康博さん 『心理学論の誕生』を出版 |
H12.10 | 河内厚郎さん 『血液型恋愛術〜血液型を信じないあなたのための〜』を出版 |
H12.12 | Dr. Peter J. D'Adamo さん "Cook Right for Your Type" を出版 |
H13.1 | Dr. Peter J. D'Adamo さん "Live Right for Your Type" を出版 |
H13.4 | 最後の番組か? 否定論者・肯定論者の両方が参加したTBS『回復!スパスパ人間学』放映 |
H13.8 | 安保徹さん『医療が病をつくる〜免疫からの警鐘〜』を出版 |
H14.1 | 成松久さん ゲノム情報を超えた生命のふしぎ 糖鎖 第16回「大学と科学」公開シンポジウム講演 |
H14.4 | 『さいとう・たかをのゴルゴ流血液型人物観察術』出版 |
この時期は(精神世界や占いブームを背景として?)、性格判断・相性診断・占いを中心とした第3次血液型ブームが自然発生的に起こります。第3次ブームの開始時期ははっきりしないのですが、平成4〜5年頃からきざしが見られ、平成6年頃から確実なブームになったものと考えられます。もちろん、能見俊賢さんがブームの中心ですが、第2次ブームよりも更に多彩な顔ぶれが揃います。心理学者による批判もありますが、逆に再反論も盛んになってきます。竹内久美子さんの『小さな悪魔の背中の窪み』による理論的裏付けも第3次ブームの大きな特徴です。ホームページも肯定・否定ともにどんどん増えていますね。松田薫さんによる『「血液型と性格」の社会史』という歴史的展開を探る本も出版されました。
平成9年にアメリカで、平成10年に日本でエポックメイキングな本が出版されました。それは、Dr. Peter J. D'Adamo さんの "Eat Right for Your Type" と前川輝光さんの『血液型人間学〜運命との対話〜』です。日本では特に後者の影響が大きく、この後に否定論者のホームページの閉鎖・縮小や、否定的な記述の減少が目立つようになりました。また、安保徹さんや成松久さんのようなアカデミックな肯定論者も続々と誕生しています。 -- H15.8.16
H16. 4 | (3日)関西TV『発掘!あるある大事典II』スタート 春の芸能人血液型スペシャル 血液型ブームの火付け役 |
H16.10 | (4日)関西TV『発掘!あるある大事典II』スタート 秋の芸能人血液型スペシャル |
H16.10 | (7日)大村政男さん TBS『スパスパ人間学!』で血液型を肯定 |
H16.12 | (8日)放送倫理・番組向上機構(BPO) 「血液型を扱う番組」に対する要望 |
H16.12 | (28日)大村政男さん TBS『ABOAB血液型性格診断のウソ・ホント!』で血液型を再度肯定 |
H16 | 全部で70本以上の血液型テレビ番組が放送に(民放東京キー局全部) |
H16頃 | 韓国で血液型ブーム(能見俊賢さんの多くの本が韓国語訳に) |
H16.12 | 浅尾哲朗さん 『血液型と母音と性格』を出版 |
H17. 2 | 韓国で映画『B型の彼氏』が公開され170万人を超える大ヒット(H18.2に日本でも上映) |
H17. 3 | 村上宣寛さん(富山大学教育学部教授)『「心理テスト」はウソでした。』を出版 |
H17 | 血液型と性格の本が続々と出版される |
H17 | 呉坤和(台湾)さん Personality and Individual Differences誌に "Blood type and the five factors of personality in Asia"を発表 |
H18. 2 | 韓国映画『B型の彼氏』が日本で公開される |
H18. 6 | 松岡圭祐さん 『ブラッドタイプ』を出版 |
H18. 8 | 韓国SBS SBSスペシャル |
H18. 9 | (17日)能見俊賢さん死去 |
H18頃 | 血液型に批判的な記事が主要全国紙に掲載される |
H19. 1 | (17日)『発掘!あるある大事典II』の捏造問題発覚 |
この時期は
、平成16年4月4日の『発掘!あるある大事典II』が血液型のスペシャル番組を放送して高視聴率をマークしました。『あるある』の大成功を受ける形で、各テレビ局から続々と血液型番組が放送され、その数は平成16年だけで70本以上と言われています。しかし、平成16年12月8日にBPOの要望が発表されたことをきっかけに、テレビでの血液型ブームは終了しました(細かいことを言うと、BPOの要望後にも一部の番組は放送されています)。
否定陣営の大御所である大村さんも、平成16年10月7日と12月28日の2回テレビに出演して、血液型と性格の関係を肯定しています。
また、平成16年頃には、能見俊賢さんの本が韓国でベストセラーとなり、韓国で血液型ブームが巻き起こります。その結果、平成17年2月に韓国映画『B型の彼氏』が制作され、韓国では血液型ブームが社会現象となりました。なお、『B型の彼氏』は、翌年2月に日本でも公開されました。
血液型ブームが東アジアで定着したため、韓国ではSBSスペシャルが放送されました。台湾では、呉坤和(台湾)さんがPersonality and Individual Differences誌に "Blood type and the five factors of personality in Asia"を発表(結果は否定的)しています。ちなみに、台湾では高校生の2/3が血液型を信じているそうです。
悲しいことに、平成18年9月能見俊賢さんが死去されました。故人のご冥福をお祈りいたします。 -- H19.4.1
区分 | S47 | S48 | S49 | S50 | S51 | S52 | S53 | S54 | S55 | S56 | S57 | S58 | S59 | S60 | S61 | S62 | S63 | H1 | H2 | H3 | H4 | H5 |
雑誌記事 | 2 | 4 | 7 | 7 | 7 | 8 | 8 | 7 | 4 | 9 | 17 | 24 | 66 | 28 | 13 | 28 | 9 | 6 | 12 | 20 | 1 | 0 |
刊行図書 | 1 | 6 | 5 | 5 | 8 | 1 | 7 | 7 | 17 | 12 | 22 | 19 | 51 | 59 | 16 | 9 | 16 | 2 | 17 | 14 | 26 | 2 |
溝口元 「血液型人間学」の情報発信源 (『血液型と性格』〜その史的展開と問題点 現代のエスプリNo.324 詫摩武俊・佐藤達哉編 至文堂 H6.7 103ページ)
また、グラフもあります。
なお、出典は次の記事です。-- H10.5.10
ちょっと長くなりますが、引用しておきましょう。本当は『科学朝日』のオリジナルの記事も掲載したかったのですが、残念ながら手に入りませんでした。しょうがないので、能見さんの反論だけでガマンしてください。確かにこんな反論をされたら否定論者は困るでしょう。そのせいかどうか、能見さんが死去するまで、否定論者(≒日本の心理学者)からの本格的な反論はありません。:-p
興味を持った人は、オリジナルの『科学朝日』の記事もぜひ読んでみてください。私も読みましたが、随分昔のことになってしまいました…。文章的なところはともかくとして、この記事のデータで5人を4人と間違っているところは私も確認ずみです。本当はどちらが正しいのでしょうか? 判断するのは、あなたです!
問 『科学朝日』に『血液型人間学』に対する反論が出ていたが、どう思うか?
答 同誌、昭和48年12月号の「血液型で人間が判別できるか」と題する記事で、同誌の佐々木敏裕記者の署名原稿。同誌は私も時々愛読するので少々意外だったが、これは議論以前の初歩的な誤り、中傷、捏造に満ちたものである。興味本位の大衆誌なら私も黙殺するが、科学誌というだけに、立場上訂正しておく。
同記事が力点とするのは、拙著『血液型人間学』中の資料について、統計学的計算により有意性を検定し、それを否定しようとするのだが、その計算がまず、計算違いをしているのだから話にならない。記事は、私が「碁打ちはAB型が多い」と言っているとして、その否定にかかる。断っておくが、拙著のどこにも、そんなことは言っていない。言わないことを反論されるのも迷惑千万だが、とにかく同記者は、拙著中の碁打ちのリスト21人中、AB型の5人についてカイ自乗検定をする。ところ記事中では5人と書いているのに、どう写しそこねたのか、計算では4人として計算し、5%の“危険率”ではおさまらぬから、これは有意性なし、数字のマジックだと決めつける。正しく5人で計算すれば、5%どころか、危険率2%(パーセントが小さいほど有意性が高い)で有意性ありという結果が出てしまう。全くお粗末というよりほかはない話である。
こんな結果が出たからといって、私は「碁打ちにAB型が多い!」などと騒ぎはしない。人間はそれほど単純ではない。拙著では人数も「まだ不十分で中間報告の段階」と断りながら、プロ棋士で碁と将棋が対照的な血液型分布を示すことに注意を促しているのだ。その全体についてカイ自乗検定を試みれば、さらに高い有意性が出る。だからといって結論を下すには、まだまだ資料は不足である。私も有意性の検定は参考とするが、人間の心と行動の分野では、数字の適用には他の多くの条件も慎重に考慮する必要がある。
記事の中の私とのインタビュー部分は、私のセリフの下品さには目をつぶるとしても、内容的に全くデッチあげである。たとえば、いきなり私が、佐々木記者と相性のいい女性は何型かと述べているが、冗談ではない。「相性によしあしはない」と常に力説し、前著161頁にも明記している私が、そんな相性占い的な言い方をするわけがない。同記者が「手相や姓名判断にくらべて当りますか」と聞き、私が「これは、れっきとした科学だよ」と答えている部分も寒気がする。私は作家だから言葉に神経質だ。「れっきとした」という安っぽい形容詞は、かつて使ったことはなく、ましてそれを“科学”の語に軽薄に付すわけがない。
その他の部分も、私が言ってもいないことを否定し、すでに答えている問題を、その答えに触れずに攻撃し、少くとも拙著を読んでいる形跡はなく、反論としては全く受けとれない。
人間について新しい知識が提示されると、真否を確めもせずに感情や偏見で反対したがる傾向は、科学史の上でも数多い。人間の心理的弱点の一つだが、それにしても、この雑誌の記事の粗末さは、反論以前であり、その一行にも私は責任を負えないことを、お伝えしておく。『血液型愛情学』275〜276ページから -- H10.3.18
能見さんの『科学朝日』への反論のところを書こうと、いろいろと内容を考えていたところ、「あれっ?」と奇妙なことに気付きました。否定論者(≒日本の心理学者)からの反論が増えるのは、能見さんの死去後のことなのです。これはちょっとヘンです。今までは、そのころちょうど「血液型人間学」が日本に定着したからと考えていたのですが、これはどうも違のではないでしょうか。なぜなら、能見さんが生きている間の方がはるかに「血液型人間学」の影響があったはずだからです。それなら、「血液型人間学」を否定するためには、能見さんとストレートに勝負した方がいいに決まっています!
しかし、実際にはそんなことは起きませんでした。これはあくまで私の推測ですが(傍証はあります)、否定論者は能見さんにはまとにも反論できなかったのではないでしょうか? というのは、その後に『科学朝日』や否定論者からの反論がないからです(全部は確認はしてませんけど…)。現に、素人である私の反論のメールや、このホームページ『ABO FAN』についても、(私は大したデータがあるとは思っていません)ほとんどの否定論者は「無断転載禁止」「個別メールには対応しない」といったような「議論拒否」とも取れる態度なのですね(もし、それはウソだということでれあれば、ぜひ抗議・反論のメールをいただければ幸いです)。
否定論者の本格的な反論が始まるのは昭和59年から60年頃ですが、この時は肯定論者からの再反論はあまりありませんでした。特に、データに基づく再反論がほとんどないのが特徴です(少なくとも私は見たことがありません)。どうも、この時点で肯定論者は否定論者に「甘く見られた」ようです。たぶんそのせいなのでしょうが、第2次血液型ブームはこの後に下り坂に向かいます。残念なことに、否定論者は反論のし放題(?)という状況になりました。とても残念なことです。
これらの反論については、そのほとんどは論理構成が間違っているのですが、いまだにそういう反論が正しいと「信じている」人もいるようなので、代表的なものを書いておきましょう。
なぜおかしいのかは、FAQ番外編をどうぞ! ただ、これで『オール・ザット血液型』での佐藤達哉さんの説が正しかったことが裏付けられたようです。つまり、昭和60年以降、血液型の話題は下火になりますが、これは心理学者とマスコミの批判が原因であるという説です。なにしろ、10年以上たってもこういう反論を「信じている」人がいて、いまだに一部のTVで放映されているのですから…。:-p |
この状況を打破したのが竹内久美子さんの『小さな悪魔の背中の窪み』でした。竹内さんが人気のあるライターであることも幸いして、その少し前にスタートした第3次血液型ブームが現在までそのまま続いています。実は、『小さな悪魔の背中の窪み』は、専門家からいろいろと問題点を指摘されているのです。血液型と感染症の関係は実証できたのですが、では性格の関係については?というと、実証はまだまだ十分とはいえません。しかし、竹内さんが果たした役割を高く評価しないわけにはいかないでしょう。これは、否定論者の書いた反論の量を見れば一目瞭然ですね。最近の否定論者は、ほとんどが竹内さんに反論していますから。
また、その後にいろいろなことがわかりました。一番意外だったのが、否定論者(≒日本の心理学者)からの本格的な反論がないことです。膨大なデータに基づく反論が私の一番恐れていたことなのですが、幸運なことに(?)データは私の方がはるかに多く持っているようです。どう考えても、心理学者のような大学関係者(≒否定論者)の方が論文等のデータを入手しやすいはずなので意外でした。実は、今までの反論で、私以上にデータを持っている人にお目にかかったことがないのです。だから、「反論のデータを紹介してください」という私の質問に回答してくれた人はほとんどいません。非常に残念なことですが…。もっとも、今後はわかりません(笑)。という訳で、せっせとデータ集めや研究に精を出しているところです。 -- H10.4.26
簡単な年表を作ってみましたが、まだまだ未完成なものです。これから時間をかけて、だんだんと充実させたいと思います。で、否定論者に対しての疑問をちょっと?書いておきましょう。(^^;; 青が疑問の部分です。
まず、昭和57年5月放映のNHK『ウルトラ・アイ』では、一部には明らかに有意差が出ていると思われるデータもあります。が、どういう訳か、このデータは全く無視されて「差はない」ことになっています。理由は不明ですが、計算を間違えるとも思えないので、もし故意に無視したとすれば問題でしょう。
次に、松田薫さんの「ABO式遺伝子(分布図)と文化現象」は、血液型と性格に直接の関係はありません。しいていえば「中立」でしょう。しかし、どういう訳かこれを否定側の分類に入れる場合が多いようです。理由は不明です。
もう一つ、松田薫さんの改訂第2版『「血液型と性格」の社会史』は、否定論者にはあまり取り上げられていません。というのは、この本は第1版とは違い、否定論者の心理学者に非常に批判的だからです。第1版はほとんどの否定論者に取り上げられているにもかかわらず、第2版がほとんど無視されているのは納得がいきません。もし、そういう理由で故意に無視されているとしたら問題でしょう。ちなみに、この本は能見さんにも批判的ですが、批判の記述スペースは、圧倒的に心理学者に対しての方が多いのです。
上の記述が本当かどうか疑問な人は、ぜひ原典に当たってみてください! -- H10.1.29