季節ごよみトピックス2020年
 
 
 
苗場山麓ジオパークを応援します!         『川の展望台』から日本一の河岸段丘を望む。 
今年も苗場山麓ジオパークのすばらしい自然をお伝えしていきたいと思います。 

新年、明けましておめでとうございます!2020年(1月1日)  
 2020年が明けました。皆さん、おめでとうございます。全国で災害が多かった昨年、今年の平安を祈らずにはいられません。どうぞ、皆様にとって、今年1年がよい年になりますように。
 さて、年末からの雪不足が解消されず、記録的な消雪の新年となりました。それでも大晦日から降った雪が10cmほど積もり、我が家の除雪隊は、元旦の朝が初出動となりました。でもこれくらいの雪だと、まったく正月の運動不足解消には、なりそうにありません。 
   
  もっと降ることを期待したのですが、玄関の除雪をしていると、青空になってきました。
 まずは、「何となく、今年は良い事あるごとし。元旦の朝晴れて、風無し」
 石川啄木の歌だったでしょうか。思わず、昇ってきた太陽に手を合わせました。
   
 根雪にならず!(1月14日)  
 大変!窓を開けると、今朝もお日様が!!!
 場の観測地点の積雪は、本日朝9時で、ついに0cmに!我が家の裏も写真のとおりです。
 これでは、スキー場も大変です。
 これまでの最小積雪は平成18年から19年にかけての冬の64cmです。今のところ、同時期の記録ではこれを上回る少雪です。
 あまり多くても困りますが、やはりそこそこ降ってもらわないと。きっと山の動物たちは、餌をとりやすくて喜んでいるでしょう。 
   
真ん中に花のようになった霜の結晶!不思議な世界です。
  でも、雪が少ないお陰で、例年には見られないものを見ることができます。
 それは、霜です。晴れて冷え込んだ日に外に出ると例年ならすっかり雪の下になっている草やコケに、霜が付いています。拡大してみると、まさに小さな小さな氷の芸術です。自然の不思議さに感動!です。
 
霜柱が小さな砂粒を持ち上げています。
 
葉っぱの端に成長した霜の結晶。
 
サイコロ型の霜の結晶がびっしり!
 
コケの林の樹氷のようです。
 
スギゴケも素敵なパラソルのよう!
 
 記憶にない雪なしの大寒!(1月25日)  
 21日、突然パソコンが壊れ、全く動かなくなってしまいました。どうやらハードデスクが壊れたようです。メーカーと電話でやりとりしながら復旧を試みましたが、だめでした。そのため、急遽新しいパソコンを買う羽目になってしまいました。
 新年早々、痛い出費です。トホホホホ・・・・。このホームページの方もソフトを入れ直すところから始まり、いろいろと設定し直し、これでなんとかうまくいくとよいのですが。
 そうこうしているうちに、季節は大寒を迎えていますが、外はご覧の通りです。津南役場は、昨日はまだ積雪2cmだったのですが、昨日の雨でまた0に!
 
   ともかく暖かいです。地面の温度も高いことが分かります。朝少し雪が積もっていても、日中に溶けてしまいます。
 少雪だった昨年でも、この時期にはすでに1m50cmほどの積雪があったのですが。
 80歳過ぎの年寄りに聞いても、これほどの少雪は経験がないとのことです。これは大変なことです。 
 新聞では、少雪による「災害」という文言も見られるようになりました。
 そうした中で、昨年から始まった雪を楽しむ「雪散歩」ツアーの下見に行ってきました。これまで、厄介者と捉えられてきた雪ですが、実は大昔からこの地域の暮らしを作ってきた根っこでもあり、「みんな雪のおかげ」なのです。
 そんな雪の魅力を伝えたいと、私もガイドとして参加しています。川の展望台(標高450m)まで上ると、それでも雪は30cmほどあります。
 
昨年の同じ時期の写真と比べてみてください。
 2019.1.10
 雪の上を歩くと、すでに何種類もの雪虫に出会いました。セッケイカワゲラとも言われるユキクロカワゲラも。ちょっと早すぎるな。
 また、雪の上を歩く蛾の幼虫にも何匹も出会いました。やはり暖かいせいでしょうか。 

 しなの荘さんの玄関先に、冬季に大根を保存するための大根つぐらが作ってありました。これも昔からの雪国の知恵です。今では珍しくなった光景です。
   
 
ようやく根雪!?(2月9日) 
 とうとう根雪にならず、1月が終わりました。全国的に1月の平均気温が例年より3℃も高かったと、TVのニュースで伝えていました。ここ津南でも、1月の最高気温の平均は、なんと4.3℃!平年よりもやはり3℃近くも高くなっていました。1℃高いだけでも、かなりの暖冬・少雪傾向になるというのに、大変なことです。 1月28日には、春一番のような南風が吹き、気温も最高で11.4℃まで上がりました。  
1月28日 春一番のような南風が吹いた!
 
1月31日 若干の積雪あり。
  雪無しの立春を過ぎた2月5日、午後からようやく寒気が降りてきたようです。夜には、強い雪になっていました。6日の朝までに、約60pの降雪がありました。町の様子も1日で変わりました。ようやく津南らしい冬になってきましたが、まだまだ積雪は例年の3分の1程度です。
 これでようやく根雪でしょうか。役場の積雪観測では、1月31日に降った雪が、きわどく残っていたため、その日が記録としては根雪になるようです。
 
2月5日 朝
 
2月6日 朝
 
ブナ林の中の道も、雪でいい感じです。 
 
雪をかぶった木にお
 
新雪と薪が面白い模様を作っています。
 また、霜の写真です。右の写真は2月5日の朝に撮影したものです。車の屋根に降りた霜を拡大して見ました。するとそれまで見えなかった不思議な氷の世界が見えてきました。    
 
 雪が間に合った十二講!(2月12日) 
 春を呼ぶ年中行事の十二講。この十二講が終わると、もう雪はあまり降らなくなると言われています。 私の集落は、この日に合わせてどんど焼きも行います。例年なら、竹の心棒を雪に深くさして、その周りに秋に刈っておいたカヤを巻き付けていくのです。
 しかし、今年は勝手が違います!心棒を刺す雪がない!どうする!?と気をもんでいたところ、9日にようやくまとまった雪が降りました。危うくセーフ。
 でもかんじきで踏むとわずか50cmほどになってしまいました。それでもなんとか、心棒を立てました。
 我々の年代がこの行事をするのも今年が最後。今回は、次の年層の若者たちが大勢手伝ってくれたので、あっという間に立派な塞ノ神ができました。 
   
  翌日の本番、風もなく穏やかな夜になり、見事に炎が舞い上がりました。この行事は、残雪期を迎えるこの時期に、山の神様にこれから山仕事に入る安全を祈願するとともに、子孫繁栄や五穀豊穣をお祈りするものでもあります。今年は、これまで例がないような少雪で、夏の水不足が心配です。豊かな実りがあるように祈らずにはいられません。
   
 ミツバチが来た!(2月24日)
  津南の町中では、2月9日の降雪による積雪90cmが今年の最高積雪になったのでしょうか?それ以来、大した雪が降っていません。昨日も天気予報では1日雪マークでしたが、みぞれや雨などでほとんど積もりませんでした。
 今日も1日中、好天で、まぶしいくらいの日差しです。土の匂いもしてきます。家の周りの雪がどんどん減っています。家の外に置いてあるフキノトウが咲き出してしまいました。そして、今日はなんとミツバチがやってきていました。よく見るとニホンミツバチです。部屋の中ではストーブをつけなくても、日差しで気温が15℃にもなっていました。季節が2か月も早く進んでいるようです。
   
 先日、上野集落まで上がってみると、もう雪面にたくさんの雪解模様が出ていました。まだ2月だというのに!降雪後に雨や風が作り出す雪面の模様です。      
 光のざわめきがない?!(3月10日)
 3月も中旬になりました。毎年この時期は、夜明けが早くなり、早朝の光にざわめきを感じるのですが、今年はそれがないのです。例年なら日に日に強くなる太陽の光線が、朝の堅くしまった雪面に反射し、空気まで揺らしているのでしょうか、朝の障子に透ける日の光が、ざわざわと揺らいで騒いでいるように感じるのです。
 でも今年はそれがないのです。役場の雪は3月3日に0cmになってしまいました。家の周りは3月5日にいったん消えていまいました。春の光まで、雪のない今年の様子に戸惑っているようです。
 この時期、毎年の楽しみにしている凍み渡りも今年はできません。 
 
3月5日
 
3月5日
 3月6日の朝にはまた10cmほど積もりましたが、春の雪で、あっという間に融けてしまいました。地温が高くなっていいるのです。
 我が家の梅のつぼみも、例年になく早くも膨らんできました。 
 
3月9日
 
3月9日
 裏の畑のリコリスの芽がもう出てきています。ノウサギの食害を防ぐために、”お父さんの森”の木々に巻いておいたノウサギ避けも、今年は早く外しにいかないとだめなようです。今週末には、森のそばまで車で行けるようになるかもしれません。
 でも、このまま春を迎えていいのか、不安に駆られてしまいます。今年の100年に一度とも言われる少雪を通して、改めてここに暮らす人々の生活が、雪から多くの恵みを受けていたことを感じます。
 
3月9日
 
3月9日
 梅が咲いちゃった!(3月20日)
 19日、ついに我が家の梅が咲いてしまいました。例年なら、待ちわびた春の喜びをお伝えするのですが、今年は、「もう咲いちゃった!」というのが実感です。
我が家の梅の記録を取り始めた1996年(平成8年)以来、2番目に早い記録です。
 朝は、まだ2.3輪の開花でしたが、暖かい南風が入り、気温がなんと20度以上に上がったようです。みるみるたくさんの梅が咲き出しました。
 津南原にある気象庁の観測所でも3月18日に消雪となりました。これまた、記録的な早さです。そばにある”お父さんの森”に行ってみると、なんと森のすぐ脇まで、もう車で入られました。 

梅が咲いた!
 
”お父さんの森”まで車で行けた!
 例年なら、この時期はクロカンのスキーを履いて行くところなのですが。
 森の中は半分ほど地面が出ていました。そして、早くも雪割草が咲き出していました。しかし、早くから雪が融けたため、案の定、カモシカが雪割草やショウジョウバカマの葉をかなり食べてしまっていました。
 
雪割草
 
カモシカに食べられたショウジョウバカマの葉
  マンサクも咲いていました。また春の日差しに冬を無事に乗り切ったアカタテハやルリタテハなどの越冬蝶が何羽も飛び回っていました。  
マンサク
 
ルリタテハ
 仕事で秋山郷に入りました。快晴の青空に鳥甲の山々が凜とそびえていました。ここまで来ると、まだまだ冬です。圧倒的な迫力です。     
  それでも木々は、春の訪れを知っているのか、枝先に花の蕾を付けていました。もうすぐ爆発的な津南の春がやってきます。
シラカバ 
 
ケヤマハンノキ
  結東のシシ穴のそばに、大正時代末期に中津川の電源開発を行ったときの砕石所の跡があるとのことで、仲間から連れて行ってもらいました。険しい山の中です。柱状節理の岩を崩して、電気機関車で運び、中津川の発電所工事に使ったのです。
 夏は、木々に隠れ、全く見えません。また灌木に阻まれて、近づくことすらできません。残雪期の今しか近づけないのです。
 

カモシカが棲む「シシ穴」 
 
この画面の中に遺構があるのですが。
 険しい雪の斜面を登っていくと、確かに砕石所の石垣が残っていました。今の季節でも、近づくまでは見えません。石垣の上に出ると、眼下にベルトコンベアーで砕石を下ろしたあとと思われる、構造物が残っていました。
 中津川一帯で起こされた電気は、関東方面に送られて、日本の発展に大きく貢献しました。まさに歴史的な遺構でもあります。今は、人知れず険しい山の中に埋もれてしまっています。

大正時代末期に砕石所跡 
 
ベルトコンベアー跡と思われる構造物
 
 行きつ戻りつ春が来る!(4月1日)
 町の中は3月3日に消雪となりましたが、その後も何度か降雪がありました。特に3月29日には町の中でも10cm以上の雪が積もりました。せっかく満開間近な梅に雪が積もっています。
 3月25日には、家の周りで夕方にツバメを2羽確認しました。ツバメの飛来も、私が記録を取り始めた1996年から一番早い記録です。せっかく来たツバメも、この雪でどうしているか心配です。 
 雪が早く消えたからといっても、やはりすんなりと春にはならないようです。
   
  道路の消雪パイプの水は、すでに電源を切ったのか出ていませんでした。田んぼも再び雪景色です。    
  雪で餌場がなくなったのか、田んぼにたくさんの小鳥が降りて、餌を探していました。
 よく見るとスズメやカワラヒワなど、いつも目にする小鳥の他に、ニュウナイスズメやこれから北に帰るカシラダカなども多く混じっていました。
   
 しかし、大地は春を感じているのでしょうか。この雪も30日の夕方までには、すっかり溶けてしまいました。もう冬とは違います。 
 翌31日には、朝霧の夜明けとなり、梅も満開になりました。
   
  
 3月の気象データを見ると、最高気温の平均がなんと平年よりも4度も高かったことが分かります。また、降水量は、むしろ平年より多いのですが、暖かいせいで雪にならなかったことが分かります。 本当に異常な冬でした。 
 お父さんの森では、雪消えと同時に雪割草が早くから咲いていますが、カタクリはなかなか咲き出しません。いつもの年なら、残雪を突き抜けてカタクリが芽を出し、雪割草と一緒に咲き出します。しかし、今年は様子が違います。昨日行ったら、ようやくカタクリの葉が開き、蕾が出ていました。
 カタクリは球根植物なので、雪が早く消えたとしても成長のスイッチ入るのに、積算温度など地中の温度が関係しているのでしょうか。 
   
 芽吹きの季節!(4月21日)
  ここ津南は、今芽吹きの季節を迎えています。ブナを始め、様々な木々の花が咲き、柔らかな黄緑色の芽吹きが始まっています。異常とも言えるほど、雪解けが早かった今年ですが、ブナなど山々の木々の芽吹きは、さほど変わらないようです。4月に入ってから、寒い日や雨の日が続いているせいでしょうか。山々の雪解けも、思ったほど早くは進んでいません。
 しかし、今年は少雪のせいで、ウソがあまり来なかったのか、どこも桜が見事です。
 
 津南中学校
 
段丘桜
 お父さんの森では、先週末にようやくカタクリが見頃となりました。 そして、なんと17日には、ギフチョウが現れました。例年よりも2週間ほど早い出現です。お昼近くなり暖かくなってくると、何頭もひっきりなしにカタクリを訪れては蜜を吸っていました。ひょっとして昨年お父さんの森でさなぎになったギフチョウが羽化したのかもしれません。
 切り株に腰を下ろしながら、花畑の中を飛ぶギフチョウを見ているのは、なんとも贅沢な時間です。カタクリの他にもトキワイカリソウやイワウチワも咲き出しました。もうすぐシラネアオイも咲きそうです。みんな競うように咲き出しています。
   
     
  森を作り始めて、23年目となりました。年ごとに豊かな森になっていきます。    
  竜辰峰にある我が家の段丘桜にも行ってみました。標高約850mにあるその場所は、途中の杉林にまだ50cm以上の積雪があり、車では行けません。途中からは脚立を担いで歩いて行きます。桜のある場所は日当たりがよいので、すでに雪が解けています。
 ノウサギよけのネットを外しして、がけの縁にたたずむと、咲き始めたタムシバの向こうの遥か遠くに、まだ真っ白な山々が輝いていました。
   
      残雪の上には、冬眠から目覚めたクマの足跡もありました。
 
 田植え始まる!(5月19日)
 緑が一気に山を駆け上りました。山々がふっくらと木々の葉っぱで膨らんでうれしそうです。
 このエネルギーには、毎年のことながら驚かされます。
 一枚一枚の田んぼに水が張られ、トラクターが早朝から代掻きをしています。いよいよ田植えも始まりました。何か分からないけれど、うれしい季節なのです。 
   
 まだ弱々しい小さな苗が植えられた田んぼには、残雪の残る山々が映っています。
 水不足になりませんように。豊かに実りますようにと、願わずにはいられない今年の春です。
 新型コロナでいつもとは違う春ですが、自然の恵みはいつもと同じであってほしいと思うばかりです。
   
  奥山の道を歩くと、遅い雪解けを待ちわびたようにいろいろな花が咲き出していました。
 シロバナエンレイソウ、ヤマシャクヤク、フデリンドウ、ユキグニミツバツツジ・・・。
 
   
     
      いつの間にか、心の中まで緑色の大気に満たされていくようでした。
 梅雨の晴れ間!(6月27日)
 またまた久しぶりの更新になってしまいました。この春から週に3日ほど、頼まれて仕事を始めたら、結構忙しくなってしまいました。野山に出る仕事なので楽しいのですが、結構そのまとめで時間がかかっています。
 そうこうしているうちに、季節はすっかり梅雨真っ最中。津南は昨年秋の台風で大きな被害を受けているので、何とか穏やかに過ぎてほしいものです。
 梅雨の晴れ間、まわり一面景色が変わっています。高原野菜の畑にもいろいろなものが育っています。
 雨上がりの夕焼けもなかなか素敵です。梅雨は植物も生き生きとして、好きな季節です。 
   
 先日、奥志賀に通じる雑魚川渓谷の滝巡りに行ってきました。大滝(おおぜん)、三段の滝、ハーモニカの滝、それに1800万年〜1500万年前に海底火山の噴火によってできたと言われるグリーンタフの河床。次から次に現れる絶景に感動!
 マイナスイオンをいっぱい浴びて、素敵な一日でした。
 ブナの森にはコケイラン咲いていました。なかなか見ることの出来ないランのようです。
   
     
     ギンリョウソウもたくさん咲いていました。葉緑素を持たず、菌類から栄養をもらう植物です。
 梅雨の森も素敵です。 


 ホタルも飛んでいます。毎年見に行く近所の小川に、今年は例年になくたくさんのゲンジボタルが出ていました。
 
いつ開けるの梅雨?!(7月29日) 
 子どもたちは夏休みに入りましたが、まだ梅雨が明けません。連日雨が降ったりやんだりの不安定な天気です。
 水田もすっかり緑の絨毯になったいますが、日照不足が心配になって来ています。例年の半分にも満たず、今後の作物の生育が心配です。 
   
 しかし、雨の日ならではの風景もあります。雨の中、ブナ林に入ってみました。ブナの幹を雨が伝って流れ落ちていきます。樹幹流です。ブナはこうして葉で受け止めた雨水を幹に集め、自分の根元に注がせているのです。
 ブナの幹が雨に濡れて黒々と見えます。落ち葉が厚く積もった地面を見ると、カメムシタケ出ていました。冬虫夏草の一種です。掘ってみると本当にカメムシからキノコが生えていました。  
   
  さらに探してみると・・・。シャクジョウソウもありました。葉緑素を持たず、菌から養分をもらう植物です。不思議な植物です。    
  大きなヤマナメクジは、こうした雨の日が得意です。    
 粘菌のようなものもありました。これまた、どんどん姿を変えていく不思議な森の住人です。
 キノコもたくさん生えていました。かじったのは誰?
   
 夕方のように暗い森を抜けると、雨にもかかわらず、その明るさに驚きます。
 雨が上がると、待ちわびたようにチョウが現れてきました。夏を待っているのでしょうか。  
   
  アマツバメの一群が上空を飛び交っていました。彼らほど、飛ぶことの好きな鳥はいるのでしょうか。睡眠まで飛びながら出来ると言います。
 いつしか銀鼠色の空に消えていきました。
   
ようやく梅雨明け!(8月2日) 
 8月2日、ようやく梅雨が明けました。これまで高温の中で雨が続いていたので、大変蒸し暑い毎日でした。これで夏らしい天気になるでしょうか。
 山の中で珍しい蝶を見つけました。スミナガシです。派手さはありませんが、なんて魅力的な色合いでしょうか。日本的な美しさを感じるチョウです。地面に下りたって吸水していました。翅の裏側もなかなか素敵でした。 
   
 お盆明けに再び、奥志賀渓谷の遊歩道に行ってきました。マイナスイオンをたっぷり浴びて、体が元気になっていくようです。   
三段の滝付近
 
グリーンタフの河床に水が流れていきます。
  岸の浅瀬にたくさんのミヤマカラスアゲハが水を飲みに来ていいました。深山の静かなひととき、チョウと一緒に時間が流れていきます。    
 今年は、チョウトンボの当たり年だったようです。津南町周辺のいくつかの池でチョウトンボが見られました。これまでで初めて生息が確認された池もありました。なかなか止まってくれず、ようやく撮影出来ました。     
 
 アキアカネが帰ってきた!(9月14日) 
 一週間ほど前から、アキアカネが里に帰ってきました。6月に田んぼなどで生まれたアキアカネは、夏の間、標高の高い高原などで過ごし、秋になると成熟して里に下りてくるのです。いよいよ秋の訪れです。
 秋雨前線の影響で、ここ数日は梅雨のような天気です。北の空気が入って、数日前までの残暑がまるでウソのような涼しさです。 
 
赤く色付いたアキアカネ
 
夕暮れに飛ぶ赤とんぼの群れ
 少しずつ稲刈りが始まっています。しかし、今年はほとんどの田んぼで稲が倒れてしまいました。7月下旬から8月にかけて、稲がぐんぐん生長する時期に暑くて雨が多かったせいで、背丈だけが伸びてしまったようです。これからの稲刈りが大変です。     
  あちこちのそば畑で、そばの花も満開です。今年は大きな台風などなく、穏やかな秋を迎えられるといいのですが。    
イヌワシを見た!(10月15日) 
 先日、久しぶりの晴天の日、山の稜線に猛禽が飛んでいるのを見つけました。ゆっくりと帆翔しながら高度を上げていきます。旋回したとき、尾羽の白さが目立ちました。
 「あれっ?トビじゃないぞ!」早速、カメラを超望遠にして、覗いて見ました。なんとイヌワシです。初めて出会う感激!翼に白い斑紋が目立ちます。まだ若鳥です。
 イヌワシは、現在全国に500羽前後しかいないというとても希少な鳥です。以前からこの地域にいることは知っていましたが、やはり希少種のクマタカはよく見かけますが、イヌワシはめったに見られない鳥です。本当にラッキーでした! 
 
悠然と帆翔するイヌワシ。羽を広げると2mもあります。
 
カラスがちょっかいを出しにやってきました。
大きさの違いがよく分かります。
 それにしても、今年の秋は天気が続きません。すでにどこも稲刈りは終わりましたが、とても大変でした。梅雨が長引き、高温で雨が多かったために、草丈だけが伸び、どこも稲が倒伏してしまいました。
 そして、秋も晴天が少なく、田が乾かないところも多く、稲刈りが例年の2倍ほどの時間がかかっていました。
 これから秋野菜の収穫時期を迎えますが、昨年のような台風が来ず、豊かな実りの季節になってほしいものです。

すべての稲が倒伏した広い田んぼ。
 
倒伏した田んぼを、苦労しながら刈っています。
 つかの間の晴れ間、田園地帯の山際の花畑には、多くのチョウが集まっていました。
 これから人も生き物も大忙しで越冬の準備です。
 
温暖化の影響か、近年南から分布を広げてきているツマグロヒョウモン。
 
モンシロチョウが4、5頭、
もつれながら飛んでいました。
  近くの森や草原には、秋の渡りの途中で立ち寄った野鳥たちが見られました。また、もう冬鳥も渡ってきています。
 季節が秋から冬へと変わっていきます。
 
ヤマトシジミ
 
アカタテハ、キタテハ、モンシロチョウなど、
花畑は賑やかです。

渡りの途中のノビタキ
 
 
渡りの途中で’お父さんの森’に立ち寄った
エゾビタキ
 
シメの群れもやってきた!
 冬近し!(11月24日)
 いよいよこの週末に雪マークが出ました。貴重な晴れの日です。早朝から冬の準備で動き回ります。 庭の植木をしまったり、木々の冬囲いをしたりと大忙しです。7時を過ぎて、ようやく朝日が昇ってきます。周りの山々もほとんど紅葉も終わり、ほうきを逆さにしたような木々になりました。
 この季節の景色もまた素敵です。
   
 今年はけっこう紅葉がきれいでした。 秋の長雨で晴天の日が少なかったので心配していました。
11月3日の晩から秋山郷では初雪になりました。2日続けて秋山郷には入りましたが、4日には雪をいただいた山々と紅葉のコントラストが絶妙でした。
 
中津川渓谷 11/3
 
中津川渓谷 11/4
     
 11月12日には、津南の街中でも初霜が降りました。少し標高の高いところでは、氷も張っていました。霜の降りた葉をよく見ると、寒さでまだ動けない虫が止まっていました。    
 初雪がそのまま根雪に!(12月20日)
 12月13日、ようやく里にも初雪が降りました。そして、翌朝には2〜3cmの積雪になっていました。
しかし、それからがすごい!なんと、でっかい寒波がやってきて、初雪で警報が出てしまいました。
 それからは数日間で一気に積雪が2mほどに達しました。初雪でこれほど降った記憶はこれまでありません。 
 
12月14日朝 今季初めての積雪!
 
12月15日 朝
 12月17日は今季1回目の雪下ろしをやりました。屋根の上にはすでに1m半以上の積雪で、けっこうな運動になりました。   
12月15日 朝。 車の上には50cm以上の積雪が!
 
12月17日、屋根に大きな雪庇が出ています。
 12月18日、いったん雪が降り止み、青空が出ました。街中は各所で雪下ろしが始まりました。
 集落の用事で、集落内を歩いてみました。雪に慣れている私たちですが、思わぬ初雪での大雪で、一気に積もったため、皆さん苦労しているようです。しかし、まだ雪下ろしができず、雪に埋もれている家が多くありました。
 
 12月17日、我が家の1回目の雪下ろし。
 
12月18日、ようやく雪が降り止みました。
  2020年もまもなく終わりです。新型コロナの流行は私たちがかつて経験したことのない世界を作り出してしまいました。
 1日も早くもとの世界に戻りますように。
 そして来たるべき新しい年が皆様にとって幸多き年になりますように。
 
12月18日、道路は除雪車が急ピッチできれいにしていきます。
 
12月18日