治療方針

治療方針

方針イメージ

生活習慣病高血圧症(血圧が高い)、脂質異常症(悪玉コレステロールや中性脂肪が高い)、糖尿病(血糖値が高い)、高尿酸血症(尿酸値が高い)等の、いわゆる『生活習慣病』は殆どの場合無症状です。何故治療が必要なのか?治療の継続が必要な理由、治療の基本が、食事・運動療法であることを繰り返しご説明させて頂いた上で、患者さまと相談の上、専門学会からの最新のガイドラインに沿った薬物治療を選択致します。

心臓病;胸/首/みぞおち等が、痛い/締め付けられる/圧迫される/押される・動悸・息切れ・足のむくみ等の、適切な早期診断が生命予後を左右する虚血性心臓病(狭心症・心筋梗塞)、弁膜症、心不全、そして、脳梗塞の予防が大切な心房細動では、多くの場合、血液をサラサラにするお薬を含めた多種類の内服薬治療が必要となりますが、その理由、確実な服薬継続の必要性につきまして十分なご理解が得られますよう、繰り返してご説明致します。適宜ないし定期的に、心電図、心臓超音波検査、ホルター心電図を施行し、病状把握と再発防止に努めます。

動脈硬化疾患;5分も歩くとふくらはぎが痛くなり立ち止まってしまう、休めばまた歩ける、この繰り返し、足が痺れる・冷たい・傷が治りにくい 等、 下肢動脈の狭窄による症状では、超音波検査にて検査の上、さらなる精密検査を関連病院にて施行し診断と治療にあたります。

④カテーテル治療;心臓病、下肢動脈疾患では、肘、手首、足の付け根等の動脈から局所麻酔でカテーテル(直径2-3mmの管)を血管内に挿入し、目的とする血管部位近辺まで進めて造影剤を注入して画像診断および風船拡張治療を行う必要がある場合がございます。その際は関連病院に速やかにご紹介致します。カテーテル治療後、病状が落ち着いても薬が不要になることは少なく、治療後の再発予防が重要です。それには『生活習慣病』のさらなる管理と『血液サラサラ治療』を併用した内服治療の継続が必要ですので、引き続き当クリニックで経過を診させて頂きます。

治療の流れについて

  • 問診

    簡単に記載して頂く問診表をもとに、当スタッフが、現在の症状、治療に対してのご希望などをお伺いします。
  • カウンセリング

    病態・治療に関する疑問・不安・要望等、お話し頂ければ幸いです。
  • 治療計画の立案

    医学的データを基に、私の経験を併せ、最善の治療法を患者様と一緒に考えて決めてまいります。
  • 治療

    食事・運動療法に加え、内服薬治療が中心となりますが、心臓病に対しては、必要あれば提携病院にて適切な手術治療をスムーズに行います。

FAQ よくあるお問い合わせ

家で測る血圧より、病院に来るといつも血圧が高いのですが?

家庭血圧計をお持ちで毎日測定されていらっしゃるのですね。血圧はチョッとした精神的興奮、運動により容易に変動するもので、日中活動時や夕方疲労時にはなおさらです。通常の診療時間の血圧測定値は、必ずしも意義のある適正血圧を測定していない可能性もありますので、200を超える程の余程の血圧値でなければ、外来での血圧に一喜一憂する必要はないと思われます。良く考えてみれば、そもそも2週ないし4週、中には2-3か月に一度の外来測定で、日々刻々と変動する血圧を判定すること自体、危ういことなのです。ご自分で測定されている早朝家庭血圧こそ信頼性が高いのです。

白衣現象、診察室高血圧と称される医療施設でのみ血圧が上昇する方は決して少なくなく、早朝家庭血圧が正常ならば問題はないとされております。実は、これとは逆のパターン、診察室では正常血圧ながら、早朝家庭血圧が高い、いわゆる『仮面高血圧』という状態の高血圧の方がいらっしゃいまして、こちらの方が問題です。心筋梗塞/脳卒中発作は早朝から午前中に発症することが多いため、早朝血圧を正しく測定することが重要です。

正しい早朝血圧測定方法は、高血圧学会2014ガイドラインを踏まえ、朝起床後、排尿後(他の行動は行わず)2-3分安静後、座位、基本的に利き手の反対側(多くは左腕)上腕で、リラックスして1-2回測定し2回測定時は平均値をもってその時の血圧と判定します。正常血圧者でも、治療中の高血圧患者様でも、理想的には早朝血圧がコントロールされていることが重要です。


心臓病の方は納豆は食べてはダメって聞いたんですが?

良くある質問です。心臓の悪い方全てではなく、『ワーファリン』という血液をサラサラにするお薬を内服されたいる方に限定した注意事項です。『ワーファリン』を飲まれていない方は納豆を食べても全く問題ありません。また、『ワーファリン』を内服されている殆どの方は定期的な採血にてお薬の聞き具合を検査し医師が薬の量を確認していると存じます。心配な方は担当医/薬剤師にご自分が『ワーファリン』を内服中かご確認ください。

人工機械弁置換術はじめ、心臓血管手術後等で、心臓や移植血管に血液の塊が出来易い、出来ては困る病態、先天性血栓形成性素因等によりる静脈血栓症や肺血栓塞栓症等、ワーファリンによる血栓防止が不可欠な方がいらっしゃいます。

納豆に多く含まれるビタミンK(ケー)を摂取すると、この薬の効果が弱まってしまいます。蛇足ですが、ビタミンKを含む青野菜中でも『太田・館林地区』では春先に流通する『かき菜』はかなりのビタミンKを含んでものと思われ、『ワーファリン』を処方されていらっしゃる方はくれぐれも食べ過ぎにご注意お願い致します。