これは、関東平野のチョッとディープなカフェ・ブロッサムの「繁昌記」2014年の9月の巻。
「暖炉料理」にこだわり、「飲食道」という迷路をたどり、店の環境向上と質の向上につとめる関東老生の日々を綴るものです。
題して「カフェブロッサム繁昌記」。


改訂版カフェブロッサムの繁昌記の目次

2014年9月30日(火)晴
日差し強し。昼頃は残暑。老友にさそわれ「ジャージーボーイズ」を観る。60年代の時代背景が丁寧に作られた映画で、忘れていた音楽を思い出す。老妻は息子と某外食チエーン店が始めた「ローストビーフ」が気になると云うので、リサーチに出かける。帰宅後、恐れるに足れずと云う。
2014年9月29日(月)快晴
昨日同様、快晴。朝より眼科訪。待合所内は同輩満ち溢れ、微妙な活気がある。iphoneで時間をつぶし、待つこと1時間余、視力検査。その30分後、先生の診察。眼底出血は終息に向かっていると先生はおっしゃる。念のために来月下旬再訪せよと告げられる。昼、愛妻を伴いココワイナリー訪。エスカルゴ、シャンパンと秋日和、今年も続く4カ月を無難に過ぎることを切に願う。午下、酔いを醒ましてヒコマに出かけ草刈り。興が乗り、夢中で草刈りをしていると、手元が見えなくなり6時。秋の日は将に釣瓶落とし・・・・。
2014年9月28日(日)快晴、涼、将に「カフェブロッサム日和」
終日快晴。9時半の外気温21度。昼過ぎより秋日和につられて訪れる人々庭内に満ちる。夕暮、西山に繊月鮮やかに浮かび秋の深まりゆく風情増す。
2014年9月27日(土)晴、涼
9月24日、パソコンがダウン。代換えの機材を入手してやっと対応できるようになった。パソコンの立ち上げや、プロバイダへの接続は忘れてしまった部分があり、手こずる。秋の恵まれたお天気となった。帰宅して大相撲を観ていると御嶽山噴火の報有。
2014年9月23日(火)晴、涼
好天に恵まれ、開店早々より来店有。秋の爽やかな空気が店内に満ち、シャンパン、エスカルゴも出る。甥も手伝いに来て、賄い料理に、パスタを拵えて皆で飯。かくの如くして九月の四連休は終了となる。
2014年9月22日(月)晴
朝より快晴。銀木犀の花の香りが漂い来る時節到来。夕暮帰宅。久しぶりにyou tubeで田端義男が歌う「かえり舟」を愛妻と聴いた。波の背の背に揺られて揺れて・・・・月の潮路のかえりぶね・・・かすむ故国よ・・。続いて「星の流れに」
老妻は「若い頃は味わうことの出来なかった時代の郷愁がいいねぇ」と呟く。こういう音楽をYou Tubeで聴いていると当時の時代感覚、機運が全て含まれていて、流行歌は時代の一里塚のように思える今日この頃・・・。
2014年9月21日(日)晴
朝より快晴。稲穂も黄金色に染まる。実りの秋到来。今日は、還暦を祝うご家族あり、店の庭に出て集合写真のシャッターを押す。店には屋根つきのテラスがあり、其の前に人が立ち、そこからやや離れたところでシャッターを切ると露出が人物に合わせる関係で、背景が暗くぼける。したがって、人物像周辺にまわる光が誠に良い。被写体の後ろに暗幕をたらすのとは違い、周辺の光が背景の奥行きに吸い込まれるようなところが有るから、被写体も微妙な浮き上がり方をして、撮影には効果的なスポットとなる。こういう場所は、何処にでも有るようで、意外と無いものなのです。諸兄の参考の為に記す。
2014年9月20日(土)曇天
火が恋しくなる時節到来。昼前、ビーフステーキ・クラシックの試食をする。ミディアムレアに焼いて量は概ね300グラム。なかなかのもんです。老輩思うに、ステーキの美味しいというのは、まず、赤味の「テッサ」。これは、上等な鮪の赤身同様、酸味を含む。これが、塩と相まって口当たりの良さを増幅させる。この風味がビーフの香りと合体。口の中に存在感のある、滋味豊かな食料を食べているとの実感がいや増す。個人的な好みもあるが、真は冷たからず、かといって、熱によるたんぱく質の硬化が始まる手前の焼き加減が好み。300グラムはペロリ、堪能いたしました。今日は、各方面より三々五々人来。夕暮、倒れた旧い桑の木を皆で解体。老妻も大活躍。
2014年9月19日(金)晴後曇、涼
ヒコマに出掛けると、旧い桑の木が先日の強い風で隣家の犬小屋の上にかぶさるように倒れてしまった。幹は太く、苔むしている。枝の一部が犬小屋を被っている。脚立を据えて、落ちないように、慎重に、チエンソーで順繰りに枝を落として概ね片付けた。しかし、辺りが薄暗くなってしまい作業は中止。腕時計を見ると6時になっていた。帰宅後TVを観ていると、為替が109円を付けたというではないか。これだけ円安が進むと諸物価に影響を及ぼす。iphone6が売り出された。しかし、老輩はこの5sが気に入っている。通信性能も良好で、ポケットに入れやすい。、これ一つと財布があれば東京散歩には身軽で非常に楽だ。先日甥に連れて行ってもらった代官山のT-SITEにまた行って見たい今日この頃也。
2014年9月18日(木)晴、秋風
朝よりヒコマにて薪割り、草取り。昼を過ぎてまもなく、秋風頻りに有。湿度はとび、上空は爽やかな秋空。木陰で草取りをすると、肌寒い程。時節は11月中旬の如し。5時半の外気温は21度。帰宅後、老妻を伴い足利の甥が腕を振るう「青の洞窟」に飯。甥は年末には藤沢のパナソニック跡地に計画中の、ツタヤのモールに出来るテラスレストランの主任に内定している。そうなれば、甥達の顔をみに鎌倉、藤沢方面に出掛ける機会も増えるというものだ。
2014年9月17日(水)陰、湿
朝、茶の間で朝食を食べながらNHKの番組を観ていたら、店によくる人が出演していた。内容は今日的な出産に伴う諸事情解説であり、其の説明も堂々としており、家内も感心すること頻りであった。老妻は今日も微熱があり、休息。老輩も、午前中は休息。午後、ヒコマに出掛け草取りを暫くする。5時半の外気温は21度。連休のお天気が気になるところである。
2014年9月16日(火)晴、残暑
来客有、ヒコマにでかけ庭にて歓談中、地震有。続いて警報が届く。幸い、被害無。夜、ボンヤリとTVを眺めていたら、日本鰻が絶滅危惧種として、将来口に出来なく様な話が進んでいると言うではないか!驚くべし!鰻の食べられない、老境はあまりにも寂しい。しかし、世の中の流れに逆らっては、生きづらい。そこで、老輩は、これから、毎週一度「う」食をしようと思う。そうして、その都度、これが最後のお別れと、しみじみと味わって、何時食べられなくなっても悔いのないようにしようと、密かに決意をする。
2014年9月15日(月)終日曇、涼
朝より曇。三々五々人来。終日暖炉の火は絶えず。昨年とは異なる9月なりけり。他、特に記す事無。
2014年9月14日(日)晴時々曇
深更俊雨有。外の薪が濡れてしまって使い物に為らないので、軒端の所に貯めておいた薪をつかい、ローストビーフを焼く。11時をまわりまもなくして、湘南より100馬力のミニクーパー来。昼に至りグレートピレネーも来。各方面より来店。
2014年9月13日(土)晴、涼
飛駒、秋天好日。各方面より人来。シニアも来。久しぶりに老妻も厨房にて活躍。去年の今頃は台風18号直撃で、閑散としていた。仔羊のグリルも好評で、終日暖炉の日は絶えない。
2014年9月12日(金)晴
湿度下がり過ごしやすい時節になった。今日は久しぶりに終日休養して体力回復に努める。他、特に記す事無。
2014年9月11日(木)曇時々雨
各地に局地的豪雨有。ヒコマに出掛け、この頃は、大分涼しくなってきたので、昼より薪作りをする。夕、帰宅。イオンに「フライト・ゲーム」を観に出掛け、翡翠軒にて飯。今年は、秋が長いと報有。
2014年9月10日(水)曇、涼
今日は、老妻も大分回復してきたので、平日営業の試みをする。幸い、少数ながら各方面より来店有。その内の一組はナパバレーより来。共通の話題を得て、暫し歓談。ヨーコさんも話しに加わり楽しい一時を過ごす。帰宅後、老輩は、かねて約束する飲み会に参加。イギリスボーイに会う。佐野市の会社で3年務めていると言うのである。時々業務でUSにも出掛けるそうだ。先週はテネシー州に出張したのだと言う。そんなこともあり、共通の話題を得て、会話がはずんだ。
2014年9月9日(火)晴、涼
朝より晴。ヒコマに草取りに出掛ける。道中、秋の透明な光を浴び稲の穂が黄金色に輝き、栗の木は実が付いている。なったく長閑。暦では今日は重陽の節句、中国では小高い丘の上に「客と壷を携えて上り、塵世 逢い難し 開口の笑い 菊花 すべからく満頭に挿し帰るべし」と宴会を催す風習がある。昨年の今頃は、老妻、病を得て、我が家はひと騒動持ち上がり、その後、入院。見舞いの折に、坂東太郎の堤を散歩すると、菊の花がしづかに咲いていた光景を思い出す。病妻もこの頃は大分体力も回復しており、有難い限り・・・。今年は、旧暦の節句時分には、故事にならい、眺めのよいとにでも連れ出して、一緒に、美味しいものを食べたいものだ。今宵はスーパームーン、月影晶かなり。
2014年9月8日(月)曇時々小雨、涼
都心で甥と待ち合わせをして、代官山の蔦谷に連れていってもらい、洒落たレストランのテラスでシャンパンを飲みながら暫し歓談。独り、新宿に戻り、「イブサンローラン」を武蔵野館で観る。帰路、紀伊国屋の書棚を眺め、読みたい本が無尽蔵にあり、圧倒される。電車のなかで甥のかいた「世界でいちばん居心地のいい店のつくり方」を読む。素晴らしい出来栄えなり。
2014年9月7日(日)雨後晴
夜来の秋雨は昼を前に止む。其のしばらく前、近所の手伝っている娘さんが、「マスター・・・、今日はどうなるんでせぅか・・・」と、雨の落ちる空を見上げながら呟く。樹木の隙間からあたりを見回しても、街中と違って、人の気配というモノは無い。鳥の声が届くばかり。空は鈍よりとして、心細くもなるのだろう。ふと、そこへ、ヨーコさんも顔を見せたので、娘さんも安心して準備にとりかかる。やがて、昼近くなると、「やってますか?」と電話も次から次へと鳴りだし、車も入ってくる。かくの如くして一日は過ぎる。今宵は、中秋の名月。秋の風情いやますばかりなりけり・・・・。
2014年9月6日(土)薄曇
ヒコマ、9時の外気温26度。三々五々人来。時間はゆるりと過ぎ行く。シャンパン、エスカルゴも好評。他、特に記す事無し。
2014年9月5日(金)晴、暑
午後、ヒコマにて片付けをする。外為105円を越すなり。他、特に記す事無し。
2014年9月4日(木)陰、涼
ヒコマ、11時の外気温は21度。極めて涼。裏の駐車場の草刈をする。2時に完了。続いて、前の駐車場の草刈。今日は涼しいので、体が存分に動く。今週一週間はよく働いた。
2014年9月3日(水)曇、涼
朝より涼。ヒコマ、10時の外気温は21度。終日、駐車場の草刈。6時、作業終了。この頃、6時になると暗くなってしまう。「八月の砲声」を読みはじめる。温故知新。
2014年9月2日(火)晴後雨
朝より晴。昼前よりヒコマに出掛け、今日は薪割りをする。この頃、毎週薪割りをするので、腕に筋肉が付いてきたようで、斧を振るうことは苦にならない。清汗しきりに流れる。手元が暗くなってきたので、駐車場の草刈をして帰宅。終日涼。まるで、シベリヤの抑留地にいるような心地ぞする。
2014年9月1日(月)雨、涼
今日は90年前に関東大震災が発生した記念日だ。老輩の幼少期、家に年寄もいたから、地震が起こるたびに、其の大震災の詳細が話題となっていた。だから、大人になって、人生を過ごす場所を定める時に、東京に出てみようと思ったのだが、地震の事があったので、そのまま足利に卜し、留まってしまった。現役時代は西海岸、特にサンフランシスコに頻繁に出掛けていたが、例のサ大地震の時は、仕事の中心がヴァンクーバーに移っていたので、難を逃れた思いがする。サ地震の被害をTV画面で見たときは、空港を降りて、市内に入る高速道路や橋が崩壊しているところを目にして、信じられない心持がした。それは、サッチャー、ゴルバチョフ、レーガンと云う、ウルトラ級のプレヤーが世界を牛耳っていた頃に発生した「ベルリンの壁の崩壊」に続く東西世界が突然に消失した時に得た、驚きと同じようなもので、それ以来、世の中は常に変化すると言う世界観を得たように思う。序ながら、其の大分以前、朝鮮半島のビジネスをしていた時、たまたま、8月15日にソウルに出掛けたことがあった。街は、光復記念という戦勝祝いの日で、「場所が違えば、歴史観はまったく違うものになる」という、重大な事実を学んだように思った。今日、若い頃に覚えた地政学は、今ではまったく通用しないと思う次第。終日涼。ヒコマにでかけ、草取りを始めたが、暫くして雨が降り始めた。先月とは違い、冷たい雨になった。体を労わり作業は中止する。目の前に有る雑事を一つ一つ片付けていたら、いつのまにか、夏が過ぎていってしまったと思う今日この頃也。

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