中田遺跡中西部の八尾木北二丁目地内で、発掘調査を行いました。
その結果、古墳時代前期前半(３Ｃ前)の遺物包含層、古墳時代後期(6C)の古墳墳丘・周溝、平安時代後期(12Ｃ)の井戸・ピットなどが見つかりました。

　　

　中田遺跡は八尾市の中央部に位置する弥生時代前期(前４Ｃ)以降の複合遺跡です。
昭和４０年代後半に行われた区画整理事業で遺跡として認識されました。特に、古墳時代初頭〜後期に集落が広範囲にわたって見つかっています。

今回の調査地である八尾木北二・三丁目付近一帯では、古墳時代中期(５Ｃ)〜後期(６Ｃ)の集落をはじめ、中田古墳〔円墳 (５Ｃ前半)〕などの埋没古墳が随所で発見されています。平安時代後期の居住域に関連した遺構は、北方約200m地点付近に存在した「善坊寺」に関わりがあるものと推定されます。

　　

古墳と推定される落ち込み



古墳時代前期前半の甕が見つかった状況