八尾市立埋蔵文化財調査センター
発掘情報
平成22(2010)年度


幻の西郡廃寺はどこに!

古墳時代後期から鎌倉時代の居住域を発見

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西郡廃寺(にしごおりはいじ)<第7次>
泉町(いずみちょう)三丁目



西郡廃寺は飛鳥時代中期(7C中)から鎌倉時代(13)にかけての古代寺院です。錦などの織物を織る百済系の氏族「錦部連」の氏寺と考えられています。
泉町二丁目の西郡天神社境内に塔の心柱を支えた礎石(大阪府指定有形文化財)が残され、周辺で実施された調査では、瓦類が見つかっています。
 
 調査では、古墳時代後期後半(6C後半) の井戸2基と平安時代末期〜鎌倉時代中期(12C後半〜13C後半)の井戸2基、土坑5基が見つかりました。
 古墳時代後期後半(6C後半)の居住域は、飛鳥時代中期(7C中葉)に創建された「西郡廃寺」の造営氏族の錦織氏との関係が推定されます。平安時代末期〜鎌倉時代中期(12C後半〜13C後半)の集落は「西郡廃寺」の存続時期を考えるうえで注目されます





発見された井戸と土坑



古墳時代後期後半の井戸



平安時代末期の曲物井戸



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