成法寺遺跡は、八尾市のほぼ中央部に位置する弥生時代中期(前2C)から室町時代(15C)に至る複合遺跡です。
成法寺遺跡および周辺に隣接する遺跡では特に、古墳時代初頭(3C前半)から前期前半(3C後半)にかけて、当時の主要河川である「小阪合分流路」に沿って数多くの集落が形成されました。これらの遺跡群は総称して「東郷・中田遺跡群」と呼ばれています。「小阪合分流路」の左岸に位置する成法寺遺跡もこの遺跡群を構成した遺跡の一つです。
これらの遺跡群は、古墳時代初頭(3C前半)から前期前半(3C後半)の「邪馬台国時代」において、河内での中心的な役割を果たした集落でした。遺跡群からは、当時の活発な地域間交流を物語る外来系土器が数多く発見されています。今回の調査においても、山陰地方から搬入された土器類が多数見つかっています。