八尾市立埋蔵文化財調査センター
発掘情報
平成21(2009)年度


縄文時代後期のムラ跡を新たに発見

縄文時代後期から晩期の土器を発見

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恩智遺跡(おんぢいせき)<2009-220>
(恩智中町(おんぢなかまち)二丁目)



縄文土器片(深鉢)

恩智遺跡東部の恩智中町二丁目地内で、発掘調査を行いました。その結果、縄文時代後期の土器類が発見され、恩智遺跡内で新たに縄文時代後期の集落の存在が明らかになりました。


恩智遺跡は、八尾市の南東部の生駒山地西麓部から伸びる扇状地の末端部分に立地する旧石器時代以降の遺跡です。恩智神社の御旅所である「天王の杜」を中心に遺跡が広がっています。大阪府下の中でも古くから遺跡として知られ、縄文時代の集落については、晩期を中心とした集落が「天王の杜」の南部一帯で確認されていました。

今回の調査の結果、新たに「天王の杜」の北東約250m地点付近で、後期の集落が存在したことが明らかとなりました。八尾市域の中でも、縄文時代後期の集落は八尾南遺跡で確認されている程度で、貴重な例です。






「恩智石器時代石碑」(天王の杜所在)



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