中田遺跡北部の中田三丁目地内で、発掘調査を行いました。その結果、弥生時代後期・古墳時代前期前半・平安時代後期の遺構・遺物が発見され、中田遺跡内に三時期の集落が存在したことが明らかになりました。
中田遺跡は八尾市の中央部に位置する弥生時代前期以降の複合遺跡です。
昭和40年代後半に行われた区画整理事業で遺跡として認識されました。特に、古墳時代初頭から後期の集落が広範囲にわたって見つかっています。
調査を行った中田三丁目付近は、遺跡範囲の北西部にあたります。これまでの調査で、古墳時代初頭から前期の集落跡や矢作神社の神宮寺であった金性寺、さらにその東にあった善坊寺に関連した中世時期の遺構・遺物が見つかっており、この付近が長期間にわたって集落の中心地であったことが推定されます。
今回の調査においても、これらを裏付ける数多くの遺構・遺物が見つかりました。