■ 著書

ヴァンプドッグは叫ばない
 (東京創元社/2023.08.31)

●内容紹介(単行本より)
U国MD州で現金輸送車襲撃事件が発生。襲撃犯一味のワゴン車が乗り捨てられていたのは、遠く離れたA州だった。応援要請を受け、マリアと漣は州都フェニックス市へ向かう。警察と軍の検問や空からの監視が行われる市内。だがその真の理由は、研究所から脱走した、二十年以上前に連続殺人を犯した男『ヴァンプドッグ』を捕らえるためだった。しかし、『ヴァンプドッグ』の過去の手口と同様の殺人が次々と起きてしまう。
一方、フェニックス市内の隠れ家に潜伏していた襲撃犯五人は、厳重な警戒態勢のため身動きが取れずにいたが、仲間の一人が邸内で殺されて…!? 厳戒態勢が敷かれた都市と、密室状態の隠れ家で起こる連続殺人の謎。マリアと漣が挑む史上最大の難事件! 大人気本格ミステリシリーズ第五弾。

灰かぶりの夕海
 (中央公論新社/2022.08.22)

●内容紹介(単行本帯より)
千真の前に現れた少女は、かつての恋人と同じ姿、そして同じ《夕海》と名乗った。
だが彼女は、二年前に死んでいる……。
更に、仕事中に遭遇した殺人事件――
密室の中で死んでいたのは、恩師の亡き妻とそっくりな女性だった。
彼女たちの正体は? そして、この世界には《何》が起きているのか?
灰色のベールが取られた時、この謎の真の姿が現れる。

断罪のネバーモア
 (角川書店/2022.02.02)

●内容紹介(単行本より)
度重なる不祥事から警察の大改革が行われた日本。
変革後の警察にブラックIT企業から転職した新米刑事の藪内唯歩は茨城県つくば警察署の刑事課で警部補の仲城流次をパートナーとし殺人事件の捜査にあたる。 刑事課の同僚たちの隠しごとが唯歩の心を曇らせ、7年前の事件が現在の捜査に影を落とす。 ノルマに追われながらも、持ち前の粘り強さで事件を解決した先に、唯歩を待ち受ける運命は――。
リアル警察小説と本格ミステリの2重螺旋! 白黒が全反転する奇跡の終盤に瞠目せよ!

ボーンヤードは語らない
 (東京創元社/2021.06.18)

●内容紹介(単行本より)
U国A州の空軍基地にある『飛行機の墓場(ボーンヤード)』で、兵士の変死体が発見された。謎めいた死の状況、浮かび上がる軍用機部品の横流し疑惑。空軍少佐のジョンは、士官候補生時代のある心残りから、フラッグスタッフ署の刑事・マリアと漣へ非公式に事件解決への協力を依頼する。実は引き受けたマリアたちの胸中にも、それぞれの過去――若き日に対峙した事件への、苦い後悔があった。
高校生の漣が遭遇した、雪密室の殺人。ハイスクール時代のマリアが挑んだ、雨の夜の墜落事件の謎。そして、過去の後悔から刑事となったマリアと漣がバディを組んだ、“始まりの事件”とは?
大人気シリーズ第四弾は、主要キャラクターたちの過去を描いた初の短編集!

揺籠のアディポクル
 (講談社/2020.10.12)

●内容紹介(帯/公式ページより)
半人形――それがコノハの最初の印象だ。
隻腕義手の痩せた少女が、タケルのただひとりの同居人だった。
医師の柳や看護師の若林とともに、病原体に弱い二人を守るはずだった無菌病棟、通称《クレイドル》。
しかし、ある大嵐の日、《クレイドル》は貯水槽に通路を寸断され、外界から隔絶される。
不安と焦燥を胸に、二人は眠りに就き、
――そして翌日、コノハはメスを胸に突き立てられ、死んでいた。
 
外気にすら触れられない彼女を、誰が殺した?

神とさざなみの密室
 (新潮社/2019.09.20)

●内容紹介(帯/公式ページより)
政権打倒を標榜する若者団体で活動する凛は、気付くと薄暗い部屋にいた。両手首を縛られ動けない。一方隣の部屋では、外国人排斥をうたう「AFPU」のメンバー大輝が目を覚ましていた。二人に直前の記憶はなく、眼前には横たわる人体。一体、誰が、何のために? 民主主義の根幹を問う、新時代の本格ミステリ。

グラスバードは還らない
 (東京創元社/2018.09.14)
 (創元推理文庫/2021.03.19)

●内容紹介(単行本より)
マリアと漣は、大規模な希少動植物密売ルートの捜査中、得意取引先に不動産王ヒュー・サンドフォードがいることを掴む。彼にはサンドフォードタワー最上階の邸宅で、秘蔵の硝子鳥(グラスバード)や希少動物を飼っているという噂があった。捜査打ち切りの命令を無視してタワーを訪れた二人だったが、あろうことかタワー内の爆破テロに巻き込まれてしまう。
同じ頃、ヒューの所有するガラス製造会社の社員とその関係者四人は、知らぬ間に拘束され、窓のない迷宮に閉じ込められたことに気づく。傍らには、どこからか紛れ込んだ硝子鳥もいた。「答えはお前たちが知っているはずだ」というヒューの伝言に怯える中、突然壁が透明になり、血溜まりに横たわる社員の姿が……。
鮎川哲也賞受賞作家が贈る、本格ミステリシリーズ第三弾。

●ランキング等
・「2019本格ミステリ・ベスト10」 国内第4位
・「このミステリーがすごい! 2019」 国内第10位

ブルーローズは眠らない
 (東京創元社/2017.09.22)
 (創元推理文庫/2020.03.13)

●内容紹介(単行本より)
両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。
一方、〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査してほしいという依頼を受ける。ところが両者への面談の後、施錠された温室内で切断された首が発見される。扉には血文字が書かれ、バラの蔓が壁と窓を覆った堅固な密室状態の温室には、縛られた生存者が残されていた。
各種年末ミステリランキングにランクインした、『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くシリーズ第二弾。

●レビュー
・「SFマガジン」2017年12月号(レビュアー:香月祥宏)
・「本の雑誌」2017年12月号(レビュアー:若林踏)
・「読売新聞」2017年11月12日版
(敬称略)

●ランキング等
・「2018本格ミステリ・ベスト10」 国内第5位

ジェリーフィッシュは凍らない
 (東京創元社/2016.10.14)
 (創元推理文庫/2019.06.28)

●内容紹介(単行本より)
特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。その発明者であるファイファー教授を中心とした技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中に、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに、自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が……。
21世紀の『そして誰もいなくなった』登場! 選考委員絶賛、精緻に描かれた本格ミステリ。第26回鮎川哲也賞受賞作。
 
 

●レビュー
・「週刊文春」2016年10月27日号(レビュアー:千街晶之)
・「月刊J-Novel」2016年12月号(レビュアー:大矢博子)
・「SFマガジン」2017年2月号(レビュアー:香月祥宏)
・「南日本新聞」2017年1月29日号(レビュアー:鳥飼久裕)
(敬称略)

●ランキング等
・「本格ミステリー・ワールド2017」読者に勧める黄金の本格ミステリー 選出
・週刊文春ミステリーベスト10 2016年国内部門 第5位
・「2017本格ミステリ・ベスト10」 国内第3位
・「このミステリーがすごい! 2017」 国内第10位

■ 雑誌・アンソロジー等掲載
・「泣きたくなるほどみじめな推理」(2023.01.27 『東大に名探偵はいない』(角川書店)収録)
・「絵文字 vs. 絵文字Mk-II」(2021.08.26 『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! ミステリー小説アンソロジー』(星海社)収録)
・「ボーンヤードは語らない」(2020.10 「ミステリーズ! vol.103」)
・「レッドデビルは知らない」
  【前編】(2019.10 「ミステリーズ! vol.97」)
  【後編】(2019.12 「ミステリーズ! vol.98」)
・「赤鉛筆は要らない」
  【問題編】(2018.10 「ミステリーズ! vol.91」)
  【解答編】(2018.12 「ミステリーズ! vol.92」)