|
|||||||
私はここ数年、仙腸関節の事ばかり考えている。 街を歩けば、男女問わず「尻ばかり追いかけている」 と言っても過言ではない(変態ではない)。 私は昔から、かなりの「人見知り」であると思っていて、 あまり親しくない人とは世間話もろくに出来ないが、 仙腸関節の話ならいくらでも出来る。 もう立派な「仙腸関節オタク」であると自負している。 「オタク」とは世間ではネガティブな印象に取られがちだが、 一概にそうとも言えないように思う。 (ある意味では「学者」など立派なオタクの部類に入るのではないだろうか?) 一度興味を持ったことを、とことん突き詰めてゆくのは間違いではない。 一つのことを突き詰めていくと、自分なりの「意見」が生まれる。 意見を持つことは、自己主張に繋がる。 すると不思議なことに、それが他者との交流へと発展する。 そして、何時の間にか世界が広がっているのだ。 一つのものを、内側へ内側へと掘り下げていったら、その分だけ 外側へも広がっていたような、何か不思議な感覚を覚える。 「仙腸関節オタク」になってから今日まで、 自分自身で最も驚き嬉しく思うのは、「出会い」が増えたことだ。 不思議なことにその出会いは、「類は友を呼ぶ」的ではない。 つまり、仙腸関節オタク同士の交流が増えたわけではない。 当然カイロプラクティックを通じての出会いが中心なのだが、 ある意味「多種多様なオタク達」とのすばらしい出会いがある。 本当はこんな言い方をするのは極めて失礼にあたるような方 ばかりなのだが、敬意を込めてそう呼ばせていただきたいと思う。 しかし、こういった出会いは決して偶然ではないように思える。 まるで地球という球体の上を、それぞれが別々の方向へ向かって 真直ぐに進んでいくと、いつかはどこかで誰かとぶつかるような、 そんな必然的とも言える出会いが必ずある。 立ち止まっていては、これは叶わない。 今までなら交わることなど有り得ないような方々と知り合い、 会話を交わす事が出来るようになった。 カイロプラクティック界の重鎮を始め、大学教授や研究者、 または他の協会のカイロプラクター達や様々な業界の方々。 狭かった世間が一気に広がり、戸惑いを覚えるほどの変化を感じる。 そして時には、医師にレクチャーしている自分がいる (単なるオタクの分際で、なんと大胆な!)。 そんな事が出来るような性格ではなかったはずだ。 まさに、恐るべき「オタクパワー」である。 そんな私の「オタク化」はまだまだ衰えを知らない。 むしろ益々進行しているように思う。 世のオタク達が、周りにどのように見られようが それをやめようとしない気持ちが分かってしまうから恐ろしい。 誰よりもそのことについて深く知りたいと思う気持ちは、 向上心に繋がり、苦労を厭わない強い気持ちに変わる。 もっともっと知りたいし、もっともっと学ばなければならない。 しかし、まだ「自称オタク」のレベルだと自分では思っている。 これが自他共に認める「仙腸関節オタク」と呼ばれる日が来るのを 夢に見ながら、オタク街道を邁進していこうと思う今日この頃である。 |
|||||||
|
|||||||