++はじめに++





トップページで、このサイトについての簡単な説明は行いましたが、
ここではその補足として、サイト開設に至る経緯なども含めながら、
当サイトの趣旨について説明します。




冒頭にもある通り、このサイト全体を通してのテーマは
「私的カイロプラクティック論」です。
ただし、この私的解釈にあたる部分が、あまりにも公的な定義や
これまでの本流から外れてしまっては、単に「オレ流カイロのページ」
になってしまいます。
そのあたりの判断は管理人自身の独断に基づく為、
若干曖昧な点もありますが、
これが「オレ流カイロ」にならないよう配慮しながら、
なおかつ独自の観点からの論述になるよう努めました。



実は、このサイトのテーマを決める為だけに、
かなり多くの時間を費やしました。
というのも、そもそもHP開設自体が当初の目的では無く、
別の目的が先にあり、その目的の為にこのHPを作ったからです。
その目的というのも、「インターネット上で自分の論文を公開したい」
という、ただそれだけのものです。
ですが、「HPを作りました。どうぞ論文を読んでください」と言ったところで、
それを読みたいと思ってもらえるものでもないでしょう。
そこで、あれこれ思案の末思いついたテーマが、
この「私的カイロプラクティック論」です。




現在、様々な角度からカイロプラクティックの有効性に関する研究は
行われていますが、未だに誰もが納得のいく証明には至りません。
しかし、その効果は疑いようが無く、臨床的な証拠は無数にあります。
その反面、まったく効果が見られなかったり、
場合によっては事故に繋がるケースがあることもまた事実です。
つまり現状のカイロプラクティックは、
多くの臨床的証拠がありながらも科学的な証明が困難なために、
経験やカンに頼った治療法と思われがちで、
それが、誤解や未熟な施術者による事故を誘発する原因ともなっている、
と考えられます。


こういった現状を踏まえ、カイロプラクティックの臨床と教育に関わり、
さらにはカイロプラクティックを信じるものとして、
この論文をきっかけに何か出来ないだろうか?と考えました。


もうすでに、カイロプラクティックに関するHPは多数存在し、その中には、
私など足元にも及ばないような知識と経験を持つ先生方の手によって
作られた、カイロプラクティックを解説するサイトもいくつか見受けられます。
そのようなサイトから学ぶことのほうが多い私には、
それらのサイトを越えるものを作るだけの自信は当然ありません。


ですが、「何か違った形で、しかも自分なりの視点でカイロプラクティックを
解説することなら出来るかもしれない。その視点も、論文に添った形で
あればさらに自分の為にもなり、読んで頂く方にも、別の視点から
カイロプラクティックを捉えるきっかけになるかもしれない」と考えました。
そのためには中途半端では無く、敢えて思い切り偏った捉えかたを
したほうが内容に纏まりが出来、読み手も理解しやすいでしょう。


そのようなわけで、このサイトの内容は少し偏っています。
次に、その偏りについて少し説明します。




上で述べたように、このサイトを開設した目的は論文を公開すること
にあります。


その論文は「仙腸関節」に関するもので、仙腸関節とは、
カイロプラクティックを語る上では避けて通れないほど重要な
関節の一つです。しかし同時に、解析が困難な部位でもあり、
現在でも確定的な結論には至っていません。
そこに、一定の法則と歪みのパターンに対する仮説を提示したのが
今回の論文です。
といっても、まだまだ検証が不十分で、不明な点や訂正すべき点なども
いくつかあるのですが・・・・・。


しかし、今回の考察を通じて、これまでに無い新たな知見を得たと同時に、
カイロプラクティックの必要性を改めて強く感じる結果になりました。
それをこのサイトを通して、一般の方や、カイロプラクティックに疑問を
感じている方などに理解しやすいように伝えることを目的としました。
ですから、ここではカイロプラクティックを、
仙腸関節を主体とした構造学的な側面から捉えて、
なるべく理解しやすいような形での解説になるよう心がけました。
そのような理由から、内容的にかなりの偏りがあります。
(というよりも、殆んど「仙腸関節のページ」です(笑))


構造学的な側面からの偏った解説のみでは、
カイロプラクティックの説明としては不十分で、
片手落ちであることは承知しています。
なぜなら、カイロプラクティックは骨格(構造)に対するアプローチ
であると同時に、神経系に対するアプローチでもあるからです。
どちらかと言うと、現在は、神経学的なアプローチが主流と
なりつつあるようです。


しかし、これらは本来分けられるものでは無く、構造学的な問題と
神経系が密接に関わっていることは明らかで、
構造学的な考察から得られた結論と、神経学的考察から得られる
結論とが同一の見解にならなければ、カイロプラクティックを
証明することにはならない、と私は考えます。
と、こういった書き方をすると聞こえは良いのですが、
本当は神経学的考察が苦手なだけなのです・・・・・。


話しているうちに本題から遠ざかり、取り留めがなくなってくるのは
私の悪い癖で、今回もそんな兆しが見えてきたのでこの辺で…。




1895年アメリカにおいて、D.D.パーマーが背骨の突出(ズレ)を矯正し、
難聴を治したことからカイロプラクティックは始まりました。
その後もアメリカを中心とした多くのカイロプラクターたちの脊椎矯正により、
幾多の病める人々が救われています。
つまり脊柱には、人を治癒へと導くための重要な手掛りが隠されている、
といえるでしょう。
それをこのサイトを通じて一緒に模索していけたらと願っています。