小さな国際交流

近藤 浩子 

 
我が家に42歳のジュリー・クラークさんがホームステイしました。去年、同年代の男性、ロッド・イエイツ氏がステイしたこともあり、日本人の親戚を接待するよりは楽だと感じ、特別心配することはありませんでした。 

パーティーの席での第一印象はGood。しかし、私の悪い癖か、子供にかまけてほとんど話しかけずじまい。もっぱら主人に任せきり。簡単なクエスチョンすら出てこない始末。ウ〜ン、自己嫌悪…。 

そんな私をよそに子供達はと言えば、最近覚えた英単語、「ねこはcat、人参はcarrot、ウサギはrabbit」などを連発。すると、ジュリーがオーストラリア流オーバーアクションで喜んでくれたことに気をよくし、「ジュリーさん、大好き」になり、日本語で一生懸命話しかけるのでした。彼女の膝の上に乗ったり、別れの朝は保育園まで手をつないで行ったほどです。私たちの方が驚きました。園から戻っての第一声は、「ジュリーさんは?」で、「もう帰ったよ」と言ったらとても残念そうでした。大人は構えてしまって、話したいことも話せないのに、子供は心で話しているんだな、と思いました。言葉なんて関係ないのですね。 

二日目の夜は、我流のご馳走。とても簡単な料理だったのですが、喜んで食べてくれました。その日は友人二人も招いて夕食を共にしました。ジュリーはたいへん話し好きだったので本当に良かったです。 

私の耳にやっとオーストラリア英語が入りだしたのは、彼女が帰る三日目の朝。もっと居てほしかった。一週間位いれば、本当の生活が見えるのに、とちょっぴり残念。いつか、彼女に会いにオーストラリアに行きたいと思いました。 

別れる時、彼女は「私の家に来るのならメルボルンまで来てね。そこから車で三時間位だから迎えに行くわ」とサラリ。三時間…!オーストラリアってやっぱりでかいのね。