モルゲダール日記13

バブルの夢・・・ザウス山初登頂! (H14.9.1)

 バブルの遺産とでも言うべき、スキードーム・ザウスが平成14年9月末で営業を終了することになりました。
 真夏の関東で−4度を維持し、真冬のスキーを楽しむことができる、まさに平成のバベル(バブル)の塔も、人間の奢りから生み出された建築物だったのでしょうか?営業終了後のザウスがどうなってしまうのかはともかく、(どこかに買収されて違った形で営業される可能性は残っていますが)人間の英知の結晶である、ザウス山に一度も登らなかったなんてことになったら、末代までの恥と言わねばなりません。かくして天から私に一つの指令が下ったのです。
 「ピーピピッピッ!大阪カラ日帰リデ、ザウス山ヲ攻略セヨ!」

平成のバベル(バブル)の塔

ザウスまでの道のり
 今回のザウス登頂は、八尾テレマーク研究会の#34研究会「バブルよ永遠に!」として、盆休みに1度行ったことのあるテレ研の同志「ジョニー」とザウスで現地集合する事になっていました。彼の言うには、「スキーは13時から20時まで滑れるので、12時頃に西船橋駅に来てください」とのこと。
 朝6時に家を出発し、JR伊丹駅から日帰り往復キップを購入し、西船橋駅に降り立ったのは、ちょうど11時半。しかし降り立った駅の出口にはザウスの影も形もありませんでした。びゅるびゅるびゅる〜
 「あわっ!もしかして、すでに取り壊されてしまったのかー?」
そんなわけはないので、恥を忍んでキヨスクのおばちゃんに
 「あのー、スキーができるというザウスはどこですか?」
と聞くと、
 「はんれーまぁ、ザウスはもう一つ向こうの『南船橋駅』なんよー^^;」
とニコニコしながら教えてくださった。(実際は東京弁だったと思います。)
よく見ると自分で調べていたメモにはしっかり南船橋駅下車と書かれていた。。。。。
 「おっおのれ、ジョニー!またしても・・・・板を担いだこんな姿で・・・恥ずかしいじゃないか・・・・」
ちょうどその時、携帯電話がピロパッポ・パッポパー!と鳴った。
 「ちょっと遅れて13時半頃到着するから、勝手に滑っててー by ジョニー」
なんてメールでした。
 「ほ、ほんと、おっお前って、やっつぁわ(奴は)・・・・・・・(;;)」

困難を乗り越えてザウスへ

ザウス侮るべからず
 関東日帰りで最も苦労したのが、荷物でした。「電車を乗り継ぐにはなるべく軽い方がいい」ということで、装備は革靴にK2のパワーマンバ、服はTシャツにスキーウェア上下で、膝パッド・尻パッドははずしました。どうせ室内スキー場、これくらいで十分でしょう。なんて・・・・甘かったです。全てにおいてザウスは私の想像を超えたスーパーマウンテンだったのです。

ゲレンデと気温
 「さ、さぶい!」 気温−4度はダテではなかった。よく考えたら、関西のスキー場で−4度なんて環境は滅多にありません。おまけに日も照らないなんて・・・・・、涼しい(^^)なんて喜んでいたのもつかの間、段々その寒さが身に応えてきます。おまけに、みなさんお上手!関東の人は滑りがうまいな〜というか、この時期滑ろうなんて人はやっぱり格が違うのか?
 「あぁ〜関西のローカルスキー場が懐かしい・・・・」
ザウスにて
 最初はフラットだったバーンも、遅れてきたジョニーと合流する頃には、段々荒れてきて、最後の方は全面コブバーンに変わってしまいました。プラブーツならともかく・・・・革靴では、この斜面は攻略できません。ということにしておきましょう(^^;
コブ斜面出現!

素晴らしき機械文明
 ジョニーは20時まで滑ると張り切っていましたが、その時間まで滑っていたら、大阪には帰り着きません。それよりも寒さと打撲(やはりパッドを持ってくるべきであった)で体の限界を感じた18時に、軟弱者はドロップアウトする事になりました。外の空気は生臭い・・・・体がだるい・・・・・やけに暑い・・・・ここは海浜、やっぱり地上界は夏でした。気を取り直し夕闇に暮れるザウスを撮影しようとカメラを取り出したら、結露して使用不能状態。あぁ無念!

19:46東京発
 しかし、東京駅発19:46。これで、今日中に大阪に帰れるんですから、機械文明・新幹線バンザイ!と叫びたくなります。(経費節約のため「ひかり」号です)

終わりに
 自宅に到着したのは24時前、日帰りでザウス山攻略は一応の成功を収めました。しかし、平成に生まれし奇跡の塔「ザウス」 よくぞ人類は、こんな施設を設計したものです。この世界にも類を見ない建築物が無くなってしまうのは我が国にとって重大な損失となるでしょう。ぜひ、国の重要文化財に指定して保護していくべきです。みなさんはどう思われますか?

 こうして、往復10時間、滑走4時間ちょっと、費用約4万円の「ザウス山、最初で最後の登頂作戦」は、私の顔に擦り傷を残して無事?終了しました。

「平成のバブル山よ、永遠なれ!」

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