富山市議会タブレット端末導入検討会設置要綱について (令和3年2月17日)
2月16日の各派代表者会議において、グループウェア及びタブレット端末の導入に向けた進め方が提案された。
そこで、示された「富山市議会タブレット端末導入検討会設置要綱」について、いきなり違和感を覚えた。
(目的)
第1条 議会の活性化、議会運営の効率化及び危機管理体制の強化など議会機能の向上を図るため、本市議会に富山市議会タブレット端末等導入検討会を設置する。
である。
議会の活性化?
富山市議会の議論不足はこれまでも指摘してきたところであるが、ついにそれを認めたということか?
議会改革検討調査会でも議会の「活性化」が議題になったことはないはずだが・・・。突然の「活性化」である。
百歩譲って、活性化という文言が正しいとして、タブレット端末を導入することでそれが叶うとは思えないし、タブレット端末導入で活性化できる議会ってなんだ?
長い議会史上、タブレット端末は最近まで存在しなかったわけで、議会の停滞や衰退の原因がタブレット端末の有無であるはずがない。
紙の資料で分からないことがあればタブレット端末やパソコンですぐに調べることができるから、便利であることは当然である。
しかし、分からないことがあれば、事前に調べておけばいい。というか、そういう準備をして会議に臨むべきである。
タブレットにしたら、紙より多くの資料が見れるというが、じゃあ今は、紙の節約のために少ない情報で審議しているということか。無駄遣いは許容されないが、審議に必要な資料は十分に提供してもらわなければいけない。その上で、資源節約のために、デジタル化を進めるということならわかる。
議場や委員会の場では、検索を繰り返すのではなく、事前に配布された資料を基に、準備した質問やそこから派生する更なる質疑や討論が活発に行われるべきである。
新人議員が多い本市議会で、タブレット端末の導入が事前準備の妨げになる(事前準備を怠る)ことを懸念して、議長在任中は導入をためらっていたのだが、事務処理の効率化と危機管理体制の強化などに欠くことのできないツールとして、タブレット端末を導入する意義は認める。