星の明るさを示すのに等級というのを用います。学校で習ったのを思えている人も多いことでしょう。
しかし、これは地球に近い星の方が明るく見えてしまうため、星本来の明るさを知ることができません。
そのため星の真の明るさを示す値として「絶対等級」というのを用います。
では、この絶対等級とは、どのようにして測定するのか?
これは、地球から32.6光年の距離に星を置いたと仮定して見える明るさを比較するのです。つまり、太陽でも他の星でもみんな地球から32.6光年の位置に置いたらどのくらいの明るさなのかを等級で表しているわけです。(等級とは、数字が少ない方が明るいということになります)
例えば、太陽ですが、これは地球からの距離が1億5000万キロメートルほどです。見かけの等級は−27等級。まぁ、直視できないほど明るいですからね。マイナスになるわけです。
しかし、この太陽を32.6光年先まで移動させると4.8等級となります。太陽の絶対等級は4.8ですね。
では、北極星はというと。この星は地球から430光年も遠くにあります。見かけの明るさは2等級です。
この北極星を32.6光年まで引き寄せます。すると、北極星の明るさは-4.2等級となります。
地球から見たら当然ですが北極星より太陽の方が明るく見えますね。しかし、実際に太陽と北極星を同じ位置に置いた時には北極星の方が明るく見えるわけです。つまり、北極星の方が星としては明るい星であるということなんですね。
ちなみにアルクトゥルスという星がありますが、この星と地球との距離は34光年ほど。つまり、絶対等級を測定する距離とほぼ同じです。ですから、この星の見かけの等級は0等級ですが、絶対等級も0という見かけと絶対等級が同じ明るさとなります。
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