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宇宙に行くと伸長が伸びる!


 朝起きて伸長を測ると少し伸長が伸びていた!なんて話を聞いたことがあるのではないでしょうか?それと同じことが宇宙でも起こります。

 宇宙には重力がありませんね。だから、背骨に重力がかからないのです。背骨には椎骨という骨がつながったものです。宇宙では、押さえつけていた力がなくなるので、その椎骨の骨と骨の間が1〜2ミリづつ伸びるのです。椎骨は32個の骨でできています。その間が1ミリ伸びれば、合計で3センチも伸長が伸びるというわけです。



 ちょっと、嬉しいような気もしますが、もちろん地球に戻ってくれば戻ってしまいますし、宇宙では、好ましくない体の変化も起こります。

 まず、「宇宙酔い」。これは宇宙飛行士の6割から7割の人が体験するといわれています。人間は、重力を感じることによって地面との位置関係を把握したり、筋肉を調整したりということを無意識のうちに行っていますが、それが無重力の状態だと脳が混乱し、宇宙酔いが起こるといわれています。これにより吐き気、頭痛などの症状が起こります。

 また、宇宙では2リットル近くも体液が上半身に移動するため、顔がむくむ(ムーンフェイス)という症状が起きます。同時に鼻づまり、首の腫れを感じる人もいるそうです。一方で体液が上半身にいくので足は細くなります。

 さらに重力が働かない環境の為、筋肉の減少。骨量の減少も起きます。人間は年を重ねると1年で1〜1.5%の骨量が減っていくといわれていますが、宇宙では、その10倍のスピードで骨量が減っていきます。1ヶ月で1〜1.5%の骨量が減ってしまうのです。骨は本来、破壊と再生を繰り返します。通常であれば、破壊された骨の細胞は破壊されたら、すぐに再生されるのですが、無重力の環境では、そのバランスが崩れてしまうのです。

 ですから、宇宙飛行士は無重力状態の中でもトレーニングを義務付けられているのですが、それでも地球に帰ってくるとうまく歩けないなどの症状がある人が殆どです。




動画は、2008年、2009年と2度にわたり宇宙に行った経験を持つメルビン飛行士による宇宙に行った際の体の変化の説明。(英語です)