インターネットサイトなどで月の土地の所有権を販売しているのをご存知でしょうか？
そもそも月の土地なんて買えるの？国が認めているの？
実のところ、月の土地を正式に購入することはできません。国際的に「宇宙法」といわれている宇宙に関する国際法が存在するのでしが、ここに「宇宙空間の探査、利用は自由である。しかし、天体の所有は禁止する」と書かれているんですね。ですから、月の土地を売り買いするというのは国際的に認められていないのです。
まぁ、販売している側としては、「確かに国が天体の所有することは禁止されているが個人が所有してはいけないとは一言も書かれていない」ということで月の土地を販売しているようです。
しかし、これは一種のジョークでしょうね。販売額も数千円と本気で土地を購入するような金額ではないものが多いようです。友人などに月の権利書を洒落でプレゼント・・・。なんてことで購入する人が多いのでしょう。
購入する側がそういったことをちゃんと理解しているなら問題はないのでしょう。
さて、この宇宙法ですが問題点がいくつかあります。国際法といえど、すべての国がこの宇宙法に署名しているわけではないんですね。
宇宙法では、宇宙物体により何らかの損害が生じた場合、宇宙物体の打ち上げ国は無限の無過失責任を負うと書かれています。しかし、その宇宙物体の打ち上げ国が宇宙法に署名していない国だった場合には損害を受けた側は宇宙法にのっとった損害賠償請求をその国にすることができなかったりするんですね。
また、月の土地の権利ですが、これも実はアメリカはアポロの着陸地点を立ち入り禁止にしていたりします。これは、領有とまでいかなくともちょっとグレーゾーンですね。
あと何年後になるかわかりませんが、個人が海外旅行に行くように宇宙旅行を楽しめる時代が来ることでしょう。そうなってくると宇宙法の見直しも必要になってくるのでしょうね。
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