ニュートンは、リンゴが木から落ちるのを見て万有引力を発見したという話があります。まぁ、この話の信ぴょう性は疑われているのですが、同様にニュートンは、こうも考えたという話があります。
「リンゴは落ちてくるのになぜ月は落ちてこないのか?」
実は、コレ、見方によっては月も地球に落ち続けているともいえるんです。
たとえば、野球ボールをあなたが水平に投げたとします。どうなるでしょうか?そりゃ、地面に落ちますね。素人ならピッチャーの位置からキャッチャーの位置まで届くのも難しいでしょう。水平に投げるわけですからね。
では、プロの選手は?素人よりも速い速度でボールを投げられますのでピッチャーの位置からキャッチャーの位置まで見事に水平に投げられます。本当ならもっと遠くまで届くでしょうね。
つまり、速い速度で投げたボールは遅い速度で投げたボールよりも遠くに届くわけです。
さて、地球は球面ですね。
ものすごいピッチングマシーンを作ってボールを時速2万8440キロで投げるとどうなるでしょう。1秒間にボールは7.9キロ進みます。その間、ボールはおよそ5メートルほど落下するはずなのですが、地球は丸いのでボールを投げた場所よりも5メートルほど地面が下げっているのです。すると、ボールは5メートル落ちたはずなのに地面も5メートル下がっているので地面とボールとの距離は変わらず・・・。つまり、落ちてこないのです。
まぁ、実際は、空気抵抗がありボールの速度は落ちるのでずっと地面に落ちずに地球を一周して戻ってくるということはないんですが、空気抵抗がない上空でそれをやっているのが人工衛星です。
ただし、速ければよいというわけではありません。人工衛星も秒速11.2キロを超えると地球の重力を脱して宇宙空間へ飛び去って行ってしまいます。
この現象は、月も例外ではないんです。月も地球の周りを凄いスピードで周っています。しかし、見方を変えると月は地球に向かって落ち続けているともいえるのです。ただし、月の落下するカーブが地球の球面のカーブと並行になので月は地球に落ちてこないんですね。
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