太陽になれる星(恒星)となれない星では一体何が違うのでしょうか?
これを解くカギは、星ができるまでを理解しておく必要があります。
星ができるために必要な材料は星間分子雲(せいかんぶんしうん)と呼ばれるガスやチリ(水素ガス、ヘリウムガス、重元素など)です。これらの密度が高いところでは、ガスやチリが重力でたがいに集まり、ゆっくり回転しながら収縮していきます。
この中心部が分子雲コアと呼ばれ、星の母体となります。
収縮が進むと、中心には原始星が生まれ、周りに原子星円盤(げんしせいえんばん)ができます。これによって、原始星はさらに材料を供給されることとなり、質量を増やしていきます。
その後、原始星から双極分子流という秒速数十キロというジェットが吹き出ます。この頃の原子星はすでに輝いていますが、ガスやチリの衝突や摩擦によるものです。温度としては10万度程ですので原子核融合は、まだ出来ません。
内部の温度が1000万度を超えるまで上昇し、水素を燃料とする核融合反応が始まり、ようやく太陽のような恒星となることができます。ただし、太陽の10分の1にも満たないような星の場合は恒星にはなれません。
ちなみに円盤の回転速度など条件がそろっていると太陽系惑星のように原始星円盤の残りから惑星が誕生します。我々の地球もこうやってできていったんですね。
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