「太陽が燃えている」などとよく言われていますが、実は太陽は燃えているわけではありません。確かに写真など見ても燃えているように見えますし、実際、ものすごい温度を発生させているわけですが、この明るさと温度の源は核融合によるものです。
太陽のコアの部分では、水素原子4個が核融合してヘリウム原子核1個がつくられるという核融合反応が起こっております。この水素原子核4個の質量は、1個のヘリウム原子核1個の質量より少し大きいのですが、では、この少し減った質量はどこにいくのか?この減少した質量(質量欠損)に相当する静止質量エネルギーの分だけ、エネルギーは放出され太陽の明るさの源となります。
この核融合を計算すると太陽の寿命もみえてきます。
太陽の明るさは約4×1033ergs-1です。これを賄うには1秒間に6.7×1014gの水素を消費する必要があります。太陽の質量は、2×1030Kgあります。コアの部分に含まれる質量はそのおよそ10分の1ほどなので、そのコアの部分の質量がどれくらいの時間で使い切ってしまうのかを計算すれば太陽の寿命がわかるわけです。
それを計算するとおよそ3×1017秒〜1010年。随分、一般的でない数字を使ってしまいましたが、およそ100億年という計算になります。
これが、およそ太陽の寿命が100億年といわれる所以です。
|
|
|