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水星の近日点の謎


 太陽系の惑星は太陽の周りを楕円形の形状で周っています。つまり、太陽との距離が離れたり、近づいたりしながら周っているわけです。その中で惑星が太陽に最も近づいた場所のことを近日点といいます。

 この近日点は、近くにある惑星の引力の影響などにより公転軌道はずれていくので近日点も少しずつ移動していくのです。

 この近日点の移動については、ニュートンの力学を使えば計算することはできます。

 しかし、水星の近日点の移動だけは、ニュートンの力学で計算しようとするとずれてしまうのです。なぜでしょう?

水星の近日点の移動 100年間でおよそ574秒ズレる(1秒=1/3600度)
ニュートン力学:金星や地球による引力によるズレは531秒。
一般相対性理論:太陽の重力による空間の歪みにより残りの43秒を解決

 はじめは、水星の内側に未知なる惑星があってその引力の影響なんじゃないか?などと囁かれていました。しかし、実際は太陽の巨大な重力による空間の歪みが原因であったということがわかります。

 それまでは、重力による空間の歪みという発想自体が難しかったのですが、20世紀になりアインシュタインの一般相対性理論が広まるとこの水星の近日点の移動も説明がつくようになったんです。

 太陽の巨大な質量のせいで空間は歪み水星の軌道も曲がってしまうことが水星の近日点の移動の謎の答えであったんですね。