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水星の1日は1年より長い!


 地球の1年は365日。常識ですね。しかし、水星では、1年がおよそ88日しかありません。つまり、太陽の周りを約88日で1周してしまうということです。

 当然、回る速度も地球より遥かに速い!地球は、秒速約29.8キロで太陽のまわりを回っています。それに対して水星の回る速度は秒速約47.4キロ。このスピードは太陽系の惑星の中で最速です。

 まぁ、これくらいの速度で回らないと太陽にもっとも近い星である水星は、太陽に引き込まれてしまうんです。



 これだけ、太陽の周りを回るのが速い水星ですが、自転の周期はおよそ56日。太陽の引力によって自転が遅くなってしまうんですね。

 1日を夜明けから次の夜明けとするなら、水星の場合1日の長さが176日となってしまいます。昼の長さがほぼ太陽の周りを回る周期と同じ88日。夜の長さが同じく88日ということです。

 自転の周期が56日なのに1日の長さが176日ってどういうこと?って頭こんがらがりますね。まぁ、下の図のような感じです。


赤の四角いマークがあなただと思ってください。真昼間にスタートしてCでは、自転で一回転しているのにまだ日没から少したったくらいです。地球で言えば昼の12時にスタートしてCの自転では、まだ夕方5時とか6時の感覚ですね。実際は56日たってます。そして、88日たったころにやっと真夜中の12時くらいのイメージです。


 自転1周が1日という我々地球に住む者にとっては、ちょっと頭がこんがらがりますけどね。水星では、1周しても1日じゃないどころか、太陽の周りを2周してやっと1日なんです。

 ちなみに金星では、公転周期がおよそ225日。自転周期が243日。1日の長さが116.8日です。火星では、公転が約687日、自転が約1日、1日はほぼ地球と同じです。