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相対性理論が破たんする?


 アインシュタインの相対性理論といえば、だれもが知っている言葉ですね。しかし、これを詳しく説明してみて?といわれると正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか?

 速く動くと時間の進みが遅れるとか、動いているものの長さは縮むとか、動くと物は重くなるとかよくわからんけどアインシュタインが言っていることだからホントなんでしょ?くらいに考えている人が殆どでしょう。

 しかし、近年、このアインシュタインの一般相対性理論が破綻する可能性があることが指摘されています。

 まぁ、ざっくりご説明していきますね。



 一般相対性理論っていうのは、高さ、幅、奥行きからなる空間に時間を加えた4次元で考えられてきた理論です。

 しかし、この一般相対性理論が通じない場所があります。それがブラックホールの中心です。

 ブラックホールというのは、光でさえも抜け出せないほど強力な重力を持つ天体。この中心では、物質の密度や重力が無限大となります。これが「重力の特異点」というものです。ここでは、一般相対性理論理論は成り立ちません。

 しかしながら、この特異点というヤツは、光すら出てくることのできないブラックホールという空間に囲まれているわけなので直接観測することはできません。まぁ、例外中の例外の場所ってことですね。ブラックホールの中で起こっていることはすべて、ブラックホールの中だけの話。外側の世界にはまったく影響を及ぼさないってわけです。

 ですが、問題となっているのが「
裸の特異点」というものです。これは、外側から観測できてしまう特異点。これが、存在することとなれば、もはや一般相対性理論はなりたたなくなってしまいます。

 これまでは、裸の特異点などといったものは自然界には発生することはないと予想されてきました。

 ですが、いくつかのシミュレーションにより、裸の特異点が形成される可能性があることがわかってきています。

 もし、この裸の特異点が本当に存在するならば、一般相対性理論が成り立たない不可解な現象が外の世界に影響を与えうることにもなってきます。

 現在まで謎とされてきた宇宙の説明できないエネルギーなんかも、この裸の特異点によって正体がつかめるかもしれません。

 ちなみに一般相対性理論と量子力学を統一するという「量子重力理論」が完成すれば、裸の特異点の問題は解決されるという研究者の方もいます。