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冥王星はなぜ太陽系から外された?


 1930年に太陽系の9番目の惑星として発見された冥王星。しかし、2006年8月、ついにチェコのプラハで開かれた国際天文学連合という国際的な組織の総会で冥王星が太陽系の惑星から外されてしまいました。



 何で外されてしまったのか?

 事の発端は14年前・・・。

 1992年に1992QB1という小惑星が発見されました。この小惑星は冥王星よりも外側の軌道を回ったいるのですが、冥王星と同じような特徴を持っています。その後も小天体はいくつも発見されていくのですが、これらは冥王星の外側を回っているのでTNO(太陽系外縁天体)と呼ばれることになります。

 ですが、そもそも冥王星って月よりも小さい天体なんですね。しかも、太陽の周りを回る軌道も楕円軌道。太陽系の中でも異色であり、しかも一番外側を回っています。

 「冥王星ってむしろ、太陽系惑星というよりTNOの仲間でいいんじゃない」っていう感じになってきちゃったんですね。

 でも、それならば太陽系惑星の定義って何よ?ってことになり、太陽系惑星の定義も決めましょうということになります。

 @太陽を中心として公転している
 A十分な質量をもっており、自身の重力により球形を維持している
 B自身の軌道の近くに他に目立った天体がない

 という3つの条件が決められました。この3つの条件をクリアすれば惑星となります。2つクリアしていれば準惑星として認定することになりました。

 冥王星はBの条件をクリアすることができずに準惑星という扱いになってしまったんです。

 2003UB313などの星も大きさなら冥王星と同じくらいなんですね。でも、この星の場合も軌道状で冥王星と非常に近づくことがあるのでBの条件をクリアできずに惑星の仲間入りはできません。

 現在では、TNOとよばれる天体は冥王星を含め1500以上あります。冥王星はそのTNOを代表する天体となっています。