月はどのようにしてできたのか?これは、長い間の謎です。有力な説としては、親子説、兄弟説、捕獲説、そしてジャイアント・インパクト説があります。
親子説というのは、まだ地球ができたばかりの頃(原始地球)。まだ、冷えて固まる前に地球の自転の遠心力で地球から月が飛び出したというもの。
兄弟説というのは、地球と同じようにチリがぶつかり合い次第に大きくなってできたというもの。
捕獲説というのは、地球の重力によって近くに飛んできた小惑星を捕らえて月になったというもの。
そして、現在のところもっとも有力な説が「ジャイアントインパクト説(巨大衝突説)」です。
地球は、太陽ができたときに誕生します。微惑星や小惑星などが衝突を繰り返すことで地球の形が出来上がってきました。ちょうどその頃の地球に火星くらいの巨大な惑星がぶつかったという説です。
もうこうなると、まだ地面の固まっていない地球では地球内部のマントルが宇宙空間に飛び散ってしまい、そういった物質の一部が地球の周りを土星の輪のように取り巻き始めます。やがて、それらはぶつかり合い、次第に大きくなり月になったといわれています。
まだ、このジャイアントインパクト説も完全に証明されたわけではないですけどね。
ただ、月の石を分析すると地球と似たような成分でできていることがわかっています。また、地球のような岩石惑星には中心部分に金属でできた核があります。月も地球と同じように微惑星や小惑星の衝突によってできたとするのであれば、同じように中心部分に金属の核が30%くらいはないとおかしいのです。しかし、月の核はわずか2%。ジャイアントインパクトによって、地球のマントル物質でできたというのであれば、この月の金属の核がこれだけ少ないのも頷けます。
月にはじめて降り立ったアポロ11号。彼らによって月の石が持ち帰られ詳しく調べられた結果、月はおよそ46億年前から44億年前に生まれたと推定されました。地球ができたのも46億年前といわれています。ジャイアントインパクト説が本当だとすれば、ちょうどその頃、地球に大きな惑星が衝突したと考えれれますね。
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