我々の住む地球は今も当たり前のように回っています。しかし、この自転は地球にとってどれほど大切なものなのか?地球が自転を止めたらどうなるのか?
地球は赤道付近では時速1700キロものスピードが出ているほどの回転速度です。その回転が止まったら・・・。
まず、海から見ていきましょう。地球は赤道付近が膨らんだやや楕円形の形をしています。まん丸ではないんですね。なぜ、このような形になっているのかというといろいろな理由はあるのですが、ひとつ自転の力により海の水が赤道付近に集まってきているということがいえます。
|
大げさにするとこんな感じで
楕円形になっている |
では、自転が止まるとどうなるのか?赤道付近に集まってきていた海の水が北極、南極方面へ流れていき地球はやや楕円形の形から円形へと変わっていきます。つまり、北と南では海面が上昇し赤道付近は海面が低くなっていくんですね。これにより、北、南にある陸地の多くが水の中へ沈むことになります。アラスカなどはもとより、イギリス、フランス、カナダなどみんな水の中に沈むことでしょう。
それならば、赤道付近の国に皆が逃げ集まってくるのではないか?実は、そうでもありません。地球の周りは大気で囲まれていますね。通常であれば、この大気も地球の自転と共に回っています。しかし、自転が止まると水の流れに沿うようにして空気も赤道付近から北、南へと移動していきます。つまり、赤道付近では、空気が非常に薄い状態になるといわれています。また、海面が下がっていくので赤道付近の国はどこへいっても高い山の上にいるような状態となるでしょう。
水や空気の移動だけならどこかの陸地で人が生き延びることのできるかもしれません。しかし、地球は磁気圏という見えない磁場で守られています。この磁場は、地球の内部にある鉄を主体とした核が自転によって急速に回転しできるものですので自転が止まれば磁場も弱くなります。すると、太陽からの危険な放射線をそらす役割も弱くなります。
また、1日の内に朝が来て夜になり、また朝が来るという当たり前のサイクルも崩れます。夜は半年つづき、昼も半年。一度夜が来たら次に日光を見るのは半年後ということです。当然、食物は育ちません。夜には気温はマイナスの世界ですので生き延びる生物もわずかとなるでしょう。
このように地球の自転という運動は、我々にとって非常に大きな役割を果たしています。普段は、感じることのできない自転ですが感謝しなければなりませんねっ。
|
|
|