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人工衛星はなぜ落ちない?


 人工衛星って、ずっと地球の周りをグルグル回っていますね。でも、なんで落ちてこないの?

 それは、遠心力と地球の引力がつり合っているからです。ん?ちょっと意味わかんない?



 普通、ボールを投げればボールは引力に引っ張られて放物線を描いて落ちてきますね。これは、プロ野球選手が投げたボールとて同じことです。しかし、普通の人が時速100キロでボールを投げるのとプロ野球選手が時速150キロ。同じ角度で同じ条件で投げたとすれば、どちらがボールは早く地面に落ちてしまうでしょうか?

 一般の人の時速100キロの方が先に地面に落ちてしまいますね。プロ野球選手のボールの方が遠くまで球が飛んでいきます。

 では、機械を使ってもっともっと早いボールを投げたら?もっともっと遠くまでボールは飛んでいきますね。

 さらに早いスピードで投げたら?それが、
秒速7.9キロ以上!このスピードでボールを投げることができれば、そのボールは地球の丸みに沿って落ちていくことになります。つまり、地面に落ちることなく、ボールが地球を一周して戻ってくるのです。



 まぁ、実際には空気抵抗があるので速度はどんどん落ちていきますけどね。でも、宇宙なら投げた時の速度のまま地球の周りを回り続けるわけです。

 これが人工衛星です。ただし、速ければいいという問題でもないんですよ。秒速11.2キロを越えると地球の重力を脱して、宇宙空間へと飛び出していってしまいます。

 ちなみに太陽系の外へロケットを旅立たせようと思ったら秒速16.7キロ以上で打ち上げなければならないんですよ〜。