宇宙に存在する力は、4種類に集約されるといわれています。
「重力」「電磁気力(電磁力)」「強い力」「弱い力」の4つです。
重力はわかりますね。これは、説明を省きますよ。次に電磁気力。これも重力同様に古くから知られており19世紀までに詳しく調べられてきた力です。磁石が金属にくっつくのもそうですし、地震や雷も電磁気力によって説明がつきます。
重力は引力としてのみ働きます。しかし、電磁気力には引力と反発力があります。また重力は、重さがあるすべての物に対して働きますが、電磁気力は電荷や磁荷をもつ物質にしか働くことはありません。
さて、問題は次の「強い力」と「弱い力」です。なんかおおざっぱですね。幼稚園レベルな感じですが、これが正式名称なので仕方ありません。
強い力は、陽子や中性子を結びつける力です。これがないと原子核がバラバラになって物質はつくられなくなってしまいます。名前が示すように4つの力の中で最も強い力です。
弱い力は、原子核が崩壊する原因となる力です。
素粒子物理学では、これら4つの力は力を伝える素粒子のキャッチボールで影響しあうとされています。
重力では、グラビトン(重力子)、電磁気力ではフォトン(光子)、強い力はグルーオン、弱い力はウィークボソンです。しかし、重力の力を伝えるグラビトンは現在のところ発見されていません。
この宇宙を支配する4つの力は、宇宙ができたばかりの頃は、1つの力であったと考えられています。それが、徐々に力が分離していき4種類に分かれたといわれているのです。現在では、弱い力と電磁気力はすでに統合できることがわかっており、電弱統一理論と呼ばれています。
これに強い力を加えた3つの力をひとつにまとめようとする考えがあり、これを大統一理論といいます。これは、いまだ完成に至っておりません。さらに重力も加え4つの力をひとつにしようとする理論が超統一理論です。しかし、重力の力を伝えるグラビトンがまだ見つかってもいないので現在ではほぼ不可能といえるでしょう。
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