2024/10/13

うさちゃんとおとーちゃんの

『楽しいながらも貧しい我が家』

 

 


『松山城』

 

 

 

 

ぜえ、ぜえ。

「まだなの?」

まだ坂が続いてるなあ。

「距離よりもこの高低差が厳しいわね。」

 

 

 

「やっと見えたわ。」

いや、あれはほんの櫓じゃないか?

「櫓っていうか、ただの門みたいよ?」

あそこに行くのにも大変じゃないだろうか?

「すぐそこに見えてるぢゃない。」

こういう櫓は守りの要だから簡単には近づけないんじゃないかなあ。

「石垣登りなさいよ!!」

無理。おとーちゃんを転落死させる気か!!

高いとこダメだし・・・。

「しょーがないわね。ぢゃあ、道なりにいくわよ。」

 

 

 

「なんか別のが見えてきたわよ。」

これは本格的な櫓だな。

「あそこを曲がったらきっと天守閣広場よ♪」

 

 

 

「門・・・だったわ。」

○○門とか、一の門、二の門とかあるんだろうな。

「あ!でも、あの先はちょっと開けてるみたいよ?」

 

 

 

ほう。なかなかいい景色じゃないか。

「お城って、やっぱり城下町を見渡せるところにあるのね。」

いや、佐賀城なんかは完璧な平城で、町からほとんど見えなくて

『沈下城』と呼ばれてたとか、いないとか。

「はっきりしなさいよ!!」

 

 

 

「どっち方向なの?」

ぐるぐる回る道を登ってきたからなあ。

「なんか目印になる建物はないの?」

元々どういう建物があるか、知らない。

 

 

 

街中からこのお城は見えてるんだろうけどね。

「おとーちゃんっ!!」

なんだよ?急に?

「今回もあたしが見切れてるわよ!!」

あ、ああ。 久しぶりだから、まだ勘が戻ってないな。

 

 

 

「ここをくぐれば、いよいよ本丸ね。」

そう願いたいね。

「上から石降ってきたりしないでしょうね?」

それ、怖いな。

「拳を突き上げて気合で割るのよ!!」

砕けた!おとーちゃんの拳、砕けた!!

「ついでに下敷きになるのね。」

ひどいな・・・。

 

 

 

 

 

 



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