2024/3/24
うさちゃんとおとーちゃんの
『楽しいながらも貧しい我が家』
『ギリチョコ』
うーさちゃん?
「なに?」
はい、おみやげ。
「おとーちゃんがおみやげ買ってくるなんて珍しいわね。」
もらいもんだよ。
「あっ!! この時期・・・の一か月以上前にもらい物ということは・・・。」
思いっきり時差を考慮してるな。
「いいから、出してみなさいよ。」
はい。
「・・・これはどこからどうみてもギリ以外の何物でもないわね。」
ギリというか、通りすがりに渡されたんで、ギリでさえないかも。
「たぶん余ってしまったのね。」
その通りだと思う。
「年ごとにもらうもんが貧相になってきてない?」
全体的に値上がりして、みんな大変なんだよ。
「それより、おとーちゃんの人気が・・・。」
元からそんなもんないから、それは違う。
「説得力があるわね。」
だが、時々間違ったことも起こる。
「ゴディバ!!」
まさに高級義理チョコ。
「袋が高そうよ。」
袋代って別に取られるんだろうか?
「ネットで調べない方がいいわよ。」
なんで?
「本体の値段もわかっちゃうからよ。」
別に高い、安いじゃなくて気持ちの問題だから。
「通りすがりで十分だわ。」
そこは日頃の行動に感謝されてだな。
「なんかしてるの?」
いや。 むしろ迷惑掛けてたりして。
「毒入ってるかもよ?」
うさちゃん、毒見!!
「なにっさー!! 『薬屋』ぢゃないわよ!!」
包装をとく度に、だんだん小さくなっていくぞ。
「これだったらメルティ―キ・・・。」
言うな、言うな!! 気持ちだ、気持ち。
「でも、美味しくいただくわ♪」
もらったのおとーちゃんだぞ?
「おとーちゃんのものはあたしのもの。あたしのものはあたしにもの。」