2019/11/

うさちゃんとおとーちゃんの

『楽しいながらも貧しい我が家』

 

 


『にわかラグビーファン』

 

 

 

なんかラグビーワールドカップが意外と盛り上がってるようだね。

「そうね。」

でも、ほとんど”にわか”ラグビーファンじゃないか? 

「あたしも♪あたしも♪」

あんたもかい!! 間違いなく”にわか”だな。

「あんた、言うんぢゃないわよ!!」

でも、うさちゃんてどっちかっていうと、流行りものなんか

「ふん!!」って言ってそうな感じだけど?

「だって、おかーちゃんが・・・。」

そうか、そうか。 激しく納得だな。

「福岡でも『博多の森球技場』っていうところでやるらしいわよ。」

そうか・・・よし!じゃあ、おとーちゃんが連れてってあげよう。

「 えっ?」

 


 

 

まずは博多駅のコンコース。

「山笠がワールドカップバージョンになってるわよ。」

でも、ルールとかわからないと見ててもあまり面白くないんじゃないか?

「TVではルールも丁寧に説明してるから大丈夫。

そいういうおとーちゃんこそ、ラグビーの”ラ”の字も知らないんぢゃないの?」

ところがどっこい!! おとーちゃんはラグビーを”やった”ことがある。

TVゲームとかじゃないぞ、とあらかじめ言っておく。

「え゛え゛っ!!」

 

 

 

 

福岡会場の『博多の森球技場』。

「宇宙船みたいね。それはいいとして、ラグビーやってたなんて

嘘つくんぢゃないわよ!!」

嘘ではない。

「おとーちゃんがアウトドア派の訳ないぢゃないのさ。

どーみてもインドア派よ。」

いや、インドア派でもないな。

「ぢゃ、なんなのさ?」

どこでもドア派とでも言っとこうか。

「なによ?それ?」

日々、空想に逃げ込んでるんだ。

「だめだわ、こいつ。」

こいつ、言うな!!

 

 

 

 

あのゴールポールのバーは1ゴールするごとに30cmずつ

高くなっていくんだぞ。

「へぇ!へぇ!!へぇ!!!」

嘘だよ。

「なにっさー!! やっぱりラグビーやってたなんてのも嘘ね。」

いや、それは本当だ。 ・・・高校の体育の授業でやった。

「ぢゃ、中に入るわよ。」

無理だよ。チケット持ってないし。

「連れて行く、って言ったぢゃないのさ?」

だから会場まで来たじゃないか。それにまだ試合まで8時間以上

あるから開場さえしてないし。

「・・・。」

 

 

 

 

博多駅前の『ファンゾーン』。

「大変だったわね。」

ああ。 自衛隊より厳しい手荷物検査があって、うさちゃん見て

『?』ってなってたぞ。おとーちゃんもまた爆汗かいたし。

「それより、食料品の持ち込みも禁止されてて、道端でもらったお菓子の

試供品を取り上げられて、おかーちゃん涙目になってたわよ。」

その場で食べてしまえばよかったね。

「で、授業のラグビーはどうだったの? 

意外と華麗にタックルとか決めてたりして?」

そんなわけないだろ。 試合時間中、ひたすらボールから逃げ回る

のはなかなかきつかったな。

「タックルにいけばスルーされるのね。」

そもそもタックルに行かないから、それはいいが、ボール持つと

タックルされるから、むしろ味方のボールから逃げ回ってた。

  

 

  

 

 



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