2019/3/24

うさちゃんとおとーちゃんの

『楽しいながらも貧しい我が家』

 

 


『くいだおれ』


 

「ちょっと!! 道頓堀で大事なのを忘れてるわよ。」

そう、そうだな。 わかってるんだが・・・。

「わかってるんだったら、さっさと出しなさいよ!!」

あ、ああ。

 


 

 

「たろー♪」

まあ、外国人をかき分けてでも、これはうさちゃんとのツーショットを

撮らなきゃいけないだろうな。

「あったりまえだのクラッカー!!」

年がばれるぞ?

「なにっさー!! でも、なんで、わかってたのにさっさと出さなかったの?」

いや、太郎じゃないけど、今回の旅で『くいだおれ』と言う言葉に悲しい思い出が

ついてきちゃったし。

「ふふふ♪」

笑うな!!

「まあ、とりあえずは次、行きましょ。」

 


 

 

「通天閣!!」

出張で和歌山へ行く電車の中からは見えてたけど、

本物に登るのは初めてだな。

 

 

 

 

「ですこ♪ですこ♪」

ディスコだな。 行ったことないけど。

「おとーちゃんのころは『ゴーゴー喫茶』って言ってたんぢゃないの?」

いや、それは・・・。

「ゴーゴー踊ったらお腹へったわ。」

踊ってない、踊ってない。

 

 

 

 

「なんで、大阪まで来て王将なのさ? たこ焼き、お好み焼き、串カツ

いろんなものあるのに!!」

とりあえず、先が長いから最初は節約して。

「ぢゃあ、餃子に酢豚、唐揚げと炒飯ね♪」

そんなに大丈夫か? お腹壊すぞ?

「大丈夫。 あ・た・し、は!!」

・・・ということで、ハイ、見事に壊れました。

「まったく、次の日すべての予定をキャンセルしてホテルで一日

寝てるんぢゃないわよ。」

よかったよ。連泊にしといて。まったく動けなかったもんな。

「しょーがないわね。 なんか欲しいものがあったら買ってきてあげるわよ。」

おお!なんてやさしい、何年かに一度のお言葉。・・・でも、何も入らない。

「残念だったわね。」

いや、リポDとあとやわらかいプリンかなんか買ってきてくれないか?

「わかったわ。ぢゃ、おとなしく寝てなさいよ。」

動きたくてもうごけん。

 

 

・・・えらい、帰って来ないな? 迷子か?

「ただいまー。」

お、おう。遅かったな。心配したぞ?

「あたしは心配してないわよ?」

・・・だな。

「でも、ちゃんとプリンは買ってきてあげたわよ♪」

 

 

 

 

これは・・・奈良まで行ったのか?

「だっておとーちゃんがどうしても『大仏ぷりん』が食べたいって言うんですもの♪」

言ってないが。

「せっかくここまで来たのに、今日の予定がまったく無駄になったのよ。

ぼーっとしてるのは勿体ないわよ。」

ま、まあ、すまん。

 

 

 

 

「はい。」

おお、ふたつも。

「あたしとおかーちゃんの♪」

おとーちゃんは?

「フタのうらに残ってたらあげるわ。」

いいもん。いいもん。どーせ、それさえ入りそうにないし。

 

 

 

 

 



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