2019/2/3
うさちゃんとおとーちゃんの
『楽しいながらも貧しい我が家』
『あの赤マンテルを撃て!!』
さて、場所はちょっと戻って再び田原坂。
「田原坂一の坂、二の坂、三の坂は前に歩いたわよ。」
やっぱり、当時を実感するためには歩かなきゃね。
「あたしは全然問題ないけど、おーちゃんはいつもゼイゼイいってるぢゃないのさ。」
まあね。よる年波には勝てないな。
「で、今日は?」
ここだ。
あっちの方が田原坂かな?
「ここはどこよ?」
ここはもう一つの激戦地『吉次峠』から田原坂方面を望む
小高い山の『半高山』。
「田原坂の戦いっていうけど、ここら辺一帯で攻防戦が繰り広げられてたのね。」
うん。 しかし、本番はこれからだ。
「本番?」
今日の本当の目的はここから田原坂とは逆方向になるかな?
「まあいいわ。行くわよ。」
ちょっと待って。車はここに停めてあとは歩きだ。
「ハイキング♪ハイキング♪」
のどかだねー。
ほら、柿もすっかり熟れてる。
「秋も深いわねー・・・秋?」
ま、まあねー。
あっちが有明海側。
「うっすらとみえてんぢゃないの?」
かな?
「で、どこに向かってるの?」
だいぶ歩いたから、そろそろだな。
「なんかここも戦場になってたのはわかるような気がするけど。」
ここは田原坂と同じように薩摩軍と政府軍が激しい戦いを行ったところだって。
「だれ? 篠原国幹って?」
薩軍の一番大隊長だって。
エピソードがあって、激戦のさなかでも、裏地があかいマントを着ていて、
政府軍から『あの赤マンテルを撃て!!』って言われて狙い撃ちされたらしい。
「ばっかぢゃないの? そんなところで、そんな目立つ格好して。」
ま、まあ、それはそうと、なんで、今日は『赤いマント』を着てるんだ?
「なにっさー!! おとーちゃんが、今日は寒いからこれを着ていったら、
って言ったぢゃないのさ!!」