2017/5/28 

うさちゃんとおとーちゃんの

『楽しいながらも貧しい我が家』


『たこ焼き』


「ぷん!ぷん!ぷんっ!!」

何怒ってんだよ? 
「だって、せっかく、どんたく行って、屋台がたーくさんあったのに、
なーんにも食べれなかったんですもの。」
それは、雨のせいというより、おとーちゃんの懐具合のせいだな。
「びんぼー!!」
屋台も年によって、はやりがあるみたいで、今年は『電球ソーダ』とかいうのが、
流行ってたみたいだね。

「あれは、韓国発祥みたいよ。 でも、あたしは・・・。」
なに?
「たこ焼きとか、たこ焼きとか、たこ焼きとか♪」
そんなに食べたかったのか。
「あったりまえぢゃないのさ♪」
そりゃ、悪かったね。 でも、たこ焼きだったら、おとーちゃんが作ってやるよ。
「え?」

 


ほら。 たこ焼き粉だって、ちゃんと常備してある。
さすがに『えびすA』とかはないけど、これだってなかなか美味しいよ。
「えびすAって・・・・。」
昔どっかで聞いたことがある。 プロ用の調味料だって。
「でも、焼き器がないわよ?」
なに言ってる? たこ焼き器は一家に一台、必需品だろ。
「あんさん、大阪人でっか?」
あんたは大阪うさぎか?
 


よし!! 準備完了♪
「なんか、結構、手際よく準備したわね。」
ああっ!!
「どうしたの?」
肝心の『たこ』忘れた。

「だめだわ、コイツ。」
こいつ、言うな。
「だめよ!! この子は!!」


わざわざ連れてくるな。
「まあ、八本もあるんだから、一本ぐらいなくなったって、気付かないわよ。」
なんてことを!!
「じょーだんに決まってるぢゃない。」
いや、たっこん(彼の名前です)を見る目が真剣だったぞ?
「さっさと、買ってきなさいよ!!」


「ふーん。 なかなか、それっぽく出来てるぢゃない♪」
いやあ、最近の電気たこ焼き器って便利だな。
「最近、って何なのさ?」
昔は鉄のたこ焼き器をガス台の上に乗せて焼いてたんで、
焦げるわ、穴ごとにムラになるわ、なかなかうまく焼けなかったんだよ。


さあ、召し上がれ♪
「!! タコが入ってないわよ!!」
タコを大きく切ったら足りなくなって、いくつがはずれがある。
「責任食いね。」
どれか、わからん。
「なにっさー!!」




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