２０１７／４／９　

うさちゃんとおとーちゃんの

『楽しいながらも貧しい我が家』


『和歌山みやげ？』


ただいまー。
「おみやげなさい。」
はい、ただいま。　やっぱりうちはいいねー。
『お帰りなさい』って言ってくれる人がいるから。　
「そんなこと言ってないわよ？」
いや、今、お帰りなさい、って。
「耳の穴かっぽじいて、よく聞きなさいよ？　おみやげなさい。」
そ、そうか・・・。　よし。　じゃあ、土産話でも・・・。
「いらない。」
だよねー。　話聞いてもねー・・・じゃ、お土産写真でも・・・。
「いらない。　あるんだったら、さっさと出しなさいよ！！
ないんだったら、も一回行って、買ってきなさい！！」
出します、出します。

 

「ち、小さい・・・。」
いやあ、ほんと和歌山も南の方だと、みやげっていうと、
梅干とみかんとパンダしかないんだよ。

 

パンダクッキーとかパンダせんべいとかパンダ饅頭とかもあったんだけどね。
「いいけど、これだけ？　ぜんぜん足りないわよ。」
言うと思った。　ちゃんと、ちょっとは歯ごたえのあるもんも買ってきた。

「ええもんちぃ？　でも、大阪って書いてあるわよ？」
うん。　実はお客さんが『もらいもんですけど、たくさんもらったんで、
よかったら食べて下さい。』って差し入れてくれたんだ。
大阪から来た別の業者さんがおみやげで持ってきたらしいけど。
「で？」
で、食べてみたら結構美味しかったんで、帰りに新大阪駅で探してみた。

「あったのね。」
結構、人気があるみたいで、山積みになってた。

「豆？」
丹波の黒豆だそうだ。　
「ふーん。　なかなか美味しいわ♪」
だろ？　おとーちゃんのうまいものアンテナも捨てたもんじゃないな。
「あっ！！　これ、あたり♪　豆が５個も入ってる♪」
え？　ホントか？
「ほら。」
ホントだ　・・・　・・・　返せ！！　おとーちゃんの豆２個、返せ！！



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