モアイ


 世の中どうなってるんかな、きっとゴジラの出る季節になったか、地球のへそがもう一回パンクするんか、う−ん、へそってそりゃイ−スタ−島に決まってるさ、あのモアイ像ヘイエルダ−ルのやつろくなことせんで、うすらばかの行列だっていって、そこらじゅう盗み歩きやがって、落っこちてた目ん玉拾ってくっつけたら、ぱりっと美男子んなって太陽の子。野郎バチ当たってエイズじゃなくって、睾丸腫れ上がって死んだ。
 モアイはどこから来たか、永遠の謎。
 
 瞬間転送機に乗って宇宙から来たんだぞ、へその緒といわれるパイプを伝って、見かけ上は地球内部から実体化したんだ。
 わかるかな−わかんね−だろ−な。
 そうして何をどうしたか、コピイ器械を作って、自分そっくりのヒュ−マノイド−人間なるもの−をこしらえた。島は地球の真ん中にあって、八方に潮が流れて行って、八つの大陸とその島々に、−人間なるもの−を送り込んだ。

「よく見届けるがよい、すべては記入されるであろう、美しいこの地球に、できうるかぎり手を付けぬこと、それが使命だ。」
 −人間なるもの−はよくよく使命を守って、かつがつ木の実を取って食らい、必要なだけの鳥やけものをかっぱらいして、十分な長寿を保ち、死ぬ時来たらぽっくり死んで次に譲る。実にその原形とそっくりにできていた、だもんで手数不足でもってコピイ器械を作った。
 自分をコピイするとちょっぴり違って、そのまたコピイはだいぶ違って、こりゃいかんといってコピイ器械を破棄したころには、地球は戦争だ宗教だジンギスカンだぎゃ−すかわんさ。

 原形はどうしたって、役目を終わってのっしのっし、海辺まで歩いて行って、そこでモアイになった、モアイもういいっていう語がなまった、つまりそのまんま宇宙空間へぶっ飛んだ跡型。

 遺伝ていうのは、へんてこりんにできていて、コピイ一号型が何代めかに、そっくり先祖返りを起こしたりする、人間という悲惨無惨歴史の、つまりは彼−彼女がこれを担う他なく、−
 二号三号〜N号型、いったいどこまであるんだやら、そうして自分は何号型、な−にさどっちみちコピイ人間。
 因みに天孫降臨とかいう、イ−スタ−島から第一号がやって来たってこと−ひょっとしてそのまたコピ−がどっかからとか。
 すべては記入されて、もうじき終末って、そんなオウムが考えるほど、世の中甘くね−んだ。


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