過去の心に残る言葉




 (春の海 日没 06.03.04)

「では、己が引剥ぎをしようと恨むまいな。己もそうしなければ、餓死をする体なのだ」 芥川龍之介 羅生門より
*このセリフは人間という生き物の虚しい面を表している。考えたくないことだが、皮肉なことに真実でもある。

人間は便利さより、不便さの中で発見することの方がずっと多いのである。曽野綾子 「孤独でも生きられる」より
*いつも「孤独でも生きられる」からの引用ですみません。便利になることは悪いことではないが、不便だった頃があっての今であるということを忘れてはならないと考えています。

すべての民主主義は停電した瞬間から機能しなくなることを知っている日本人は少ない。曽野綾子 「孤独でも生きられる」より

*もし停電しても、冷静に行動できる力を身に付けたいです。

弱さを自覚するときに、初めて人間は、強くなる方法を見つけるのである。曽野綾子 「孤独でも生きられる」より
*自覚したらそれであきらめないで強くなる方法を探さないとなりません。

親しき仲にも礼儀あり、というのは、友達同士の関係をいっているのだろうと昔は思っていたが、今では夫婦・親子の間で必要なことなのだ、と思うようになった。 曽野綾子 「孤独でも生きられる」より
*家族間であってもお互いに人間的に成長していければ良いですね。

正しいことの反対は間違いだと決め付ける。ほんとうはそんなことはないんですよ。 曽野綾子 「孤独でも生きられる」より
*教育とか日常の子育てとかは特にそうだと思います。

「寄らば大樹の陰・・・」「そんなことはない。人間いたるところに青山ありだ」 高杉 良 「辞令」の最後の一節より
*逃げないで自分の可能性を信じて挑戦していきましょう。もちろんそのためには、勉強や努力が必要ですが。ということは、生きるていくには高杉さんは勉強や努力が必要なのだ!!ということを言いたいのではと、深読みしてます。

小さな白い花が、静かに雨に打たれていた。何の花かは知らないが、シトシトと降る雨に、キラキラ光りながら、緑の葉先からポトリポトリとしずくをおとしている。その可憐な姿にフトした心の安らぎをおぼえる。(松下幸之助)
*机の上に置いてあり、たまに読み直す松下幸之助「道をひらく」の一節です。

親しく付き合っている人とさえ、部分的には遠くに身を引き、いつもその人のことはよく知らない、と他人に言う慎ましい関係が私は好きだ。
そう思ってみると、私は実に思いもかけない多くの人と、密かに親しかったような気がする。(曽野綾子)
*曽野綾子さんのエッセイは良く読みます。暖かくそれでいてひんやりとした感触が好きです。

人生は自転車に乗るのと似ている。あなたがペダルをこぐのをやめない限り、倒れることはない。(クロッド・ペッパー)
*こういうことばは気持ちを前向きにさせてくれますね。

◇毎日自分に言い聞かせなさい。今日が人生最後の日だと。あるとは期待していなかった時間が驚きとして訪れるでしょう。(ホラティウス)
*ホラティウスは古代ローマ時代のイタリアの詩人だとのことです。別にホラ吹きではなかったと思います。
明日はあるという保証はどこにもないです。明日の朝、目が覚めるという保証はないです。今日の夕飯を食べることができるという保証はないです。
毎日自分に言い聞かせたいと思います。

◇うん、ああいう意見はあるだろうし、とても参考になるよ。でも僕達には僕達なりのやり方があるからね。(カルミナ四重奏団)
*カルミナ四重奏団は若手で、フレッシュな演奏を聴かせてくれます。大先輩であるスメタナ四重奏団のメンバーとのミーティングのあとのカルミナ四重奏団の談話です。強い意志を感じる若者らしい頼もしい言葉ですね。

◇もし人生に失敗という事が 幾度も許されるならば これは そのうちの一度であろう(佐藤則秋さん)
*佐藤さんの言葉をもうひとつ。別にこれといって変わったところがないフレーズだが、頭をかきながらの微笑んでる顔が目に浮かびます。

◇それでも枯れ木は 青空の中に 真直ぐ立っている(佐藤則秋さん)
*亡き佐藤さん、江戸っ子で元気だった頃のきりっとしていた姿が忘れられません。

◇人生は思っていないことの連続。辛い事を切り抜ければ、免疫ができて、強くなるよ。辛い時は、とにかく「絶対に今を切り抜けてやる」「運命になんか負けない」という意志を持とう。(僕の言葉)

*どんな言葉も慰めにはならないほど悲しいことはあるが、また、道が開けるはずですよ。

◇自分だけしか歩めない大事な道ではないか。自分だけに与えられている、かけがえのないこの道ではないか。(松下幸之助)
*ある人の薦めで机の上の置く事になった「道をひらく」という、松下幸之助の著書にかかっていた帯に添えられていた言葉。本の内容は、毎日、朝、一頁ずつ、だいじに読んでいきたい。
前向きな気持ちを与えてくれるものです。
愛読書として、相応しいものです。


◇本も読まないで乗り越えられる時代じゃないですよ(斉藤一人)
*本を読めば考え方を知ることができる。自分が知らなかったことを、知ることができる。手探りで進むより、先人に教えてもらう方が楽ですね。

◇誰もが、大きな不安とほんの小さな夢を抱え、涙を流しながら歩いている。泣かないサラリーマンなんて、いない。(中場利一)
*「サラリーマン・ノークライ」(泣かないサラリーマンなんていない)という小説の帯の言葉。みんな、頑張って働いているんですよね。自営の人、サラリーマンの人、関係なく…。涙は流さず、代わりにお酒を飲むこともあります。

◇人生には、死よりも苦しいことがある。それは生きつづけることだ。(チャップリン)
*名作「ライム・ライト」のなかのチャップリンのセリフ。可愛らしいバレリーナは怪我が治っているのに、痛みを恐れて踊ることができない。その彼女を励ますチャップリン。素朴ですが感動的な映画です。

◇貴方の笑顔は人も自分も助けるよ。笑顔で毎日を過ごそう!(斉藤一人)
*人に親切にするのは自分のため。ひとに笑顔で接するのも自分のため。人にいい事をすると、なぜか自分にみんな返ってくる。なぜかって考えるより、笑顔で毎日を過ごそう!
僕は声を出して笑うのが苦手です。よく家内とばあさんが声を出して笑っていますが、うらやましいと思います。テレビでどうすれば笑うことができるか、というのをやっていました。
@笑う人のそばにいれば、自分も笑いやすくなる。
Aわきの下をくすぐってもらう。
とのことです。

◇練習でできなかったことがゲームで出来るようになるはずがない。人生も同じ。日々の生活でのことが重要なときに必ず出てしまうもの!(オシム監督)
*新しい日本代表13人が選ばれた。「トリニダード・トバコ戦の位置づけは?」「それはあなた方がどう見るかだ。日本が勝つのが確実で、どう勝つかが問題だと考える人がいれば、それは間違っている。負けた場合、あの監督はダメだという意見が出てくるだろうが、W杯に出たチームで楽に勝てるチームは一つもない」と、今日の新聞(06.08.05)にインタビューが載っていた。
本業のサッカー監督ばかりでなく、バブルで過大な幻想を持ちやすい、日本人やマスコミ、協会のトップなどへの対応もしなければならず、気の毒である。初めから、覚悟のうえだったと思うが、がんばってもらいたい。



◇青春とは人生の、ある特定の一時期を言うのではなく、心の有り様を言うのである。(サムエル・ウルマン)
*幻の詩人といわれている、「サムエル・ウルマン」の「青春の詩」の一部です。この詩集は、ウルマンが70代で書いたものだそうです。1840年、ドイツでユダヤ人両親の長男として生まれ、その後、両親とともにアメリカに移民し、後半生をアラバマ州で過ごしたとのことです。ウルマンは、教育者として、またユダヤ教のレイラビ(精神指導者)として、実業家として幅広く精力的な活動をしていましたが、晩年になって数編の詩をつくったそうです。詳しくはインターネットで検索してみてください。
前向きな力強さ、精神力の重要性を教えてくれる言葉です。



◇最後まで希望を捨てちゃいかん あきらめたら そこで試合終了ですよ…(安西監督)
*「スラムダンク」安西監督の名台詞。この言葉に勇気づけられ、難局を乗り切った受験生も多いのではないでしょうか。家に全31巻あり、何年かに一度読みますが、色あせることなない名作です。


◇時間は使っても使わなくても、どんどん減っていくもの。人生で一番恐いことは「時間切れ」(落合信彦)
*ビールのコマーシャルなどに登場したり、忙しそうに動き回る筆者ならではの、自信に満ち溢れたアドバイスです。本業はジャーナリスト?
この言葉は「勝ち残りの生き方」という本に書いてあった言葉です。他にもたくさん「一言」が書いてある本です。勝ち残るためには常に「加速」「加速」「加速」…といった感じでしょうか。 そうやって自分に言いきかせながら、トップジャーナリストとしての地位を築き上げ、それを維持している筆者ならではの言葉です。


◇集中力の持続は「好き」であることの持続 (谷川浩司)
*職場の同僚 I(アイ)君が「この言葉はいいことばですね」と言っていました。「この仕事は好きだ、好きだ」と自分に言いきかせながら集中力を持続して、いい仕事ができればいいと思っております。将棋の谷川九段は現在名人位へ挑戦中。


◇「捨てる」決意が発見につながる (諏訪邦夫)
*「情報を捨てる技術」(講談社 BLUE BACKS)という本から。捨てるときに内容を確認しない人はいない。捨てるという決意をしなければ、永遠に読まれない情報もたくさんあると書いてあった。確かに温存していても無駄なものが身の回りにたくさんある。わかっているけど捨てられない…。


◇深く考えることが力をつける (英語教師 竹岡広信)
*プロジェクトXが終わり、その後継番組が始まった。竹岡広信さんという塾の講師を特集していた。「きっかけだけで人は伸びる。だからこどもにきっかけを与えるだけ」と言っていた。「深く考えることが力をつける」という言葉は確かにその通りである。僕もよくやるが浅く考えた仕事はすぐにボロが出る。伸びようと思ったら、自分に力をつけようと思ったら深く考えなければならない。


◇面白く生きるとは面白く考えられるということ(遠藤周作)
*「考えすぎ人間へ(ラクに行動できないあなたのために)」という本にあった言葉。僕はラクに行動をしている割には、どちらかというと何事も悪い方に考えてしまうタイプ。おかげで眉間の縦じわの溝は深まるばかり。できるだけ面白く考える癖をつけたいと思います。


◇ふんわり温かな酒が恋しい夜は、ぜひ「いいちこ」のお湯割りを飲んでみてください。(三和酒類)
*「いいちこ」とは豊前地方(九州だと思われる)で「いいですよ」という意味だそうです。名前のとおり親しみやすく、飲みやすい。くれぐれも飲み過ぎに注意しましょう。別名「下町のナポレオン」とも呼ばれていますが、ナポレオンは飲んだ記憶がない比較できません。


◇なるようになれ。なるようにしかならない。そう思っていればなるようになる。(山口 瞳)
*「こんなふうに考えることができるようになったのは65歳になってからである」と書いてありました。僕も歳をとっていろいろな責任から開放されたらこんな思考で生活する時間を多くしたいものです。もっとも今でも開き直ってしまうことが多いのですが…。


◇この世で完全な幸福などどこにもありはしないと同時に、全く救いようのない暗さなどというものはない。(曽野綾子)
*やわらかさのなかに人は幸福に対しては謙虚でなければならず、そしてどんな暗さにも負けてはいけないという強い意志を感じる言葉です。


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