なぜにこうもインド映画に魅せられてしまったのか?
1998年に日本に上陸した『ムトゥ 踊るマハラジャ』に狂喜乱舞し、日本にインド映画旋風が巻き起こった頃私は冷めた目でそのインド映画旋風を見ていました。全く興味なかったんですよね。
でも、あまりにもまわりがインド映画と言っているので、こりゃ観といた方がいいかな?という気持ちでレンタル店で『ムトゥ 踊るマハラジャ』を手にした。確か1999年の出来事だ。「なんじゃ、こりゃ?」これがインド映画初見での正直な感想。え〜?こんな吉 幾三似のおやじがSUPAR STAR?そうその頃はまだインド映画の真髄に気付くには到らなかった。
劇場ではじめて観たインド映画は『DDLJ』。オフ会での鑑賞だったのだが、「おもしろい!」「あそこがこ〜であ〜で・・・」と大きく語るほどやはりまだインド映画には傾倒していなかった。が・・・しかし・・・なぜかこの時私の手には『ムトゥ 踊るマハラジャ』のサントラが・・・(笑)。
その後レンタル店でインド映画を見つけると必ずレンタルするようになり、インド映画のオフ会があるとなぜだか必ずメンバーに入っているという状況に到ってしまう。おかしい・・・こうなるはずではなかったのに・・・。どうしてこうなってるのかさえ自分でもわからなかった。

 何故だかわからないままにインド映画は嫌いではなく、好きな方でHPにもインド映画というコーナーまで作っていた。
そして2001年夏。はじめてマサラシステムという娯楽テイスト満載の上映方法でインド映画を観た。
そこでやっと気付いた。そうなんだ娯楽映画なんだよ。もともと私は「娯楽」という視点の映画が大好きだ。
別に映画で人生を教えてもらおうなんて思っちゃいない。楽しませて欲しいんだ。そして今この楽しませてくれる映画の代名詞がインド映画なんだ。涙と笑いに恋愛にアクションに歌に踊り・・・。
そんなにいろんなテイスト混ぜちゃってまともな映画出来るのか?と思うくらいに混ぜながらも1本の映画にしちゃってるインド映画の作りに魅せられているんだ。確かに楽しい作品ばかりではない。だけど今のところ観て損しちゃった。くだらない。時間の無駄だぜ。という作品にはあたっていない。
もしかしたら面白かったと私が言う作品を他の人が観て「どこが?」というのはきっとあるだろう。
でも今の私にはどんな作品であろうともインド映画だから許しちゃう・・・という気持ちが出来上がってしまっている。そんなことでいいのか?と言われようがそれは変だと言われようが仕方ない。古き良き時代の「娯楽映画」の楽しみをインド映画の中にみつけてしまったんだから。

これは私の偏見で、深くを知らないことによる意見かもしれないが、インド映画には「こんなの作ったよ観に来てネ」という観客の側まで映画を持ってきてくれているという感じがする。批評家が何言おうが、何たらって賞取りなんて関係ない。
みんなが観て楽しめばそれでいいじゃん。そんな雰囲気がするんだ。この気持ちに気付く以前に観た作品で「う〜ん?」と唸ってしまった作品でも今もう一度観たならきっと私は賞賛するだろう。ほとんどバカじゃない・・・って言われたっていいんだ。果たしてこの気持ちがどこまで続くかはわからない。
でも今はインド映画大好き。インド映画最高!と声を大にして言い切れるくらいに魅せられてるんだから。
インド映画バカと呼ばれたっていいんだ。・・・だからっていきなり面と向かって呼ばないでね。(笑)

2001年夏 著。

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